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社長が求める3つのもの

組織コンサルタントとして、

社長から組織に関するご相談を受けた際、

初回面談時、
自分は何を意識し会話しているのか?

あらためて言語化してみた上で、

社長は外部支援者に何を求めているのか?

について考えてみたいと思います。

意識と会話

組織コンサルティングのご依頼を仕事として受けている

会社のホームページ等で、事前情報がある程度分かっている

この2つの前提で、社長と初回面談した際、

下記を意識して、下記の会話を行っています。

1.意識上の位置関係

2.面談の目的

3.ビジネスモデルの確認

4.組織の規模感

5.社長直下のメンバーと組織構造

6.社長が目指す姿

7.社長が一番力を入れていること

8.組織課題

9.1年後の着地点

10.社長直下のメンバーとの接触許可

この中から、いくつかピックアップして書き留めておきます。

1.意識上の位置関係

外部支援者として社長と面談する際、

社長は、意識上、私に対して、

私が、社長の上の位置に入って、
社長を先導していくスタイルを望まれているのか、

私が、社長の下の位置に入って、
社長のイメージを具現化する役割を担って欲しいのか、

2つのタイプのうち、どちらか、

初対面で受ける印象や会話の中で、
無意識に判断しているように感じます。

タイプによって、
社長および社長直下のメンバーの方との
コミュニケーションの取り方が
若干変わるように感じています。


また、外部支援者として、

常に上に居続けること、

常に下に居続けること、

こちらについても問題があると考えています。

5.社長直下のメンバーと組織構造

組織はコミュニケーションで出来ています。

社長直下のメンバーにどのような方がいるのか、

また、そのメンバーの方を
社長がどのように評価しているのか、

これを確認します。

社長直下のメンバーは、

多くの場合、

社長が目指す姿の実現

組織課題

と強く結びついています。

なぜらならば、

社長直下のメンバーは、

社長からのメッセージの受け手であり、

その下のメンバーへの送り手でもあるため、

ここが不全になっていると、

組織が、社長が目指す方向に進まなくなるからです。


そして、

専門家にはマネージャーが必要である。自らの知識と能力を全体の成果に結びつけることこそ、専門家にとって最大の問題である。専門家にとってコミュニケーションが問題である。自らのアウトプットが他の者のインプットにならないかぎり、成果はあがらない。専門家のアウトプットとは知識であり情報である。彼ら専門家のアウトプットを使うべき者が、彼らの言おうとしていること、行おうとしていることを理解しなければならない。
・・・
組織の目標を専門家の用語に翻訳してやり、逆に専門家のアプトプットをその顧客の言葉に翻訳してやることもマネージャーの仕事である。

ドラッカー「マネジメント」p.125

社長と社長直下のメンバーの方の
インプットにならない限り、

外部支援者の知識や情報は
組織の成果に結びつきません。

社長の言葉、

社長直下のメンバーの言葉、

これが組織内でどのように流通しているか、

社長との面談で把握していく必要があります。

8.組織課題

この流れで会話を進めると、

社長から組織課題に話して頂ける流れが出来上がります。

この課題を聞いた上で、

「9.1年後の着地点」

「10.社長直下のメンバーとの接触許可」

を話しながら、

具体的な計画への落とし込みと、

社長との計画の共有への話しが進み、

実務に入っていく流れです。

社長が求める3つのもの

組織コンサルティングという仕事で、
外部の支援者として、社長と関わる上で、

社長が外部の支援者に求めているものは、
以下の3つではないかと考えています。

1.健全な他者評価

2.進行感

3.自組織肯定感・自組織効力感


自分たちのやっていることは、
合っているのか?
→健全な他者評価

自分たちは目指す場所に向けて
進んでいるのか?
→進行感

自分たちの組織は、
他と比べて良い組織と言えるのか?
→自組織肯定感・自組織効力感

組織は、

外部(顧客・採用市場・金融市場)と向き合っているため、

社長の評価者は外部となります。


しかしながら、

外部の評価者は多岐にわたるため、

売上や利益といった
定量的な数値以外で、

外部からのフィードバックを
社長が受ける機会は、

意外に少ないものです。


私たち外部支援者は、

「ものさし」の機能も含んだ
成長のための機会

として、

社長が目指す姿に到達するために尽力できれば

何よりだと考えています。

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