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荒川区の尾久(おぐ)さんぽマップ

私が大家を継いだトダビューハイツは、都電が走る町・東京都荒川区にあります。

この尾久エリアの町歩きガイドを引き受けること増えてきたので、おすすめスポットをまとめてみました。

尾久は昔、温泉地帯だった

いまは住宅街だけど、ここらへんは大正〜昭和初期まで遊興地だったそう。大正時代に尾久温泉が発掘された影響で料理屋、旅館、芸妓屋が立ち並んでたらしい。

その名残で「熱海」という料理屋さんがいまも営業中。温泉地にちなんだネーミング。昔は旅館だったそう。

熱海以外にも、もっと料理屋さんあったのに、どんどん無くなっちゃったみたい。

私のおばあちゃんや母親たちは40年くらい前まで、「近所の大衆浴場でお風呂はいって芸妓さんに投げ銭してた」って言ってます。いいなあ。

いまは家族づれで賑わう都内最安の都営遊園地「あらかわ遊園」は、オープン当初は芸妓さんたちと遊ぶ大人の遊園地だったんだって。

尾久は東と西に分かれてる

私が馴染み深いのは「東尾久」。町屋駅に近い方です。

西尾久はJR尾久駅やあらかわ遊園がある方。距離があるから東と西の人の生活圏はあまり被らないのかも、と最近感じてる。

ここでは東尾久を中心にご紹介します。

熊野前の商店街

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遊興地の影はない現在の姿がこちら。

熊野前という駅には3つの商店街がつながっています。舎人ライナーor都電荒川線の「熊の前」駅を降りてすぐ。

シャッター街になっちゃった...と思ってたら、この数年で30代のオーナーさんがお店を出し始め、イベントが開催されたりして活気がちょっと戻りつつあります。

撮影にも良く使われていて、現場に出くわすことも多い場所。月9や水9ドラマのメジャーどころからCMも。撮影しやすいのかね。

うどん、スイーツ「natural cafeこひきや」

私が一番通ってるカフェ「こひきや」さん。
https://www.facebook.com/kohikiya

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うどんがメインメニュー。4種類のチャーシューがのったうどんはボリュームもあって大満足!

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そして都内唯一スタバのない荒川区において、フラペチーノを飲もうと思うならこのお店へ!熊の前にちなんだ「クマっぺ」が飲めます。

私は以前、ここのお店で写真展を開催させていただいたり、オーナーのお宅で陶芸を教えてもらったり...お世話になりっぱなし。


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30代のご夫婦がオーナー。奥様のご実家が荒川区だそう。商店街の雰囲気に惹かれ出店を決めました。

元八百屋さんをDIYしながら作ったお店は木と漆器が醸す雰囲気がすっごく居心地良いし、ごはん美味しいし、オーナーご夫婦のお人柄があったかくて気さく。

(お店の詳細はこちらの記事をどうぞ。以前こひきやさんを取材させていただいた記事です。この記事読んでお店に来た人と遭遇したこともあったなあ〜そういうの嬉しいよねえ)

パン屋「ぜん」

2017年末にできたパン屋さん。
https://twitter.com/zenkumanomae
こひきやから2店舗となりです。

パンが焼き上がると同時に即売れちゃう人気店!

ヨガフェス

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この商店街で最近定期的に開催されるイベント、ヨガフェス。こひきやさんの隣にあるヨガスタジオの先生が発起人となって始まりました。

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商店街をホコ天にしてストリートヨガしたり。

出店の数もすごい。荒川区のお店が勢揃いしてます。

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焼き菓子屋「nécoya BAKESTAND」

こちらも最近できたお店。

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かわいいお姉さんが、これまたかわいいお店で、かわいくて美味しい焼き菓子を焼いてるんです。もう大ファン。
https://www.instagram.com/necoya_bakestand/

特に休日は行列ができる、町のおやつ番長。インスタ見ると、オーナーの古澤さんとのお喋りに癒やされてる人多数。

「こひきやさん、美味しいですよ〜」と教えてくれたのも古澤さん。

野良猫がふくふくと育ってる町はきっといい町。そんな荒川区の風景に惹かれてここにお店を出したそうです。

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焼きたてのスコーン、小さいケーキは紅茶やコーヒーに合う至福の味。

トダビューハイツで落語会を開催するときは、ここのお菓子を出したりしました。

このお店も以前取材させていただいたので良かったら。

無人の古着屋 東尾久店

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店名もない無人の古着屋。渋い。
https://goo.gl/maps/WnmFQ5hZpvx

