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私的2024年1月アニメ総括~東北おじさんの感想を添えて

やあ、みんな! 春眠暁をナンチャラ。やっぱオフトゥンっていいよね。

ぼちぼちnoteも平常運転かしら。ライフイズカミンバック(小沢健二)相変わらず断酒は継続中、深夜にこうして骨伝導イヤフォンヌでマハラージャンを聴きながらツラツラ文章を書くことができております。ラジオネーム東北おじさんこと長谷川誠です。

いやしかし、マハラージャン『ラジオネーム オフトゥン大好き feat.ケンモチヒデフミ』いい曲っすね。マハラージャンと水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミ氏という天才の融合。ダンサブルな楽曲のクオリティとおふざけ具合のバランスが素晴らしい。

♪シエスタもねえ、昼休みもねえ、有休それほど使えてねえ
魂の還る場所 それがオフトゥン♪

確かにオフトゥンは大抵のことを解決する究極の装置(笑)

ということで、時間差でまだアマプラ配信待ちの作品もあるものの、1月アニメもほぼほぼ終了。ここいらでのんびりと備忘録を兼ねた総括なぞ書いておきましょうそうしましょう。

☆2024年1月アニメ総括☆

これから書き記しますのは、あくまでワタクシ自身が観たい、もしくは評判を聞きつけて観た作品のみ。お読みになられた方の趣味嗜好、俺(私)は数話で視聴切りしたぜ自慢などに合致しない可能性がありますので、事前にその点はお断りしておきます。

で、2024年1月アニメ。

個人的視聴傾向としては「転生(転移)モノ」や、やれパーティから追放されたゴミスキル持ちが無双したり、ループしたからどうしたこうした的な作品の視聴は少な目でございました。

余談ですが、なんでも異世界転生モノを主に好む中心層としては、30~40代の男性であるという分析結果がでているんだとか。そして、そういった層は得てして「異世界転生モノしか興味がない」ような視聴傾向が見えるとのこと。

確かに、社会に出て世知辛い現実に揉まれた結果、娯楽や妄想ぐらいは俺Tueee!したいですし、「え?実は俺最強でした?」「また何かやっちゃいました?普通のことやっただけなのに?」みたいな世界に浸りたいのはわかりますけれどもね。

嗚呼、素晴らしき哉大量消費社会、ゆえに続々と牛のヨダレでもあるかのようにノンストップで異世界転生モノは手を変え品を変え量産され、消費されているんでしょうねぇ。

訴求ターゲットストレート直球ど真ん中ではありますが、もう1話目で簡単に死亡して異世界に転生「ステータスオープン!」「え!?俺にしかこのウィンドウは見えていないのか?」みたいな展開には、正直うんざりしております(笑)余程緻密に練り込まれた作品としての重厚さでもない限り、現在アニメ視聴継続中もしくは原作読み込み中の転生作品以外はあまり観る気になれません。

はい。そんな視聴傾向でありました2024年1月アニメ。なんでそんな色々な方面に敵を作りそうな表現で書きだしたのかと言いますと…

まだまだファンタジー作品って捨てたもんじゃないな

と思える作品に複数出会えたから。

詳細な各作品への駄感想は後述しますけれども、勇者が魔王を倒した後日譚をここまで面白く、人間よりも長命であるエルフという種族の特徴を活かしながら楽しませてくれた「葬送のフリーレン」。ダンジョン+グルメという一発ネタっぽい組み合わせながらも、しっかりとファンタジー・RPGの基礎知識が活かされ、どこかあの名作ゲーム「ウィザードリィ」を思わせてくれた「ダンジョン飯」。

奇しくもどちらも原作未読。どちらもエルフ族が登場、どちらもアニメ制作会社と予算に恵まれた感がある作品ではありますが、まだまだファンタジー作品って、解釈・再構築・掘り下げ・拡張しようのあるジャンルであることを再認識させてくれた作品でした。

簡単に異世界に転生したり転移したり、「シャングリラ・フロンティア」のように作中でプレイしている「ゲーム」という設定であるわけでもないのに、やれレアスキルだのレベルだのRPG用語を簡単にポンポン使用しなくても、まだまだ面白いファンタジー作品は描きようがあるんだよなぁ…。もっと、そういう骨太な作品増えてくれないかなぁ…。無理かぁ、需要あっての供給ですからねぇ。

と、総括はここまで。以下、各作品について。

☆「葬送のフリーレン」第1シーズン後半☆

いや、ホント、この作品面白い。いつの間にかフジテレビの物になっちゃってた「鬼滅」に追いつけ、追い越せ。日テレが力を入れて、予算かけて放送枠確保したアニメだけありますな。

