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コーヒー屋さんで教えてもらった、生豆の鮮度と抽出温度について

先日、とあるコーヒー屋さんが
急遽開催した“珈琲講義”に参加し、
その内容が勉強になったので
備忘録として書き留めておこうと思う。



◎生豆の鮮度

最近、アウベルクラフトの
手回し焙煎機を使って
自分で焙煎するようになってから、
コーヒー豆を生豆で買うことが増えたが
生豆についての知識は焙煎豆以上に乏しい。

そんな中、今回教えてもらったのが
生豆の鮮度について。
基本的には、生豆を鮮度で分別すると
・ニュークロップ(収穫から1年以内の生豆)
・パストクロップ(収穫から1年以上経過した生豆)
の2種類に分けられる。

同じ豆・同じ焙煎度合いで
この2種類を飲み比べてみると、
ニュークロップの方が味や香りが強く、
豆の特徴もしっかり感じられる。

これは何故かと言うと
時間が経つにつれて
コーヒー豆の胚乳(栄養素の貯蔵庫)が
消えていく
からなんだとか。
ただ、胚乳自体が味を決める訳はなくて
胚乳によって味のポテンシャルを
発揮できるらしく、
この胚乳の消失によって
コーヒーの香りや味わいが
抜けていったように感じる。

何となくどんな食べ物も
“時間が経つほど熟成されていく”
という概念があるので、
コーヒーにそれが当てはまらない
というのが結構驚きの事実ではあった。

ただ、そういう性質がある分
パストクロップの豆は
個性を主張しないため
ブレンドするのに向いている
とのこと。

ちなみに、胚乳でないならば
「コーヒーの味を決めるのは何か?」
と尋ねたところ、それは
気候や湿度など栽培環境が大きいらしい。
ワインでよく聞く
テロワールみたいな考え方と一緒。

◎抽出温度

コーヒーを淹れる時に
そのお湯の温度で味が変わるというのは
知っていたけれど、
実際に飲み比べてみる事はなかったので
飲み比べを体験しながら教えていただいた。

今回は98℃と85℃で比較してみたが
予想通り高温の方がコクや苦味が強く出て、
低温になるとコク・苦味が弱まる分
酸味や華やかな香りが前面に出てきた。

結局、どっちが良いかというのは
個人の好みによるものになるけれど
自分としては酸味が抑えめで
コクと苦味がガツンと来てほしいので、
90℃以上で淹れるのが好みになる。

ただ、最後に言っていたことが
印象的だったんだけど
結局のところ、
飲む時の温度によるよね
という事。
確かに飲み進めるにつれて
コーヒーの温度も下がってくると
だいぶ味わいが変わる。
確かに、家でコーヒーを飲んでいても
嫌な酸味が出てきたりして
後半に牛乳を足す事もある。

温度に左右されにくい豆を探すのか、
淹れ方や飲み方を工夫するのか、
この辺は今後考えてみたい所。

◎その他、気になった話

・現在、安価な手挽きミルを使っている事を話すと
 お薦めのメーカーを2つほど教えてもらい
「挽き方で全然味が変わるから
 買い換えた方が良い」
と言われた。

 確かに今使っているミルは
 豆を挽いていても手に鈍い感触が伝わり
 豆をすり潰しているような感覚に陥る。
 刃がセラミックなので経年劣化もあるだろう。
 そこそこのお値段なので今すぐとは行かないが
 買い換えを検討しようと思う。

・奥さんがその店のカフェラテがお気に入りで
 どうしたら家でも美味しいカフェラテが
 淹れられるのかを尋ねると
「店のカフェラテは家で再現するのは至難の業」
 という回答だった。

 理由は美味しいエスプレッソの抽出は
 美味しいコーヒーを淹れるより難しく、
 高価なマシンを買ったら誰でも
 淹れられるというものでもないから、らしい。

 家にはマキネッタがあるので
 マキネッタを使った
 美味しいカフェラテの淹れ方を模索した方が
 良いと思いますよと言われた。

 つまり、美味いカフェラテが出る
 お店は信用できる
と考えても
 差し支えないのではないだろうか。

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