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フォトショで点線・破線を描く時の注意点
みなさん、PhotoShopで点線・破線を描く時って、どのようにしていますか?PhotoShopで点線・破線を描く方法は幾つかあるのですが、ペンツールやラインツールを使われる方が多いんじゃないかと思います。私もそうです。でも、意外な事実が発覚したのです。。
ン十年目の真実
今からおよそ20年前、PhotoShopを1999年にリリースされた5.5から使い始めてきて、先日初めて知った事実があります。
正確には、線種の変更機能が実装されてからにはなるのですが、この機能がいつのバージョンからだったのかハッキリしないうえ、前までのバージョンでは問題なかったのかも知れませんし、そのへんについても定かではありませんw
私もコーダーさんから問い合わせがあるまで全く気付かなかったのですが、点線をペンツールやラインツールの線種調整を利用して描いた時、意図した色に見えない場合があります。
見比べてみましょう
では、各々のツールを使用して描画した点線を見比べてみましょう。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10484381/picture_pc_023f600bf42e8185718cf437e9223d96.png)
…さて、違い分かりますか??
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10484392/picture_pc_02eb1f9962891a76b82851e5aa0c7762.png)
上から、ペンツール、鉛筆ツール、ラインツールを使用して描いたドットラインになります。どれも同じ色(#666)、同じ線幅(2px)、同じストローク間隔(0,2)です。一見すると、余り違いは分かりませんよね。
でもこれ、拡大すると結構な違いが確認できるんです。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10484513/picture_pc_6d4faef7661a0386021ab7754d29100d.png?width=800)
…どうでしょうか?
ペンツール、ラインツールで描いた点線はボヤけた感じに見えると思います。原因を色々調べてみたものの結局よく分からず、恐らくアンチエイリアスの影響なんじゃないかと睨んでいます。
きっかけはコーダーさん
私はいつものようにデザインを作成して、担当コーダーさんへデータを渡していました。そのデザインにはヘッダー部分に細いドットラインを入れていたのですが、数日後、コーダーさんがトコトコと私の元へやって来て、こう質問して来ました。
「デザイン上で設定されている色と、スポイトで取得する色が違うのですが、どちらが正ですか?」
「…ん?なんのことだろう。」と一瞬思いました。
デザインデータを開いて、ドットラインの色をスポイトツールで取得すると、確かに設定している色と違うのです。
今の現場のコーダーレビューの仕方はまちまちのようなのですが、人によってはオブジェクトカラーをスポイトで取得して確認する人もいるようで…(ウーン)デザイナー側としては、もちろんデザインデータ上で設定されている色が正なので、そちらを優先するようお願いをしました。
PhotoShopのバグなのか仕様なのか…その後、不思議に思って色々検証した結果、前述した結論に辿り着いたわけです。
実際に先ほどのサンプルから、ペンツールとラインツールで描いた点線の色をスポイトで取得してみると…
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10485861/picture_pc_1bbd7dd74bd579b6c2413a95d4a31923.png?width=800)
やっぱり、色が変わっています。
指定の色は確かに同じ(#666)なのですが、若干透過っぽい感じになってしまっています。微妙な違いなので、目視では殆ど気付かないレベルではありますが、少し見え方に違いが出てしまうことは確かです。
…で、どうすればいいの?
この事象は、線幅3px以下の細い点線に限ったことなので、4px以上の太めの点線では起こりません。なぜかと言うと、4px以上では真円のドットを作成できるからです。線幅3px以下は物理的に真円のドットが作成できないため、見た目にも四角い点線しか描けません。
(線種調整で角を取っても、どんなに頑張って調整しても、丸点線にすることは出来ないので、頭に入れておきましょう。)
これが少し滲んだ感じの仕上がりに起因しているのかも知れません。
ところが鉛筆ツールで点線を描くと、事象は発生せず、キレイな点線が描けるのです!(おそらく鉛筆ツールを使うとアンチエイリアスが掛からないから…?)スポイトツールで色を取得しても、違いはありません。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10497429/picture_pc_0d2ce6e3398082f203ccce0ef3ed2e20.png?width=800)
サンプルを見返してみてください。中心のラインだけ、滲みのないキレイな点線であることが分かりますよね。
なので、3px以下の細い点線を描く時は、鉛筆ツールを使っておけば間違いないと思います。
鉛筆ツールを使った点線・破線の描き方
ついでに、鉛筆(ブラシ)ツールを使用した点線の描き方が分からない!という方のために、簡単に紹介しますね。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10497094/picture_pc_3c58ec80a0a09803820c963a80b9fd48.png)
鉛筆(ブラシ)ツールで点線や破線を描く時は、ブラシ設定を開いて
「直径」で線幅を「間隔」でストロークを調整します。ちなみに真円率を調整すると、柔らかいステッチラインのようなものも作成できますよ。
(細い線ではエッジが取れないので無理ですが…)
直線を描く時は、[Shift]を押しながら始点から終点までラインを引くと簡単です。ただ、鉛筆ツールを使った線は後で編集することが出来ないので、初めに長さや線幅、間隔などを決定しておかなければいけません。
そのへん融通が効かないので、ラインツールやペンツールと比べると結構面倒くさいですね。。
補足
ここまで話しておいて、最後の最後で補足させてください。
良く「破線」を「点線」と同じ分類にされている方がいますが、「破線」と「点線」は別物です。
点線(てんせん)は、線を表現するために一定間隔で点(形状は、円および正方形、菱形)を表示したもので、破線(はせん)は、線を表現する際に一定間隔で隙間を作ったもの
です。簡単に言ってしまうと、
「・・・・・」と「ー ー ー ー ー」の違いになります。
以上、レビュー観点としては少し細かいチェックポイントのような気がしますが、押さえておいて損はないかと!( ・ㅂ・)و ̑̑
宜しければ………