鳥取のじいちゃん①
田舎の祖父が逝去した。
1週間ほど前に父親からじいちゃんが余命1〜2ヶ月、との連絡を受けてから、あっという間に逝ってしまった。
あまりに潔くて、不謹慎ながらカッコイイと思ってしまった。
通夜に告別式、最低限の遺品整理を終えて
ようやく少し落ち着いてきたので、書いてみようと思った。
鳥取県の琴浦町という洒落た名前の港町で、じいちゃんは生涯暮らしていた。
子供の頃は、年に3度(GW、お盆、正月)田舎に帰省する事が我が家の恒例となっていて、比較的"田舎のじいちゃんばあちゃん"とは、多くの時間を過ごせた方だと思う。
そんなわけで、じいちゃんとの思い出は多々あるのだが、まずは僕とじいちゃんの勝負の話。
僕が子供の頃のじいちゃんは、腕っぷしが強く、よく腕相撲の勝負をしていた。
帰るたびに勝負をしては「まだまだじいさんには勝てんのぅ」など言われ、悔しい思いをしていた。
中学生になり、野球部に所属していた事と、たまたま見た映画でタトゥーへの憧れが生まれ「大人になったらマッチョになってタトゥーを彫るんだ」といきり立ち、今では考えられないぐらいストイックに筋トレをした成果もあり、ある日ついにじいちゃんに勝つ事が出来た。
じいちゃんは寂しそうに「強うなったのぅ」と笑っていた。
そこで終わらないのが我が家の家系。
僕とじいちゃんの第二次大戦は、また次の話。