帰り道は遠回りのステップで
街灯に照らされる私の影は愉快に踊っている。耳に着けたイヤホンからはアップテンポな曲が鼓膜を心地良く叩いている。自然と身体はビートを刻んで、鼓動は加速した。心もまだ帰路には着きたくないようで。私は身体を弾ませながら夜に飛び込む。胸騒ぎがするこんな夜はリピート&スキップで軽やかに躱しちゃう。
コンビニで缶ビールとおつまみを買って、ひとの気が少ない路地に入ったところで、私は遠回りを始める。今日のお供は、なんだかピーナッツの気分だったはずなのに、選ばれたのは殻付きピスタチオだった