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MOOC始めてみた

ぼくはコツコツ系が絶望的に向いていない。5年くらい前、行政書士の持ってるんだから法律わかるんでしょ的なノリで当時勤めていた会社で知財担当になった。なるほど、そういうキャリアもあるのかと思い、だったら弁理士の勉強してみるかとTACだかなんだかの弁理の通信コースを始めた。

結果、最初に送られてきた参考書を10ページぱらぱらしただけで、以後一切手をつけず、受講料の60万円くらいを無駄にした。24回だかの分割払いにしていたから、なんで何の益ももたらさなかった紙の束に毎月数万円払い続けているのかと虚しくなった。

それを反面教師に…ということはなく、その後も似たようなことを何度か繰り返している。読みもしない英語の参考書、TOEICやIELTSの問題集、Pythonの本、数学の本、Udemyのオンライン講座…。つらい。建前上、積読ということにしているけれど、一生使うことはないと思う。ぼくはそういう人間だ。

そんなぼくが何度目かの正直でMOOCを始めてみた。MOOCというのはMassive open online courseの頭文字をとったもので、オンライン講座のこと。いろんな大学が文学やエンジニアリングや機械学習などの講座を提供している。無料のものも多い。ぼくは無料講座ではなく、有料で、受講が完了したらCertificateがもらえるものを取った。10万円くらいするアメリカの大学のやつ。MBAの生徒が実際にコースの中で学ぶ内容と同じらしい。

さて、このCertificateがなかなかにクセモノでリンクトインに記載できますという。つまりはCVに書ける、企業にアピールできるというわけだ。

いろんなコースがあり、ミニ修士、ミニ学士みたいものもあり、もちろんオンラインで完結するのだけれど、これがほんとうに就活に効くのであればなかなかにしんどいなと思い始めている。たぶん、こういう、例えばビジネスアナリティクスみたいなことって専門じゃなければ独学か、企業が研修してくれたりその業務の中で習得していく類のものだったと思う。

それが、こうして証明できるかたちになってしまった。もちろん、これは低額で有名校の授業や高名な教授の授業を受講できるという点で素晴らしいことなのだけれど、ぼくのような就活生にはしんどくなる可能性があるなと思い始めている。

近い将来、事前に自費でこれこれのスキルを習得しておいてください、みたいなことなるような気がしたから。ぼくのようないろんな失敗を積み重ねて今にいたるような人間は、ミスなく漏れなく輝かしい学習歴を積み上げてきた人に書類選考で勝てないような気がしたから。学習するという建前でいろんな本を読んで雑学を積み上げてきたぼくの価値はゼロで、然るべきMOOCサイトで学習歴を積み上げた人のみが評価されるような気がしたから。

つまりは、自分のこれまでが無駄に感じてしまった。

そうはいっても実際どんな学習体験なのか、就活でどれだけ効くのかわからない (ある話によると、大量の受講生をさばかないといけないという特性上、大学レベルの厳密性を担保は難しいから、Certificate の効力は限定的、つまりは参考程度にしかならないのではないかと言っていた)。

となれば、幸い多少の時間のあるぼくとしては、なら試してみましょうということで、自分のキャリアに足りてなくて、興味のある分野を勉強してみようということでコーポレートファイナンスを勉強し始めている。

で、修士の授業なのだから参考文献のリストみたいなのがあって、それを消化して、1時間くらいのビデオクリップ観て理解深めて、わからないところは受講生のグループチャットで質問とかかなぁと思っていたのだけれど、そうではなく、ビデオクリップはあるのだけれど、まだイントロということもあるのだろうけれど、ビデオクリップは1つ3分程度の短い要点を絞ったもので、その理解度を測るためにクイズが毎回ある仕様になっている。

これは勉強に臨むハードルをかなり下げてきているし、継続性とかいろいろ考えられたUXだと感じた。ヘンに気負う必要なく、ほんとに少しずつ勉強できる。これはすごい。いまから一コマ1時間の勉強か、長いなとちょっと億劫になる感じがない。むしろ、3分程度ごとだからかテンポの良さすら感じる。ぼくでも勉強できてる。まだ始めて3日程度だけれど。

This time is different な感じがしている。

というわけで、自分にプレッシャーをかける意味でも定期的にここ進捗を報告していきたいと思う。

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