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詩や短歌をよみます 自由律の俳句もよむかも
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#口語短歌

桜雷の如き駆け足花吹雪どうっさらりと通り征く君

サクラバクシンオーに捧げる

娘とは醜女がよいというもののさくらの性は美しいこと

ハルウララに捧げる

雲間から裂けて出てきた相好よ千の色持て我に流れよ

はねる雨臥す猫翔ぶ蛾ひめの夜皆がみな見る夢路はいずこ

きみの魂が5%入ったかまきりを愛づ春のゆうぐれ

紅い薔薇青薔薇黄薔薇その薔薇はすべてがすべてわたしの重荷

さらりらりふわりと甘いお砂糖にぼくとあなたは結ばれたのだ

共にいたはずがあなたはchatte noire 石を投げつけお前を殺す

水平線しんしんと征く君の顔どうかこちらを向いてくれるな

じぶん自身にキスができる?きみはどう?それが相手にキスする基準

やがてみな鶏ハムになるついた皮が少しだけぴくぴくしている

あしたわたしは鶏ハムになるのだと強く念じて眠りに落ちる