最近、
「企業理念」
「経営理念」
が企業経営において大切だ
という言葉を良く聞きます。
企業理念とは、
会社の存在理由
会社がある目的
会社の目標を方向づけるもの
です。
この「企業理念」とは何か?
について、「与える」「貰う」の観点から
考えてみたいと思います。
✅「与える」と「貰う」
"Give and Take" というフレーズがあります。
何かを与えることで、
何かを貰うということです。
✅「与える」が先、「貰う」が後
「与える」が先なのは、なぜか?
ChatGPTに答えて貰いましたが、
「与える」ことで、
他者との関係性がはじまります。
「与える」ことで、
他者との関係性がスタートしますが、
一方で、「受け取る」側にも、
「受け取る」スペースが必要です。
✅「受け取る」ためのスペース
売買であれば、
「受け取る」側が
欲しいという欠乏がなければ、
そもそも売買が成立しないです。
善意を受ける場合にも、
それを善意と捉える、
「受け取る」側の姿勢が求められます。
「与える」と「貰う」
の関係性は、
「受け取る側」の心理的なスペース
があって成立するものです。
✅「与える」と「押し付ける」の違い
「受け取る」側のスペースがない場合、
「与える」は「押し付ける」
になります。
「与える」と「押し付ける」の違い、
これは、「受け取る」側にあることが分かります。
✅「Give and Take」と「売買」の違い
「Give and Take」と「売買」の違いは、このようなものになります。
商売は、貨幣を仲立ちとして行われます。
これにより、即時性と明確性が担保されます。
✅「与える」と「貰う」の時差
「与える」と「貰う」の間に時差が生じることもあります。
すなわち、
即時性と明確性が特徴である
「売買」
では、
「与える」と「貰う」
の間にある時差がなくなります。
✅貰っても返せない時
では、貰っても返せない時に、どうすればいいのでしょうか?
売買の形態ですと、
受け手側が
対価を用意できていることが前提であり、
「返せない」
ということが発生しません。
この状況が、社会的な繋がりを阻害しているように感じます。
✅速いとは、一定期間における回数が増えること
資本主義において、
企業の競争力、効率性、技術革新、市場対応力、意思決定の迅速さ、情報流通の効率化、そして資本の迅速な移動など、
あらゆる側面において「速さ」が重要な意味を持ちます。
貨幣は、
「与える」と「貰う」
という交換のスピードを上げることが出来ます。
しかし、
「与える」と「貰える」
が都度、精算されるため、
誠実な感謝
恩送り
が発生しにくくなります。
✅恩送り
最近、考えていることが、
「与える」ことで、
「与えられた」ことに気づく。
ことがあるのではないか、
という部分です。
自身が子育てをする中で、
親から「与えられた」ものに気づく
ことがあります。
✅貰っても返せないもの
では、「恩送り」が発生する
「貰っても返せないもの」
とはどのようなものがあるのでしょうか。
✅企業理念とは
企業とは、
組織を方向づけるものであるとすれば、
貰っても返せないものを、
先送りすることで、
想いを未来に繋いでいくこと
これが組織における理念だと考えます。
✅まとめ 理念とは「返せないもの」
会社の目標を方向付けるものが理念だとすれば、
会社を方向付けていくためには、
「与える」ことを
未来に向けて、
先送りしていくことが必要になります。
そのためには、
「貰っても返せないもの」
を世の中に「与える」ことが求められます。
企業は、
市場経済の制度上、存続するためには、
何らかのサービスを提供し、
対価を得ることが求められます。
サービスを提供する中で、
すなわち、
お客様に「与える」中で、
対価を「貰う」ことに加えて、
返すことが出来ないものを提供すること、
これが理念に繋がります。
これは、
受け手側に
「受け取る」スペースが必要です。
受け手である顧客が、
「サービス」に付帯した、
「貰っても返せないもの」
を感じるスペースを認識し、
ここに「サービス」とともに、
「貰っても返せないものを」
を提供すること。
これを言語化していくことが
「理念」
となります。
会社の「理念」を言語化する上で、
自社が提供している
「返せないもの」
が何か考えてみることが
ひとつの切っ掛けになりそうです。