エルフはドチャクソ長生き、ゆえに人間と時間感覚が異なる=(人間的な感覚でみた場合)精神的に幼い(若い)。そんな精神的に若いエルフであるフリーレンが若い戦士や弟子の魔法使いと共に旅をしながら、共に人を知り成長していく。

フリーレンの時間軸で見る「人間」。エルフにしてみれば一瞬とも思える寿命の人間が、いかに懸命に生き、輝いているか。人間以外の時間軸的視点を入れることで、客観的に浮かび上がってくる人生(人が生きること)の素晴らしさ。

どこか、エルフではなく妖(あやかし)目線を入れることで人間の儚さを感じさせてくれた「夏目友人帳」や、不老不死の主人公「フシ」の叙事詩「不滅のあなたへ」にも似た感動がありました。実際ちょいちょい泣いてしまいましたし。なんであんなに勇者ヒンメルは慈愛に満ちているんだよ、おい。そりゃあヒンフリ(ヒンメル×フリーレンのカップリング)ファン多くなりますわな。

2024年。勇者ヒンメルの死から何年経ったのかは分かりませんが、「勇者ヒンメルならそうした」(フリーレン構文)という基準で生きてみようか…。オッサンにそんなことを思わせてくれたというだけで、ド名作確定ということでしょうね。

☆「薬屋のひとりごと」第1シーズン後半☆

こちらも日テレさんが力入れました系アニメ。フリーレン同様に第1シーズン前半から継続試聴でありました。

ニヒリストでイケメンに興味薄な主人公猫猫(マオマオ)が、クソイケメン壬氏(ジンシ)様に絡まれる。「なぜか気がついたらイケメンにゾッコン☆ラヴされてましたわ」という少女漫画的な娯楽成分を含むこともあってか、いつの間にかワタクシの奥方様もハマったアニメ。

宦官(皇后にチョメチョメして子を成すことがないように男性を去勢するという狂った考え方により中国で誕生した役職)が出てくることから、赤く染まる前の中国のお話であることは分かります。中国史にお詳しい方であれば、作中で描かれている様々な物事を文化考証することで、時代が特定できるのかもしれませんが。社会は世界史を学んでいたド文系にも関わらず、どのあたりの王朝時代のお話なのかまでは分かりませんでした。

他にも花街(風俗街)、梅毒の表現などなど。ある程度歴史や文化に関する教養がないと100%楽しめない作品のように見えますが、どっこいこれがなかなか「キングダム」のように中国史を詳しく知らなかったとしても

物語自体の内容、謎解き感が面白い

しかも、ちょいちょい泣ける。第1シーズン後半の最終話、羅漢(ラカン)のエピソードでは一緒に観ていた奥さんの隣りでエグエグ泣いてしまいましたですよ。既に2025年に次シーズンの放送も決定したとのこと。楽しみ。

あ、ちなみに宅の奥方様は楽しみ過ぎて、アニメ化部分以降の原作ネタバレをネット検索して調べ始めてしまいました。恐るべし「薬屋~」の面白さ(笑)

☆「ダンジョン飯」☆

この作品。実は原作未読とは言いながら、原作が大分話題になったため、物語冒頭部分(戦士初登場あたりぐらいまで)だけは漫画アプリの無料的なアレで読んでおりました。

その時に思慮浅く「あ、このままグルメ寄りの方向でネタっぽく展開していくのかな?」とか思っていたんですが…

ここまで見事にファンタジーとグルメが両立/融合している作品だったとは…

そりゃあ、OP曲にバンチキ(バンプオブチキン)、ED曲に緑黄色社会。制作会社はTRIGGERと、全力でお金をつぎ込みアニメ化しますわな。

RPG的な表現である「ダンジョン内で死者が蘇生できる」ことにしっかりと理由があり、しかし石に閉じ込められると蘇生できないなんて、まるであの名作ゲーム「ウィザードリィ(wiz)」の「いしのなかにいる!」をオマージュしたかのような表現もあり(作中の”狂乱の魔術師”も、wizの”狂王の試練場”を想起させる)、そしてダンジョンモンスターの調理した際の味の予想までを含めた生態がしっかりと練られている。

要所要所で古典的ファンタジー、古典的RPGの内容を丁寧に、しっかりと考察・解釈していることが伝わってきてオタクおじさん歓喜。昨今のテンプレラノベ設定作品の多くが、いかに手抜き量産型であるかが分かりますですよ。ええ。

しかもモンスターとのバトルなどのアクションシーンでは、もう観るからに「あ、これ、モロにTRIGGER制作ですね」と分かるTRIGGER節全開の勢いのある作画。面白くないわけがない。次シーズンも期待しとります。

