この1年の振り返り
現職でざっと1年経った。
ぱっと振り返った印象としては、これまでSNS上でしか見たことなかった、スタートアップ界隈のキラキラした人たちをイベントで見かけたり、ずっと憧れてる人の話を生で聞けたりして珍しく興奮した。ここ3年で一番テンションが上がったかもしれない。
およそ4年ぶりに日本で働くというのもあり、仕事のやり方ってどんな感じだっけとか、ガンガン発言するのはアレなんだろうかとかいろいろ考えて、しばらくは特に発言せずに、様子を見るかと思いながら、最初の3か月はただただ様子を見るに徹して、とりあえずは指示通りに仕事をこなすようにした。とても地味だった。
いま振り返ると、もっと早い段階からいろいろ発言して自分の存在感を示すというよりは自分のスタイルであったり世界観を周りに伝えた方がよかったなと思っている。3か月はロスしたような気がしないでもない。
雑感としては、1年働いて事業のサイクルがわかったというのと、スタートアップ支援というものをより理解できたように思う。
ぼくは昔、JICA海外協力隊にいたのだけれど、まあやることは同じようなものだ。JICAの人はJICAの本体の人の働き方について、舞台の裏方のようなものですという表現をする。
ぼくのやっているものも同じだ。もっとわかりやすくいうと、テレビ番組を作っているディレクターやプロデューサーのような感じ。
例えば、アクセラなら、主役であるスタートアップと、そのスタートアップが成長しそうなプログラムを組んで、適切なメンターやアドバイザーみたいな人を連れてくる。名の知れたMCやタレントを起用すると集客やクオリティがある程度期待できたり…というのと似ている。
ぼくは当初、自分もタレント側にまわりたい、なぜ出演できないないんだと思ったりしていた。ようやく役割の違いを理解した。
とはいえ、ぼくが所属している組織は兵庫県のインキュベーション施設も運営していて、そこでは、事業計画をみたりメンタリングをしたりしている。
この、両方できるというのが現職の最大の魅力だと思っている。
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この1年で名刺交換した数、260枚
見た起業家のピッチ100回以上
自分が主体となって開催したイベントの数11回
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それで、夏前くらいから、上司の仕事を巻き取ることがメインになり、業務量も増え、そのうち、内外に名前が売れ、つい先日、自分が日本でやりたかった仕事第一弾をこなすことができた。
これは公開情報なのでいうけれど、留学生向けの起業イベントを開催できた。そしてわりと盛況だった。もっといろいろできそう。来てくれた何人かは支援が始まっている。
ぼくは在日外国人の起業支援をやりたかった。イギリスで、TERN (The Entrepreneurial Refugee Network)という難民の起業支援を行っている団体の取り組みを知り、とても感銘を受けたからだ。イギリスでも難民は定職に就くのに苦労をする。だったら、自分たちでビジネスをするという選択肢もあっていいじゃないかというものなんだけれど、これは日本でも当てはまるなと思っていた。
日本は人口がどんどん減っているし、若者人口だって爆発的に減っている。留学生はとても増えているけれど、日本語がN2レベルでないと就職ができないという現実がある。せっかく日本が好きで来てくれているのに、日本人と同じレベルを求めるなんて…と思っていた。
留学生が自分たちでビジネスを始めて、それが成功すればジャパンドリームみたいになれば、それを期待して野心溢れる人がもっとやってきて活性化するんじゃないかって。
ぼくの尊敬するある人は多文化共生はコストだと言った。いちいちめんどくさいし、しょっちゅう衝突するし議論は紛糾するし大変だと。けど、それを乗り越えると組織は強固になるんだと、組織のコアがしっかりするんだと。
ある投資家は、ファウンダーが多国籍だと自然とグローバルに目が向くと言った。地方発スタートアップが上京上場ゴール以外の選択肢を選ぶようになるのではと思っている。
振り返りといいつつ、年明けから始まる新しいプロジェクトや、あれやこれややりたいことで過去のことはどうでもよくなってしまった。
良い傾向だと思う。
けれど、もちろん懸念はある。行政事業や地方ならではな問題もひしひしと感じている。ここではこれ以上は書かない。ぼくはこれでも守秘義務は守る方だし、だれかに不快な思いをさせたいがためにこのnoteを書いているわけではないから。
来年は、できれば自分の法人を設立させたいなと思っている。あと、叶うことならアフリカに一度行きたい。ちょっと興味がでてきた。いや法人はわからない。けれど、行政書士事務所を開業させてもらえたらとわりと真剣に思い始めている。
来年も楽しいことがいっぱいあればいいな。
なんかやっぱ抽象的になってしまうなあ。
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