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脳は2つの銀河系が交互に現れながら稼働する神秘の宇宙|ついでに右脳神話の崩壊

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脳内ネットワークは銀河系のようである
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■思考を動かす2つの脳内ネットワーク
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脳内で
特定のことを考える時 エグゼクテイブなモードのネットワークが稼働します
これを
エグゼクテイブモードネットワークと呼びます
そして特定の思考=エグゼクテイブモードネットワークをやめると
全方位的に考えるデフォルトなモードのネットワーク
デフォルトモードネットワークが稼働します
脳はこの二つのモードのネットワークを切り替えながら稼働します
もちろん 脳はコンピューターでもロボットでもないので
完全にこんな風にかっちり分かれているわけではありませんが

エグゼクティブにものを考えながらデフォルトだったりします
何かを考えながら 突然ぼんやりして閃くときなどですね
でも厳密にいうと一瞬でモードが切り替わっているだけで混在しているのではありません

■2つのネットワークは別の生き物のように動いている
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科学者たちがいうには
この二つはまるで別の生き物ののようだとのこと。
私たちが普通人間の活動と思っているエグゼクテイブモードネットワークと
私たちのもうひとつの在り方であるデフォルトモードネットワークでは
まるで違う脳の働き方をするのです
つまり人間は考える生き物であると裏腹に(エグゼクティブ)
人間は ぼんやりする生き物なのです(デフォルト)
そして
ぼんやりする時に進化も創造性も成長も起こるのです
人は考える葦であるとか 考えることが注目されるのですが
同時に人はぼんやりする葦なのです
ぼんやりすることが 今脳科学でも心理学でもとても注目されています

■デフォルトモードネットワークの時に起こっていること
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脳はデフォルトモードネットワークで動くとき
この同時多発のイメージの発生を体感できます
特定のことを考えるのをやめると
すべてを同時にイメージを使って考えるのです
どういうことか?
潜在意識が これまでのすべての記憶
すべての感情 すべての知識 すべての知識を
同時にアクティブにさせて
その人の可能性のすべてをアイドリングさせているのです
デフォルトの時にこそ 脳のすべてが使われているのです
つまりぼんやりしていると 全脳活動になるのです

■壮大な脳という銀河系宇宙の営み
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さて 驚くべきことに
脳は常に瞬間的に
このエグゼクテイブな状態とデフォルトな状態を
切り替えながら稼働しているのです
それは0.1秒ごととかになったりもします
真剣に思考しているつもりでも0.1秒ごとに
ぼんやりモードにもなっているのです
そして切り替わる都度 別の生き物ののように脳が動くわけなので・・・

その様子は脳科学者の表現を借りれば
銀河系宇宙の1000億個の星の配列が
一瞬で全部変わることに等しいとのこと!
脳の壮大さ 心の壮大さがわかる表現でもあります

■右脳は何をするところ?
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そして20世紀に 想像や閃きの源とされていた右脳に代わって
デフォルトモードネットワークこそが想像と閃きの元であると 
21世紀の今日 脳科学者は断言します

脳の神秘は右脳という場所ではなく ネットワークに移ったのです
そもそも
脳が右脳だけで何かをしたり左脳だけで何かをしたりすることはありません
自転車をこぎながら
後輪主導にしようとか 自分の漕ぎ方は前輪型だとか言うと
ちょっとおかしいのと同じように
右脳型左脳型というのはおかしなことだったのです

右脳左脳の二項対立というのは人の思考になじみやすいから爆発的に流行りましたが
実は 脳科学の世界では当初から誤りであるとされていました
右脳が創造性を発揮するという実験結果はひとつも報告されたことがないのです
受け入れやすいことで迷信的に世界に広がった右脳神話は
未だに続いています
もちろん脳は想定した通りに稼働する傾向があるので
想定しやすい右脳左脳は今でも有効です
ただ 現実として間違っているということですね

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