裏千家流 茶の道(16) 茶炭について!

小生はお茶での炭手前に拘りがとても強いです。 
思い起こせば昔の師匠の稽古場では、マンション茶室で換気トラブルがあったとかで、炭手前は中断をされていました。
自宅もマンションで炭手前はナシでしたが、転居で和室に炉を切り炭手前を始めましたし、40才過ぎにドイツへ転勤となってお茶の継続に拘り、床に敷ける畳を含めて土風炉に置炉や炭までの茶道具を持参しました。 
またドイツでの業躰より炭手前を含めて指導も受けました。
帰国をして昔の師匠宅へ稽古に出向き、炭手前の実稽古はなしでしたが、真之炭での口伝は受けております。
その後の新師匠への入門選択にも炭手前を基本としました。 
その稽古場では大炉まで含めて十分に納得の得られる炭手前が修得できたと感謝をしていることです。


さて、この掲載での課題は、千家流の点前炭に対して武家流諸派の炭に輪炭があることです。
輪炭は、藪ノ内流や遠州流での知識はありましたが、新たに石州流でもとのお教えを得まして、小生手持ちの在庫炭を使って切炭をしてみると、ほとんど割れてしまいました。
武家各派の輪炭のサイズは5-8分 (1.65-2.64㎝)ととても薄くて、炭切り作業でこの輪炭を作ることがとても大変です。
この輪炭は織部流の流れかとの思いで確認の為、利休正統の茶の湯を説かれる肥後古流や利休流にお尋ねをしたところ、輪炭がアリとのご教示でとても驚きです。 
輪炭は織部の創作でなく利久時代からの本流の炭で、それでは千家流の炭は誰の創作なのか?が疑問となります。
では宗旦がその創作かとの思いでおりましたが、炭の情報は少ない古書の中での発見は、宗旦弟子の杉木普斎の伝書に「囲炉裏の胴炭は4寸、輪炭は1寸、風炉は胴炭2寸、輪炭1寸でその他長短の炭を混ぜる、。。。」とありまして、輪炭1寸(3.3㎝)だと炭切りの問題も少ないと思いますが、改めて千家流の炭は宗旦でなく誰が創案をしたものか?が継続の課題となります。


さらに他流での課題のみならず、千家流としての新たな気付きは、割管が同様の問題です。
長さが炉15.2㎝、風炉12.1㎝でこれを縦割りしていますが、炉は3㎝幅ほどで縦割りは切り易と思いますが、風炉は2㎝幅位まで細く、幸いに炭屋での購入に問題がないので、自身でこの切炭をした経験はありませんが、でも炭の価格は段々と上昇です。
武家流の輪炭での懸念を云々しておりますが、思えば千家流でも同様の基本問題があることに思い至りました。


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