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#遺骨を使った辺野古新基地建設に反対しますpart2に参加して



沖縄の基地問題を考える小金井の会主催のイベントでした。

先月蟻塚先生の『沖縄戦と心の傷』講演で、いかに自分が沖縄に、特に本土と沖縄が実はどんな関係にあるのかを知らなすぎる事に気づきもっと知りたいと思っていたので、お隣の小金井でまた先生のお話しが聞けると知ってすぐに参加を申し込んだ。

6月の終わり、まだ沖縄戦について知らなすぎた私は、ヘリ基地反対協議会の『へのこTシャツ』を購入した。
7月の練馬での蟻塚先生の講演会に、何と図々しくもそのシャツを着て出掛けて行ったのだけど、講演を聞いたら、何にも知らない自分にそんなシャツを着る資格なんてないなと思った。
特に沖縄の人の前でとか、沖縄についてよく知っている人たちの前ではとてもじゃないけどもう着れないなと恥ずかしくなった。

私は若い頃ほんとうに歴史に興味がなかったので、私の知っている沖縄は、戦後の、沖縄返還後沖縄が日本になってからの沖縄。
でもその部分だけしか知らなくたって、沖縄にばかりずっと米軍基地がある事による負担や被害があることは知っていたし、それから、あの美しい海が自然が壊されることも許せなかった、それだけが私が辺野古新基地反対の単純な理由だった。

ところが、沖縄戦だけでなく、17世紀に遡る頃から、日本は沖縄を度々支配し、植民地化してきた。特に1879年の『琉球処分』で琉球王国を滅ぼし日本の植民地としたこと。
(これで思い出すのは、子供の頃、歴史の教科書で見た琉球処分に添えられていた写真。
明らかに日本とは違う建物と服装の人たちの写真がそこにあって、この人たちが喜んで日本人になった筈はないと子供心に違和感を感じた事を思い出す)

それからずっと沖縄は『同じ日本である』とされた筈なのに実質は差別され、実は日本人じゃないから軽く扱えるとして戦争の足場として利用されるなどの目に遭ってきた。日本が沖縄を軍事的に利用しようとしてきた歴史は連綿とあるのだ。沖縄戦では捨て石となった。

今月は広島長崎に原爆が落とされ、第二次世界大戦が終わった、その記念日がある月だ。
歴史があまり得意じゃない人でも、広島長崎に原爆が落とされた事、その悲惨さについてはよく知っていると思う。
なぜ日本人は自分が被害に遭ったことはよく伝えるのに、自分たちがした過ちについてはあまり触れないのだろう?
もちろん原爆投下は誰から見ても酷い事実だから、戦争があってはならない教訓として覚えていなくてはならないこと。
でもどうしてそんなことになったのか?
『日本が』戦争をしたから続けたから。
そういう時代だから仕方なかった、で片付けてしまって反省をしなかったらきっとまた同じことは繰り返される。

日本のリーダーが戦争を始め、続けた。国民がそれに同調した。
その視点を忘れてはならないと思う。

日本のリーダーとは?

私はずっと象徴天皇に反対する人たちと言うのは極端に偏った過激な思想を持つ極左の人たちの考え方だと決めつけていた。
生まれた時にはもう戦争は終わっていて、天皇や皇族は政治的実権は持たず、まるで日本の文化や平和の象徴みたいな位置にあった。
父も、特に母は天皇家が好きで皇室アルバムは大好きな番組であったから、私も皇族に関しては好意的な見方をして育った。
戦争も、軍が暴走して過激になったり長引いたりしたのであって、天皇は平和を求めていたのだと何となく思い込んでいた。
例えば映画『日本のいちばん長い日』では一部の陸軍軍人が暴走し、天皇による終戦の言葉がNHKラジオで放送されるのを力で妨害しようとする、と言うのが大筋で(元NHK職員の父はこの映画のストーリーを誇りに思っていた)あるが、よく考えてみたら、軍が『天皇に忠誠を誓うばかりに暴走した』のは、元はといえば天皇が戦争をしたがり、続けたがり、勝ちたがった、からではないか。
どうしてあたかも『いいひと』みたいなクールな立ち位置で表現されてるのだろう?

天皇の戦争責任については、もっとたくさんの人が、冷静に、もう一度検証するべきなのではないかと思う。

私たちが沖縄だけでなく、過去に周辺諸国にしたことは、広島長崎と同じレベルできちんと周知し、反省し、謝罪していくべきものだと思う。
何事においても誤ちは、認め、反省し、謝罪しなければ、きっとまた同じ誤ちは繰り返される。

6月終わり頃に辺野古反対シャツの投稿をシェアした時に
「沖縄だけに米軍基地を押し付けて自分たちは知らん顔してる、同じ日本人なのにそんなの嫌だ」
と書いた。
同じ日本人?ほんとうにそうだろうか。
何も知らなかったから、同じ日本人だと思った。今でもそう思っているけれど、心の中で変わったのは、沖縄の人たちから見たらそう簡単に「同じ日本人だ」なんて言えたものではない、と、言うことがわかってしまったことだ。
でも変わらず同じなのは、本当に申し訳ないが行きがかり上同じ日本人だと言うことになってしまい、そんなことの責任も踏まえて、だったら沖縄も本土と当たり前に平等であるべきだ、なので米軍基地が沖縄に集中するのはおかしい。とは、前と変わらず思っている。
もう一度勇気を持ってへのこTシャツ、着てみようかな。
また何か間違っていたり知らないことがあったなら教えて貰えばいい。
無関心でいることよりはるかに建設的だ。

蟻塚先生のお話(オンライン参加)は今回もまた知らなかった事実を突きつけられて胸が苦しい思いを何度もしたし、元自衛隊員でベテランズ・フォー・ピース(アメリカ発祥の武力で平和は作れない、イデオロギーよりリテラシーを合言葉に作られた元軍人や元自衛官と市民の団体)メンバーの井筒高雄さんの、いかに『土地規制法』が恐ろしいのかという話も勉強になった。
サプライズの特別ゲスト、金武美加代さん(オンライン参加)のウチナーンチュ、そしてLGBT,そしてDVサバイバー当事者からの話もとても考え深かった。
特に支援する側からの上から目線や無理解について思うところは私にとって身近な障害者の支援にも通じるところがあった。

そして『沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を辺野古新基地建設の埋め立て等に使用しないように求める意見書』『憲法と国際自由権規約に反する「重要土地調査規制法案」の撤回を求める意見書』を市議会で可決し内閣に提出し、このような会を持ちこのような意義ある講演会を開催する、そんな小金井市、素晴らしいなと羨ましく思った。

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