ひとりが他人に与える影響は総量が決まっている?
オレは全体的に平均よりちょっとだけ上の能力というか運命を選んで生まれてきたようだ。成績とか運動能力とか年収とかの話だ。が、一つだけ突出して高い運命がある。偏差値が高い運命(能力)がある。
それは「多くの人に影響を与える」という運命だ。その数においてのみ、ものすごい高い所にいる。多分コレはオレの自我の最も得意な事だと思う。分野といってもいい。言わなくてもいいけど。
ディレクターとか監督とか演出家とか、その時受ける仕事によって呼び名は変わったが、MVやCMやバラエティー番組からニュース番組までほぼ全てのジャンルをやった。その中には日本一影響力のある総理大臣とか天皇陛下とかそういう種類のエネルギーを多くの人に伝える役目だった事もあった。
ちなみにそういう仕事の時は、東大や京大出身者が上司だった。
地方の国立大を出たオレは常に劣等感を感じていた。
でもそんな日本のトップの人とオレは〈影響を与える人の数〉の上で同じだけのレベルの運命を持っている事になる。
コレだけは偏差値70越えの能力だと思われる。
小さい頃から目立ちたがり屋で、注目を集めて誰かに影響を伝えたがった。
それはずっと続いてきた。そして得意だった。
バタフライエフェクトに例えるなら、蝶が羽ばたくというよりは、ジェット扇風機を常に持ってエネルギーを周囲に放出するような感じだ。
コレは良し悪しがない話で、少ない人数に、人生を左右するような強烈な影響を与える運命の人もいる。
ともかくオレは〈伝える事〉に関しては、おそらく運命的にとても長けている気がする。良くも悪くもだ。
伝えるエネルギーの量も多いので、自我のネガティブなフィルターを通してしまうと、結構不快なエネルギーとして大量に出してしまう事になる。自動的に常に出してしまうのだ。悪いエネルギーがだ。
スイッチがオンに固定されているような感じで出し続けてしまった事もあったなと、いろんな記憶が頭をよぎる。反省して心がしぼむ。
ともあれ、オレはコレをうまく使うに越したことはないのだと思う。
コレをコレからの人生のベースにおいて選択をするのがいいような気がする。
次に考えるのは、何を誰にどう伝えるかを考えよう。
偶然にも里帰りの予定が入っている。親友や両親に数年ぶりに会う事になる。
あと残っているのは、何をどう伝えるか。それは未来の〈今〉に託そう。今から考えることじゃない。その時に勝手に出てくる言葉に任せるのが一番だな。
自我のフィルターだけ、ネガティブにならないように気をつけたい。
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