店内のあらゆるものがゆるい。ここを面白いって言う人とは気が合うと思ってる。

ラーメン「にじゅうぶんのいち」

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ミシュラン掲載のラーメン屋さん。なぜここに...!
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13147594/

さっぱり細麺、ジューシーな鴨、何度食べても飽きないから通っちゃう。お昼時、特に週末は並びますのでご覚悟を。

ケーキ屋「woo roo goo」

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商店街を出て都電沿いへ。
黄色い外壁が目印のかわいい町のケーキ屋さんです。
http://www.woo-roo-goo.com/

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季節の果物を使った限定ケーキも、定番商品も、全部おいしい。甘さも量もちょうど良い。

店内のカフェスペースは静かで、ちょっとひとりで息抜きしたいときによく来ます。

ゆるい路地

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下町と言ったら路地。野良猫がよってきたり、民家の庭先がきれいだったり、突っ込みどころ満載のゆるい看板があったり。

この日は車の上で白菜が干されてました。

尾久の原公園

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熊野前駅から、お隣の「東尾久三丁目」駅エリアへ。都電の駅間隔は狭く徒歩5〜10分くらいなので歩いて移動できます。

しだれ桜やシロツメクサが咲き乱れる広〜〜〜〜〜〜〜い原っぱ。目視では公園の端まで見えないくらい広いです。
https://goo.gl/maps/3SjspUiq9XF2

昔はもっと整備されてなくて、沼地にザリガニがいたり、子供がすっぽり隠れちゃう葦が生えてたり、楽しかったなあ。

今も子供達が枝と釣り糸を組み合わせたオリジナル釣りグッズを作って小魚釣りをしたり、割と野生を楽しめるスポットです。

週末やお花見シーズンはにぎわいます。平日はウォーキングやマラソンスポット。

大門湯

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木製扉、番台式、格子天井、ペンキの逆さ富士が書かれたTHEレトロ銭湯。最近ずっと休業中です。寂しい。
https://goo.gl/maps/wC3T3KnZenF2

夕方になるとお年寄りが列を作ります。この周りにはしっぽり飲める個人経営の飲み屋さんが点在。

正木屋

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日用品や食材、服、お菓子などなど、日用雑貨屋さん。
https://goo.gl/maps/MbCbjGQmM5z

近所の子供達が小銭握って日々、アイスを買いにやってきています。

私が幼稚園生のころから「いってらっしゃい」と毎朝声をかけてくれる優しいご近所さん。

2階はお琴教室なので、夕方あたり雅な音が漏れ聞こえます。

餃子「一龍」

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東尾久三丁目駅のお隣「町屋二丁目」駅にあります。

荒川区にテレビ取材がくると大抵このお店が映る。
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13174220/

テイクアウトと、夜の店内利用も可能。週末は予約しないと入れないかも!

おばちゃんのキャラが濃いです。

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並びの八百屋も良い味出してる。こっちはおじちゃんのキャラが濃いです。

ベトナム料理と木工グッズ「n.r store」

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2016年にできたテイクアウトもできるカフェ。
https://www.instagram.com/n.r_store_/

奥さんがベトナム料理を作り、旦那さんが作った木工グッズが販売されています。時々料理教室も開催中。

ご夫婦オーナーが優しくて魅力的で通っちゃうお店です。

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フォーもバインミーも、ボリュームたっぷりでおいしいんです。あとベトナムコーヒー、かわいい。

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このお店も取材させていただきましたので見てみてね。

喫茶店「ファントム」

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店先に吊るされたカゴにはインコが3羽。めっちゃかわいい。通りがかる人みんなに可愛がられてます。
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13076168/

エルビスプレスリー愛が伝わってくる町の喫茶店です。

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THE喫茶店メニューが豊富。常連さんから初見さんまでまったり過ごせるお店。

喫茶店デビューしてみたい方におすすめ。オーナーご夫婦が優しいから入りやすい雰囲気です。

惣菜「丸屋」

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働いてるおばちゃんたちのキャラが濃すぎ(一部メイクも)、惣菜70種以上。おいしい。
https://goo.gl/maps/PNUugoUuH5s

出ていくお客さんが「ありがとねー」と叫んで、おばちゃんが「はいはい気をつけてねー」と返す。お惣菜取る時も「元気?」とか「こっちのが食べやすいよ」とか声かけてくれて、いい意味で田舎臭い。