☆「マッシュル‐MASHLE-神覚者候補選抜試験編」☆

ジャンプ漫画っすなぁ、ジャンプ漫画っすよぉ。

2024年4月アニメの「怪獣8号」も10月アニメの「ダンダダン」といった「ジャンプ+」系の作品も楽しみですが、王道の週刊少年ジャンプ漫画の系譜って感じですよね。ギャグあり、友情あり、筋肉あり。ハリポタのパロディギャグ漫画かと思いきや。

しかし、どうにもこうにもこのシーズンのOP曲、例のブリンバンバンするアレばかりが先行して悪目立ちしている感がありますが、個人的にCreepy Nutsのタイアップ曲だったらアニメ版「よふかしのうた」の「堕天」。2024年1月のクドカン脚本ドラマ「不適切にもほどがある」の「二度寝」が良いと思っとりますので、特に主題歌については語りませんがー(十分語っている)

☆「シャングリラ・フロンティア」1stシーズン☆

フルダイブVRタイプのゲームが主流となった近未来。ほぉ「SAO(ソードアートオンライン)」以降の派生作品かしら…となめてかかったら、個人的にガッツリハマってしまいやした。原作を漫画アプリでアニメ化部分を追いこして読んでしまうほどに。

なぜか。

それはゲームを愛する、ゲーマーの気持ちがしっかりと描かれているから。

SAOって基本「俺Tueee」的なテンプレですし、どこか厨二病的な匂い(♰キリト♰みたいな)が漂っていますけれども、シャンフロは全然違ってまして。

そもそも主人公のサンラク氏はクソゲー愛好者。処理落ち、バグ、デバッグしたのかというレベルの激悪ゲームバランス等々、それらを「攻略」することに快楽を感じているゲーマー。なもんですから、セリフや行動にゲーム好きなら必ず共感できるポイントがあるわけなんですよ。

あ、俺はこうやってRPGすすめていくタイプだけど、サンラク氏はこっちのタイプなんだな、とか。しれっと「乱数(ゲーム内における選択の処理結果をバラけさせるための確率抽選的な数値)がー」などと、ライトなゲーマーには分かりにくい表現されていたり、など。

ゲーム(主にRPG)好きな人で、この作品が響かない人っているの?

そんなことを思いながら、早くフルダイブ型VRゲームが主流にならないかしらと思いながら、次シーズンに期待しながら。原作読んでいるもんだから、次シーズンで格ゲーEスポーツアメリカチーム対戦までやるのかなーとか思いながら。

☆「勇気爆発バーンブレイブバーン」☆

第1話の衝撃、いっちゃってる設定、公式が織り込む「腐要素」などなどでネットが沸いていたため、慌てて追いかけ視聴した作品。

感想を一言でまとめると

イサミィ、すげえモン観ちゃったな…そうだろう、イサミィ

ということ。

人型兵器が実用化されている世界。米軍、自衛隊が集うハワイでの演習。そこに現れ、人類へ攻撃をはじめる未知の生命体。ここまで完全にスーパーロボット、リアルロボットの区分で言えば、ガンダム系の「リアルロボット」アニメ。

そこから急転直下の大転調。「勇者」シリーズ的なスパロボアニメが強制介入してきたと思ったら、スパロボアニメの「お約束(熱い主題歌、カッコいいロゴ、カッコいい必殺技等)」をネタとしていじるわ、腐要素がどんどん増していくわの大盤振る舞い。

おぉ、これは新しい時代に再構築されたロボアニメ、しかも高クオリティのネタアニメか。と、ニコニコしながら鑑賞していれば…

しっかりと、全てのネタが回収され、広げた風呂敷がパタリと畳まれる。

いや、ホント、凄かったね、このアニメ。ゲーム「スーパーロボット大戦」にも協力的な伝説的御仁、大張正己さんが手がけただけあります。「令和の今」スーパーロボットアニメを制作するとこうなりますよ、という模範解答というか、完全な「最適解」を出されてしまったような気がするアニメです。

リアル/スーパー、どちらのロボアニメファンでも楽しめる設計。もちろん大張正己さんの手による納得のロボメカデザイン。かつ、往年のオッサン/オバサンロボアニメファンも喜ばせる懐かしいネタ要素。そして人外(ロボット)×人という、ぶっ飛んだカップリングの「腐要素」。

まさに勇気(ブレイブ)がバーンと爆発して燃える名作で御座いました。きっと次回作の「スーパーロボット大戦」にブレイブバーン出ちゃうんでしょうねぇ(笑)

☆「俺だけレベルアップな件」☆

冒頭で散々「異世界モノ」「ゲームではないのにステータスが表示される系」の作品に対して敵を作るような発言をしていたのに、結局観てるんじゃんよって話ですが…。アレです、漫画アプリで原作読んでいたからしょうがないですよね(笑) まぁ、4月アニメも「転スラ」観ますし。

