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【秋田の掘りおこし】秋田杉を玄関ドアに/建具製造のコシヤマ

がっしりとしたドアは味のある木目が目を引く。秋田県能代市の建具製造・コシヤマ(腰山真司社長)は、秋田杉製の玄関ドア「REFORT(リフォート)」を開発製造している。軟らかく傷がつきやすい杉材を圧縮するなどして耐久性を確保し、防火設備の認定も受けた。防火性能はオプションで付加でき、首都圏などへの販売も見据えている。
 秋田杉の木材に熱を加えプレス機で圧縮。樹脂を注入し、雨や湿気で変形が生じないようにしている。腰山社長(50)は「木の本来の質感と、強度や着色のしやすさのバランスをとるのが難しかった」と語る。
 これまでも秋田杉製のドアは製造していたが、傷がつきやすいのがネックだった。「自信を持って顧客に勧められる地元産材の製品ができないか」。そんな思いから秋田県立大の木材高度加工研究所などの協力を受けて開発を始め、2022年から販売している。
 商品名を考案したのは、腰山社長の長男で20年に入社した幹太さん(26)。「新たな価値を生み出す」「強くする」といった意味を込めた。幹太さんは「これまで売り込めなかった都市部にも販売していきたい。交流サイト(SNS)でのPRにも力を入れたい」と話した。(秋田魁新報社)

コシヤマが開発した秋田杉製玄関ドア「リフォート」と腰山幹太さん=2023年9月、秋田県能代市

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