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学級崩壊で3年分の勉強を1年でやりきった彼の話〜自分改革成功ボーイ編〜

今回は1年で3年分のお勉強が出来るようになった彼のはなしをしたいと思います。

この生徒は5年生と6年生の狭間である春休みに彼はやってきました。春休みだけうちの学童にと思っていたのですが、親御さんも本人も気に入ってくれて、その後も16時以降毎日うちの学童に通う事になりました。

彼は素直で元気で少しマキに似て斜めに見る傾向にある男子。

その彼の学力が知りたくて、算数検定の5年生のものを受けてもらった。そしたら、ビックリするくらい解けていなかった。どうしてこんなに解けていないのだろう?とママさんに聞いたところ。。。四年生の時に学級崩壊があって勉強が全然進まず、そのまま5年生になり、出来ないまま5年生の勉強をしていたらわからない所が多くなってきて今に至ると。

確かに4年生あたりから少数が出てきたり、割り算のひっ算が出てきたり、図形も複雑になってきたり、+−の問題もよく考えて式を作らないといけない問題になってくるから、大体4年生あたりから勉強が出来なくなってくるんだよね。わたしもそうだったし!その時期に学級崩壊はかなり痛い!

で、ママさんも悩んでいるようだったから。

じゃ~。基本、18:30までお預かりなんだけど19:30まで私に預けてもらえないその分の延長代は通常通りください。けど、マキがお勉強教えるよ。6年生までのお勉強はマキがしっかり教えるから。マキに時間をください。

どう?と聞くとママさんは悩んだものの私に預けてくれた。

4月からは18:30から1時間はお勉強の時間になった。まずは4年生の勉強から。もちろん宿題だって渡す。それもやってきてもらう。時間がないとは言わせない。時間を作ってやってくるように言った。本人も勉強が出来ない事に少し諦めていたけど、出来ない事に関しては嫌だったみたいで私に教えてもらえるならと頑張ってくれた。

ただ、事件が起きた!GWがあり、その間の宿題を出来る範囲で渡したはずなのに、ものすごい量のやってない宿題が私に提出された。

マキ:これなに?

彼:旅行に行って出来なかった分なんだ。すみません。

マキ:いやいや。何を言っているのかわからないよ。旅行に行ったって勉強は出来るでしょうよ。もっていけばいいじゃん。旅行にどうしてももっていきたくないっていうなら旅行に行く前にやってから行くべきでしょうよ。まずはこの宿題は一日何枚やればいいの?計画は立てた?

彼:・・・・

マキ:わかった。では、計画の立てから教えるよ。そして、このやっていない分は必死に終わらせてきて。まずは一日何枚やればいいのか宿題の量を把握していつ終わるのか教えて。

と伝えて、計画の立て方を教えて実際に計画を立ててもらいました。一生懸命計画の立て方をメモリ、ファイルにそれを張り、「やる事やってから楽しい事!」そう書いていた。けど、この事件があった後は一回も宿題を忘れることはなかった。夏休みまでには4年生が秋には5年生冬には6年生の勉強がとドンドンと終わっていった。彼のやる気は半端なかった。

あとは勉強のあと楽しい時間を作ってあげて、それを楽しみに1年間頑張ることができたのだと思う。卒業する事にはもう中学校の勉強に入っていた。ちなみにその学年が出来るようになったとわかるように算数検定も受けてもらって第三者機関でも6年までは終わっていることは認められて彼は自信をどんどんとつけていき、うちの学童を卒業したのである。卒業の時に

いままでありがとうございます。この6年生の1年間の指導がなければきっと僕は勉強を嫌いになって学力ないまま中学校に行っていたと思う。けど、勉強のやり方を教わり、計画の立て方を知り、目標を達成する喜びを感じることができたのでこれからも中学校頑張っていきます。

と立派な言葉を残し学童を卒業していった。
また、ママさんはこんなに勉強ができるようになるとは思っていなかったからとても嬉しいといってくれて、これは私からの気持ちですと通常、塾に行っていたらかかるであろう費用を私に渡してくれた。
そのころの私の学童の経営はなかなか厳しかったので本当にわたしも助かったし、私のやり方に最後まで頑張ってついてきて1年で3年以上の勉強をやり遂げ、学力を上げられたことは私にとっても嬉しかったし、自分の実績にも繋がった。

中学校に入ってからはどうしているのかは連絡なかったけど、高校受験合格の時に私のところへ報告しにきてくれた。中学校の時に英語にハマったらしく、中学校で英検2級までとったんだと報告してくれた。
そのご、高校も卒業し、なんかバイオだっけ?難しくって私にはわからなかったけど、自分のやりたいことを見つけなかなかむずかしい大学に合格し今頑張っているとのことだ。

きっとこの子の地頭はよかったに違いない。
だから、こんなにも勉強ができるようになったのだけど、小学校、中学校、高校卒業の時に毎回、言われるのは

「あの時に勉強を教えてもらえなかったら今の自分はなかった」

私が彼の将来の道を広げるきっかけを与えることができて本当に嬉しいです。昔はろくな生き方をしないだろうなと先生や友達、親にすら思われていた私だが不器用な生き方しか出来なかったからこそ彼の変わるきっかけを与えることができて本当にしあわせでとってもとっても嬉しかった。

だから、私はたくさんのこどもたち。学校でやっかいもの扱いされたり、注意されまくりだったり、シャイで自信がなかったり、理解力がスローだったりと特に個性あふれる生徒を集めては育んでいるんだな。
学校では認められない分、私はその足りない部分を補える育みを行い人にはもってない凄いところを伸ばし、自信をつけさせる。
きっとこれが私のやらないといけないことなんだろう。
これからもたくさんの生徒たちに自信を与えていき、将来の選択の幅を広げていきたいと思っています。

あ〜やっぱり子育ては楽しいな!!
この仕事はわたしにとって天職です。

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