塔(タワー)のカードの追加

塔のカードについては、不思議な思い出があります。

タロットカードはスピリチャルとの相性が良くて、霊視タロットなる新ジャンル(?)ワードが登場するほど。まあ、なんなら私もその辺に入れられているわけなのですが。

タロットカードを否定する人は、あんなカードをアトランダムに出して、内容を見るだけで、何かがわかるわけはないと言われます。まして、私の場合は、結果がブレるのが嫌で、フルデッキを使わないので、22枚ごときで何がわかるんだ、と言われる始末。

まあ、そう言いたくなる気持ちはわかりますが、それでも意外に当たるので、捨てたもんじゃないと思っていたわけですが、最近言われたことに、占いの手法はともかく、誰が占いをするかというのが重要なのであって、そういう能力のある人が使えばタロットだろうが筮竹だろうが、当たるもんは当たる、と。能力云々はさておき、私も10種類以上の占いを試しましたが、一番相性が良くて、わかりやすかったのがタロットだったので、わかりやすい結果が出るのかな、と自分では思っているわけですが。

話は戻って。

そんなこんなで、タロットカード占いと言いながら、あまりカードを読まず、虚空を見つめてチャネリングしていることが多い私なので、たまにカードの本来とは異なる読み解きをして、自分でもびっくりすることがあります。

その端的な例が、この塔のカードでありました。

もう20年以上前のことです(もっとかも)。ある相談者(女性)から自分の将来について占って欲しいと言われたと記憶していますが、この辺もぼんやりしています。いつものようにケルト十字スプレッドで占いをしたところ、遠い過去に塔のカードが出ました。それも正位置です。

現在の私なら、まずセオリー通りの読みをします。それは「崩壊」というキーワドに沿ったもの。

それまでのキャリアが全て崩壊するような出来事があった。例えば、勤めていた会社が倒産したとか、家族に不幸があって一家離散的なことがあったなど。離婚の場合に出ることもありますが、この場合は円満離婚ではなく、かなりこじれためんどくさいもの。そんな時間を乗り越えて、お辛かったでしょう、と声をかけるのがいつものパターンなのですが、この時の私はなぜか

「昔、何年も前のことですが、高いビルの中で怖い目にあったことがありますね?」

と言ったらしいのです。

言ったらしいというのは、例によって私は全く記憶していないからなわけで、言われた相談者が私の友人に、こう言われて死ぬほど驚いた、その場で泣きそうになったが、人が大勢いたので我慢した、と話していたと聞かされたからです。

相談者が私の友人に打ち明けたのは、こんな話でした。

5年ほど前に、ニューヨークに遊びに行き、タワー型の高級ホテルに宿泊した。女性一人旅だったのでセキュリティも考えての宿泊だったのだが、ある日部屋にいたら強盗が入ってきて、凶器で脅され、金目のものを奪われるという経験をした。幸い乱暴されたりはなかったが、とても怖かったので、トラウマになり、そこから2年余りは家から出られなくなってしまった。今でも高いビルを見ると思い出して足がすくむことがあるし、高層マンションや高層ホテルには怖くて入れない。エレベーターでパニック起こしたこともある、と。

塔の寓意の中にこんな話はもちろんありません。なぜ私がこんなことを言ったのか、いまだにわからないのですが、彼女にとって人生の転機であったことは事実であり、その事実を他人に指摘されることで、自分の中で、その思い出、恐怖の位置付けが明確になったようです。

むしろ、言い当てた私が怖い、と彼女は言っていたとか(笑)

占いがトラウマにならないで欲しいなと思います。

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