空想論者ニュートン

引かれる。引かれる。
ぐいぐいと、引っ張られていく。
その先には美しい、なにか。
そう、美しいものには、引力がある。

だから我々は、美しいものを見つけるのが得意なのだろう。
見つけるまでもなく、その引力に引かれるのだから。

だから我々は、わざわざ踏みしめて大地を歩くのだろう。
大地があまりにも多くの美を有しているから。

だから林檎は、育ちの中空を離れて大地へ落ちてくるのだろう。

その大地のあまりの美しさに、地に落ちないではいられないのだ。

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