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勤労感謝の日なので「生産性」について思うところなど

もはや諦め?Z世代にも恥ずかしくない日本社会を! 訪日外国人が見た「安いニッポン」の魅力はどこか?(後編)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28603

こちらの記事を読んだあとに、生産性とは‥‥うごごご!となりながら思ったことなどを。

1/生産性ってなんぞや

生産性。生産性ねぇ。
そもそもの話なんですがね、生産性=算出/投入とか、労働生産性=付加価値額/労働者数(または労働時間)とか、こういう公式使って数字をカッチリ弾き出せる人たちと、酒場で「上司が生産性生産性うるさくってさ~」「てめーが生産性わかってんのかよってな~」とクダまいてる人たちの認識って、だいぶ差がある気がするんですよね。
というか「生産性」という言葉自体がひとり歩きしてるというか、なんとなくふわっとしたイメージありません?ともすればコンビニでバイトしてる人が「いや‥‥この仕事は『生産』じゃないし」とか言いかねない感じ。
確かに生産に近い言葉って、作成とか製造とかそういう、こう、直接物を作る感じじゃないですか。
これがまず、生産性という言葉自体がいまいちしっくりこない、まだ業務効率化とか言われたほうがわかりやすい気がする理由なのかな~とか。

まあそれはさておき。

とりあえず、上の「付加価値額/労働者数」を使っておさらいだけ。
字面だけだとなんのこっちゃですが、付加価値=労働による成果、つまり売上とかですね。
で、これに対してどれだけの労働力(人数か時間)を突っ込んだかで、労働生産性がいくつかってのが出てくるわけです。
例えばで、売上が1000円、労働者が10人としましょうか。すると計算結果は
 1000/10=100となります。
これを、売上が倍の2000円、労働者はそのまま10人としたら
 2000/10=200となり、
売上が1000円と変わらないものの、労働者を半分の5人としたら
 1000/5=200となります。
売上がもっと上がって10000円になって、労働者が5人なら
 10000/5=2000です。
ということで、労働生産性を高めたければ、1.売上高を上げる、2.売上は現状維持だけど少人数でやる、のどちらかを取れということになります。どっちもできたら最高ということです。

2/生産性を上げる気はあるのか

で、どうしようかって話です。まず経営者サイドの問題点。
猫も杓子も生産性生産性ってご時世なわけですが、世の経営者の皆様、なかなかうまくいかないって思ってません?
そりゃそうですよ、そんなもん当然ですよ。

だって「生産性上げたら給料も上がります」みたいな仕組みになってねーんですもん。

生産性上げたって社員は得しない、なんならリストラ断行される危険まであるし社内のしがらみもあって面倒だ、ってなったら、そりゃ生産性上げようなんてモチベーション上がるわけないです。誰が自分の利益にならんことに必死になりますかっての。
馬を走らせたきゃね、目の前にニンジンぶらさげるのが常套手段ってもんですよ。
御恩と奉公ってやつですよ、御恩もなしに奉公する奴なんて今日びおりませんよ。
愛社精神?そんなもんこのご時世にありゃしませんよ。

おっとちょっと待ったそこの御仁、いやいや、言わんとすることはわかりますよ?
この岸田不況まっただなか、ザイム真理教の増税テロが横行する日本でね、売上高を2倍3倍と上げていくのは難しいでしょう。かといって折からの人手不足で容易に人は増やせない、かといって安易に人を減らすと余力が無くなってしまう。もどかしいですねぇ。ええ、ええ、わかりますとも。
なにより、日々の業務の合間を縫って生産性を上げる取り組みをするとか、諸々のしがらみを排してシステムを刷新して改革を断行するなんてのは無理ゲーに近いですよね。

でも、なんとかそれを達成しなければ先が無いわけですよね?
だからこそ金で釣りゃあいいんですよ。
あと人手も一緒ですよ、給料上げたら人集まったなんて話はザラですからね。
え?そもそもの金が無い?じゃああんた商才無いですわ。辞めたらその仕事。それだけの話です。

3/生産性上げなきゃクビ

次に労働者視点の問題点。
さっき「売上高を上げるか売上は維持しつつ少人数でやる」って言いました。
要するに、結果を出せないなら無能はリストラ(候補)ってことです。

