乃木坂46の「帰り道は遠回りをしたくなる」が失恋した私の背中を押してくれる話

乃木坂46の「帰り道は遠回りしたくなる」は一番わたしの背中を押してくれたと言っても過言ではないくらい、背中を押された曲だ。

この曲は、西野七瀬ちゃんが乃木坂46を卒業する時の曲であり、ファンからすると西野七瀬ちゃんの卒業を前向きに歌った曲なのかなって思うけど、私は失恋した自分に重ねて何回も何回も聴いていた。

この、「帰り道は遠回りしたくなる」の歌詞を過去のわたしがどんな気持ちで聴いていたのかを紹介しようと思う。

まずサビの歌詞

帰り道は　帰り道は
遠回りをしたくなるよ
どこを行けば　どこに着くか？
過去の道なら迷うことがないから
弱虫(弱虫…)
新しい世界へ
今　行きたい　行きたい　行きたい　行きたい
強くなりたい

失恋したわたしの心の叫びかと思った。
私が、好きな人と楽しく過ごした過去ばかりを思い出してしまうのは、過去の道なら迷うことがないから。
過去を振り返るのは、前を向くよりも楽だった。頭の中の引き出しの、楽しかった部分だけを開ければいい。それを眺めてるだけで良い。
でも、私は新しい世界に行きたい強くなりたい。
強くなりたい。強くなりたいってずっと思ってた。

Oh！Oh！Oh！　好きだった…　この場所…
Oh！Oh！Oh！　一歩目…　踏み出そう！

好きな人が自分を好きでいてくれる世界は幸せだったし好きだったけど、前に進みたい。一歩目を踏み出したい。

街灯りが寂しくふと感じるのは
見慣れた景色と違うから
いつもの高架線が見えなくなって
どこにいるかわからない

今、寂しいのは、いつもそばにいてくれた当たり前にそこにいた恋人がいないから。世界で迷子になったみたいだった。真っ暗で何も見えなくなって、どうしたらいいか分からないし、自分がどこにいるのかも分からなかった。

人は誰も
変わることに慣れていなくて昨日と同じように
今日も明日(あす)も
ここにいたくなるんだ

人はみんな変わることに慣れていないんだ。悲しさを感じるのは当たり前で、私だけじゃないんだ。
きっと、みんな自分の慣れている場所にいたいんだ。ここに留まっていたい私がおかしい訳じゃない。きっと誰もがそう思うのかなって安心した。

知らない道　知らない道
あと何回　歩けるだろう
夢の方へ　愛の方へ
風は道を選んだりはしないよ
このまま(このまま…)
ONE WAYの標識
でも　行くんだ　行くんだ　行くんだ　行くんだ
戻れなくても…

これから先、自分の見た事ない世界をどのくらい見ることができるのだろう。そこは明るいのだろうか。
今は、目の前のことを頑張って、やらなければいけないことをコツコツと頑張ってみようかな。
戻りたいけど、戻れないから、前にも進もう。前に行きたい。変わりたい。

君と離れるのは悲しいけど
大事な別れだ
もっともっと広い世界
知らなきゃいけない
いつか(いつか)きっと(きっと)
違う道を選んだ意味
輝く未来のためと
互いにわかるだろう

大好きだった人と過ごした毎日を手放すのは悲しい。
けれども、私はもっともっと成長しなきゃいけない。
この別れは、必然で、お互いの成長のためには必要だったんだ。今は辛いけど、いつかきっと輝く未来に立った時に、この別れの意味をお互いに分かることができるのかな。そうだといいな。

風のように　風のように
思うままに生きてみよう
過去がどんな眩しくても
未来はもっと眩しいかもしれない

ここが一番好き。
自分らしく、思うままに生きてみよう。
好きだった人とのキラキラした過去を忘れたくないし手放したくないし、出来るならずっとそこにいたいけれど、未来はもっと楽しくて幸せに過ごしているかもしれない。眩しい未来のために今は辛いけど、頑張ってみようかなって背中を押された。

この曲がリリースされた頃、付き合ってた恋人とお別れをした。もう2年以上前の話。
好きだったけど、お互いに譲れない部分が多くて衝突ばかりして、好きだけど離れた方がいいよねって離れた。
お互い好きって言ってるのに別れなければならないなんて意味がわからなかった。でもそれ以上に、好きな人と分かり合えないことが苦しかった。
友達に戻ろうと二人で決めたのに、一度恋人同士になった私たちは友達になんて戻れなかった。セフレみたいな関係になってしまって、隣で寝ている元彼にバレないように声を殺して泣いたこともある。別れた時も別れてからも辛かった。泣いてる私に気付いて、頭を撫でる元彼。思い出すだけでも胸が痛くなる。

こんな関係は夏が終わったら辞めよう。離れようって決めた。辛い気持ちと、一人でも大丈夫な人間になりたい気持ち。強くなりたいと、とにかく強くなりたかった。ピアスをあけてみたり、ずっと伸ばしていた髪の毛をばっさりと切ってみたりした。
辛くなったら、自分のピアスを見る。なんだか強そうな私が鏡に映ってる。ショートカットの私もなんだか強そう。

一生辛いままだと思っていたけど、結果的に私は強くなれたし、しばらく経って新しい恋だってすることが出来た。今だからこそ、あの別れは必要だったんだなって思える。

今は、再び失恋した女へと成り下がってしまったけれども、この時の私よりは全然強い。
つよいよ、魚ちゃん。
これは、持論だけど、好きな男が寝ている横で声を殺して泣いた夜を乗り越えたことのある女は強い。

今の自分が大丈夫になれるという想いを込めて、過去の恋を思い返してみた。

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