韓国発のTOONマンガ(webtoon)でも、この作品と「テムパル」だけは続きが気になって読んでいました。どちらもTOONマンガの初期作ということで、現在は類似作が溢れかえっているような気がしますけれども。

しかし、このアニメもクオリティがハンパなかったですな。満を持しての人気作アニメ化ということもあったのでしょうか。作画レベルが半端ない。内容知ってても、ついつい12話まで観てしまいました。

全世界向けの制作ということで、漫画で読んでいた時のステータスウィンドウの文字が日本語ではなく英語になっており、詳細な日本語での解説が転職クエストの時しかないというのが、ちょっと英語圏外の初見の方には分かりにくい形になっていましたが、そこら辺もMANGAとの差別化を図るwebtoonならではのアニメ化形式ということなのでしょうか。

☆「佐々木とピーちゃん」☆

こちらも所謂「異世界」的な作品なんですが、ちょっと毛色が違うというかとある点がハマってしまったというか。だもんで毎回楽しみに視聴しておりましたです。

主人公がブラック商社勤務の(恐らく営業職の)オッサン。異世界で死んだ大賢者の魂が宿った文鳥(ピーちゃん)の力で異世界に行くわけですが、話はそこで終わらず、現世では政府直下の「異能力」機関が動いていたり、どうやら異能力とは別次元で「魔法少女」なるものがいたり…。

一言で言うならば

オッサンを読者/視聴者ターゲットにした、ラーメンで言うところの「全部盛り」系ファンタジー作品

作中で描かれた政府の異能力機関について「欠員が出たから昇進って、どんだけレベルの低い国の話だよ」とかツッコミを入れて視聴切り宣言していた方もネットではお見かけしましたが、確かに全部盛りの欲張りセットというだけあって、設定を個別に細かく見ると練り込み(というよりも作中での詳細な解説)が足りないんじゃないかしら…ということはワタクシも感じます。しかも作画もちょっと、アレ…?という回がけっこうあったりしましたし。

しかし、それを補って余りある「オッサン営業職」という設定への個人的共感(笑)

そうそう、商社の営業マンって、事前の根回し9割みたいなとこありますしねぇ…。とか思いながら、異世界転生モノのターゲットど真ん中のオッサンのワタクシ、まんまと毎話楽しみに視聴してしまっておりました。

まぁ、それもこれも設定の練り込みが浅い異世界で単調な「俺Tuee」をする作品ではなく、各種ファンタジー要素を欲張りに全部盛りしていたという変化球的作品だったからかもしれません。円盤がモリモリ売れて、高クオリティな次シーズンが観られることを期待しつつ。

☆「望まぬ不死の冒険者」☆

原作漫画を読んでいたので視聴。

アンデッドモンスターに人外転生という点では、人外転生+異世界転生の傑作「オーバーロード」がありますが、この作品は泥臭くてけっこうグロい内容と少年ジャンプ的な努力型主人公という設定が好きで漫画版を読んでいました。

で、アニメ版…。

ちょっと、予算とかスケジュール的にアレだったんでしょうか。作画がちょっとアレでした(笑) いや作画だけで判断してはいけないですし、内容は相変わらず面白かったんですけれども。

さらに言うならば

OP主題歌が堪らなくアレ。

何て言うんでしょうか。

かつてバブル全盛の時代。当時高校生だったワタクシ、電気グルーヴのオールナイトニッポンの影響でゴリゴリのテクノミュージックを聴いたり、ロッキンオン系のバンドを聴いたりしておりました。

その当時、流行してイヤになるほど耳にした「ジュリアナ東京ー!」っていう掛け声と共に流れるチープで幼稚なユーロビートの曲。あの曲を聴いた時と同じ気持ちになりました。

まぁ、はっきりとした物言いをすると角が立つので、明確には言いませんが賛否で言うなら「否」寄りの気持ちとでも言いましょうか。ワタクシと似た音楽嗜好の方であれば、youtubeリンクの動画で聴いていただければ一発でお分かりいただけることと思いますけれども。

ED曲がいい曲だっただけに残念。

☆録画済未視聴「姫様”拷問”の時間です」「キングダム第5シリーズ」☆

はい。総括と言っておきながらの体たらく。

まだ未鑑賞の積みアニメがあるわけですが、「姫様~」はジャンプ+で、「キングダム」は漫画アプリや単行本で読んでいるため、ちょっと後回しになってしまいました。

まぁ、どちらも面白いのは確定。特に「キングダム」はアニメ版も楽しみに継続視聴しているわけですから。時間が確保できた時に…(確保できるとは言っていない)

…ふぅ。ついつい長々と深夜にノリノリで書いてしまった。以上、私的な2024年1月アニメ総括で御座いました。合掌。

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