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詩や短歌をよみます 自由律の俳句もよむかも
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2022年4月の記事一覧

「切りつけられることには慣れてるさ。」ときみは微笑みそして崩折れる

画一にパッキングされた馬肉よきみは草原のゆめをみるのか

紅い薔薇青薔薇黄薔薇その薔薇はすべてがすべてわたしの重荷

海より軽いお砂糖にぼくとあなたは結ばれる
潮風吹かぬ海沿いをぼくとあなたで独り占め
全ては一度停止してぼくとあなたが融けていく
渡津海みてるレモンティー風より軽いティーシュガー

さらりらりふわりと甘いお砂糖にぼくとあなたは結ばれたのだ

共にいたはずがあなたはchatte noire 石を投げつけお前を殺す

水平線しんしんと征く君の顔どうかこちらを向いてくれるな

じぶん自身にキスができる?きみはどう?それが相手にキスする基準

やがてみな鶏ハムになるついた皮が少しだけぴくぴくしている

あしたわたしは鶏ハムになるのだと強く念じて眠りに落ちる

リフレインが陳腐ならばそこにあるおにぎりだって陳腐じゃないか

そんな目でこちらをみるなわが君よそんな瞳で見てくれるなよ

またひとつまたひとつ建物が建ち此岸の浜辺が遠くなりゆく

世界中から責められた心持ちでひとり静かにパイをさくさく