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TikTokLiteにみる新時代

 TikTokLiteというアプリがある。TikTokではなくTikTokLiteである。簡単にいうとポイ活アプリだ。  このTikTokLiteを見て思ったのは企業による可処分時間の奪い合いがここまで来るのかということである。元来、動画配信サイトにおいてその金銭的利益を享受できるのはサイトとクリエイターだけであった。それも当然で、ただの利用者に金が発生するとしても金を払う側としてであり、もらう側ということは通常あり得ない。しかし、TikTokLiteはそれを覆した。何も生み

    • 白洲アズサという少女

       ブルーアーカイブというソシャゲに出てくるキャラクターに白洲アズサという少女がいる。  彼女は怨嗟と悪意渦巻く環境で育った。支配者にとって都合のいい手足として教育され、まともな倫理観もないような環境である。  しかし、彼女は怨嗟を引きずることなく育った。困っている人がいたら助けたい、頑張る人を手伝いたい、やさしい人に報われてほしい、そういった「普通」を尊重できる価値観を持って育った。  まさしく強い精神性をもった少女である。ただし、彼女の精神は決して純真というわけではない、む

      • 本を31冊売った、3030円になった

         先週本を売った。最近引っ越すから少しでも荷物を減らそうと思ったから。  うっすらと内容を覚えているいつ買ったか分からない本が10冊、もう随分と続きを買っていない漫画の単行本を21冊。最初は売ろうと思ったけど本をパラパラと軽くめくって、これは売らないでおこうと思った本が33冊。 合わせて31冊を売った。  これまた随分と使用していないアディダスの黒いボックスバックパックに本を積み、近くの買い取り店に赴いた。  入店してすぐの場所に買い取りカウンターが有り、そこで本の査定をお願

        • 葬送のフリーレンと年下だった私たち

           葬送のフリーレン、1話で老いたヒンメルが鏡を見て考え込む場面があった。それを見てなんとなく分かるなぁ、と思ってしまった。  当然、私にはいつまでも容姿の全く変わらない友人がいるわけでは無い。しかし、分かる。なぜなら、フリーレンとヒンメルは漫画のキャラクターと読者の関係性によく似ていると思えたからだ。  子ども時代、私はキャラクターである彼らより年下だった。そして、ふと気づけば彼らよりも年上になっていた。私は大人になり、彼らはあの頃と変わらない。けれども、私と彼らが確かに同じ

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