ぶっちゃけね、単純作業とか物を売るとか、それだけならバイトでもいいんですよ。
でも社員として雇用されている以上は、バイト以上の俸給貰ったり社会保障付いてたりする身であるなら、それだけじゃいかんのです。
現場で、自分の権限を生かして、頭フル回転させて、顧客のために知恵絞って‥‥というプラスアルファが必要ってことですね。

だったら、労働者側としては生産性を上げる努力を、それはもう単純に売上高を着実に積み上げていくとか、社内で綿密に根回しして業務効率化するとか、そういうところを見せつけてうまく取り立てられるように動いていくっていうのもまあ、一つの戦略ですよ。
会社のためではなく、あくまで自分の食い扶持を維持するため、それでいいじゃないですか頑張って効率化していきましょうよ。
トップダウンだけが能じゃないです、やりようによってはボトムアップもできるんですよ。

それができない無能はさっさと去ねってことです。
今ならバイトのほうが給料いいかもしれないですよ。

あと‥‥中にはいるんですよね、生産性向上を邪魔する輩が。
特に無能な労働者に多いやつですけど、生産性を上げるための業務効率化を、諸々の工夫を、「楽してる」「サボってる」と陰口叩くの、あれが日本の悪いところというか日本をダメにしてるところだと思うんです。無駄口叩いてるヒマがあったら働けと。
まあそんなことしてたらそのうちツイッターのキラキラ社員みたいに「お前はクビだ!」ってやられるわけですがね。

正社員はクビにしにくい時代なんて、もうそろそろ終わりですよ。
怠け者には怠け者なりの低レベルな仕事と賃金しか与えられない社会は、もうすぐそこですよ。
それが嫌なら自分のレベルをアップさせりゃいいんですよ。
それができない無能はさっさと去ねってことです。大事なことなので二回言いました。

4/生産性を上げるコツ

1人で2人分、3人分の仕事をできるようにするシステムを構築すること。
あるいは2倍3倍儲けれるシステムを構築すること。
じゃあそのために何をすべきか。
俺氏がやってきたことですが、業務を「誰でもできるレベル」まで落とし込むためのマニュアル化に始まって、それに合わせて作業を単純化効率化したり、顧客対応手順や工数を見直したり、過剰サービスを廃止したり、ペーパーレスにハンコ廃止に‥‥まあ、思いつく限りのことをトライアンドエラーしてきました。とにかく一工程でも、一分でも一秒でも、コピー用紙1枚分でも、仕事の量を減らし時間を短縮すること。ただそれだけです。
いっそのことですね、機械ができる仕事は全部機械にやらせればいいんです。

地味?思ってたのと違う?
でも仕事ってそういうもんですよ。仕事ってのはおおよそ地味な作業の集合体です。
道路を作るように、筋道を整え踏みならして問題を一つずつ潰していく。そしたら仕事が楽になりますし、2人分、3人分の仕事を1人でこなして、余った人員を他部署に回して恩を売ったりできます。

5/生産性は大事だけど

俺氏が心がけてることですが、仕事に限らず「本分を見失うな」ということがあります。
例えば教師の仕事は子供に勉強を教えることであって、モンペの相手をすることではないです。
政治家の仕事は国を富ませることであって、財務官僚の言いなりに増税することではないです。
同じように、あなたの仕事にも「これだけは曲げられない」というものがあると思います。それを大事にしてください。
あまりに生産性生産性言ってると、仕事の本分を見失いがちです。
そこのところだけは注意しましょう。

最後に

労働は社会の礎である、ということは論を俟たないでしょう。
皆様の快適な生活も、どこかの誰かの労働によって支えられているんですから。
だからこそ、仕事をより快適に、より効率よく、より柔軟にできるようにしていきましょう。
それが生産性の「本分」だと思います。
それが日本社会に浸透して、効率化がどんどん推し進められるようになって初めて、日本の生産性は向上したと言えるようになるでしょう。

働け。
自分の楽と賃金を追い求めて、小狡く小賢しく働け。
欲を持て。
もっとガチャしたいでもいい、もっと酒飲みたいでもいいから。