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私がサンリオのファンになったのはマーケティングのおかげかも。お客様を思う気持ちとマーケティングの距離。

 2018年~2021年の中期経営計画が終わり新しい中期経営計画になりました。マーケティング機能強化の目標は未達、ということでしたが、私がサンリオファンになったのは、マーケティング機能強化のおかげなのでは?という気づきと振り返りです。

2018年! まずはハローキティ再活性化!

 2018年の中期経営計画でマーケティング機能を顧客軸で徹底的に強化する、と発表されていました。当時専務辻朋邦氏の発表資料を見返してみると、まずはハローキティを再活性化させて、セカンドキャラクターも育成していく、という内容でした。

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画像は2018年中計より

 その結果(?)もあると思うのですが、確かに2019年のキャラクター大賞ではハローキティが優勝しています! (45周年でしたしね!)

サンリオはキャラクターに頼ってきた…?

  ただ2019年、20年、21年の有報を見ると「2015年3月以降、7期連続で減益となったのは、欧州、米州での、プロダクトライセンス中心、「ハローキティ」中心のビジネスに偏ったことが大きな要因と考えています」と表記されるようになりました。

 偏るというのは、あんまり良い響きがしないワードチョイスですので、やっぱりハローキティに頼り過ぎたという危機感は3年間で高まり続けたのでしょうか。それこそアメリカなら烈子とか、日本でもこぎみゅんとかbeatcatsとかとても人気が出た感じが素人感覚ではしてしまうのですが、やっぱりハローキティとは売上比率が大きく違い過ぎるのでしょうか。私の個人的な感覚ですが、新キャラクターばかりではなく、「ポチャッコ」も再ブレイクしているような気がしています。(私の周囲だけかな)確かに、大人の女性がグッズとして購入しやすいキャラクターだなあと思ってます。

 2021年の中期経営計画書では、前回と同様のグラフを使いつつも「ハローキティの再活性化」というワードは入っていないですね。教育という分野を特定したことで、より計画が深化されたようにも見えます。教育というのは、SDGsの話とも連関しています。

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画像は2021年中計より

  今改めて2018年の朋邦氏の発表を聞き直してみて印象的だったのは、それまでサンリオにはマーケティング本部がなく、「戦略を立てず顧客を知ろうとしてこなかった」「戦術で戦ってきてキャラクターに頼ってきたので、戦略企業になる」というものでした。

お客様を思う気持ちとマーケティングの距離

 2018年からの3カ年計画では顧客軸でのマーケティングを強化する話でした。でも、この前発表された新しい中計は組織風土の改革です。

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画像は2021年中計より

 ここの難しさは何だか勝手ながら、サラリーマンとして共感を覚える部分もありました。本部発のマーケティング施策というのは、もちろん顧客軸でより顧客志向な仕事をするためのものです。キャラクターの撤退ルールやキャラクターの投資分散についてもこの前の決算説明で言及されていました。でも、現場で目の前の困っているお客様の対応をしていたり、一つ一つの商品やサービスに愛や情熱を注いでいたりすると、「何言ってんのかなあ」とマーケティングに対して納得できないことってほんとーにあると思います。だけど長期的にサンリオが残り続けるためには、ファンにとってもきっと必要な部分なんだと思います。今年の中計がうまく組織に受け入れられていけば、目標が統合されてより素敵な世界観がさらに深まったサンリオになるのかな……と感じています。

私がサンリオファンになったのはマーケティングのおかげかも

 考えてみると、このマーケティング機能のおかげで私なんかはサンリオファンになれたのかもしれません。ファンになったのは2018年くらいからですから、ちょうどマーケティング本部ができたころですよね。サンリオファンだと「好きなキャラクターは?」と聞かれること多いです。もちろん好きなキャラクターもいるのですが、サンリオのエンターテイメントとしてのメッセージにすごく惹かれてるんです。それは、ミラクルギフトパレードだったり、ハローキティチャンネルだったり、KAWAII KABUKIだったり、サンリオショップ、いちご新聞、全部に一本の「みんななかよく」という物語があって共感できるからです。キャラクターの可愛さだけに留まらないサンリオの魅力をこのnoteで今後も綴っていけたら良いなあと思ってます。



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