とうふ

【昭和の豆腐って美味しかったのかな?】(10/1000)

今日は、宮城県、ほし食品の「昭和の星」きぬを有楽町の物産館で購入していただきました。以前にも、茨城県、小沢食品の「昭和のお豆腐」も食べたことがあります。昭和の豆腐って、おそらく近所のお豆腐屋さんで、ときどきラッパを吹いて移動販売されていた豆腐じゃないかと思います。

さてさて、昭和の町のお豆腐屋さんの豆腐って、「実はあんまり美味しくなかった」って声を耳にすることがあります。

漫画「美味しんぼ」第7集に、「大豆とにがり」というタイトルの話があって、そこでは、「大量の豆腐を作るために、にがり(塩化マグネシウム)を使わず硝酸カルシウム(すまし粉)を凝固剤に使っているから、水っぽくて、味も香りも貧弱な豆腐ができている」と、現状の豆腐屋さんに批判的な論調が展開されています。

これは、1986年の掲載なので、昭和61年、平成に代わる3年前のエピソードです。つまり、昭和から連想されるお豆腐は、それほど美味しくなかったのかもしれません。

今回、購入した「昭和のお豆腐」は、まず凝固剤をチェックしましたが、凝固剤としか記載されていませんでした。食べてみたところ、みずみずしく、つるっとのど越しのいい食感で、あっさりしています。昭和がよくわからないというのもありますが、京都の湯豆腐に使われる豆腐に近い感覚でした。だし醤油との相性が良かったです。

美味しい「平成の豆腐」の多くは、にがりを使っているのではないでしょうか?凝固剤に硝酸カルシウムを使用されている豆腐は、小売市場では少数派かもしれません。

令和になった今、「平成の味」を懐かしむというのは、どういうことになるのかなと思いました。「昭和の味」には、平成の30年間に消えてしまった、食材や風味を楽しむ印象があります。それほど「美味しさ」を追求することもなく、「原体験」を呼び起こしてくれたら、まずはOKという感じで。

令和になると「充填豆腐」の割合が、もっと増えてくるのではないだろうか、地産地消の「豆腐」と、大手に生産と流通が集約された「豆腐」の二極化が進むのではないか、「TOFU」で楽しみ方もグローバル化など、いろいろ想像はできてそれはそれで楽しいです。

「2050年」未来の豆腐はどうなっているのでしょうね?
「未来の豆腐展」とか開催したら面白そうですね。

<ほし食品>

<小沢食品>


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