こないだは「天ぷら振り回して持って帰っちゃダメよ。みんな振り回すんだから。5歳くらいの子とか」と、何故か5歳児扱いされました。

丸屋さんの天ぷらが好きです。特にエビ。めっちゃでかい。

Blackhole Coffee Roaster

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住宅街にできたコーヒー豆販売ショップ。
https://www.blackholecoffee.jp/

試飲しながら好きな味を一緒に探してくれる、優しいオーナーさんがいます。元・工場をほぼセルフリノベしたという内装、無骨でかっこいい。

カフェではないのでご注意を。

カフェ「鈴木製作所」

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「町屋二丁目」駅からお隣の「町屋」駅エリアへ。町屋は京成線、千代田線、都営バスが走ってます。

元工場をカフェにした、コスパの良いお店。
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13107909/

本棚には本がびっしり。おしゃれなんだけど、おしゃれすぎない店内は落ち着きます。

店員さんの感じが良いし、ここで遭遇し合うご近所さん同士の交流も見ていてあったかい気分になる。

シチュー、ホットドッグがおすすめ。地元のお年寄りからちびっこまで、いろんな人が次々に来店します。

蕎麦屋「うじいえ」

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荒川区にしてはお高めだけど、お客さんの絶えない上品なお蕎麦屋さん。
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13162647/

つるっとコシがある江戸前蕎麦、おいしい。唐揚げなどのサイドディッシュもおいしい。

カウンター席に座ると目の前で揚げてる様子が観れるし、予約すれば個室の離れ「茶室」が使えます。

パスタ「かくれん穂」

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米粉パスタ専門店。
http://www.kakurenbo-komeko.com/

好き嫌いは分かれると思うけど、私は大好き。つるっとモチモチした麺の食感がクセになる。スープ系のパスタが特にお気に入り。

あ、あと店長、かわいいです。

「anima garage」

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荒川区1、おしゃれだと思うお店。花をメインに電気や雑貨なども揃えています。
https://www.facebook.com/animagarage/

30代のオーナー福嶋さんは元々ここで営業されてきた電気屋の後継。

お客さんのニーズと自分のやりたいことを追求していたら、町の電気屋が気づけば「花屋・雑貨屋・電気屋・空間デザイン・イベント屋」になってたそう。アグレッシブでセンスよくて、尊敬しています。

オーナーのお母さんもキュートで好き。

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ここのお花は輸入された珍しい種類も多いので、部屋に飾ると一気に華やかになります。

animaさんも、以前取材させていただいたので見ておくれ。この記事きっかけで採用も決まったと伺ってハッピーです。

「町屋バル SANKAKUYA」

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最近できた、名前の通り三角形の形をしたお店。
https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132401/13205380/

一階は立ち飲み、二階は椅子席です。フレンドリーな店員さんたちが楽しく接客してくれます。荒川区では珍しく「ウェーイ」な感じのお店。

煮込みハンバーグがメインらしい(品切れで食べられなかった)

活版印刷「つるぎ堂」

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anima garageさん近くにある活版印刷屋さん。
http://tsurugido.net/

オリジナルデザイングッズも作っているクリエイティブなオーナーさんが、名刺やショップカードなど、相談に乗りながら制作してくれます。

工房、映画に出てくる「魔女が住んでる制作所」みたいな雰囲気でかっこいいです。

ROOM810

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町屋のデザイン会社さん。外観からして攻めてます。

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私、talk ARAKAWAという地域イベントの運営をやってまして、そのイベント会場としてこちら提供していただきました。

会場だけでなく当日の運営やデザインや、もう、たっくさんお世話になってます。

web、印刷デザインから店舗デザイン、ラジオ番組制作などなんでもござれな会社さんです。

図書館「ゆいの森あらかわ」

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町屋から徒歩15分、都電で「荒川二丁目」駅へ。

wifi作業場難民だった荒川区民を救ってくれた、新しい図書館。
https://www.yuinomori.city.arakawa.tokyo.jp/

託児所もカフェもある憩いの場。

吹き抜けの構造、季節の花がセンスよく植えられたウッドデッキが気持ちいい。

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集中できる個室作業スペースも、会議室もあります。ありがてえ。

荒川自然公園

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半日いても飽きない広さの公園。自転車練習場があって、荒川区っ子はここでチャリマスターになります。一輪車とかも練習できる。
http://arakawasizen-koen.com/

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アスレチックスペースや、ほたるの群生場、白鳥のいる池など、自然多め。

テニスコートやプールもあります。

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はしゃぐ私。

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ゆいの森と荒川自然公園は都電を挟んで向かい側です。


観光地化してしまった下町が増える中、荒川区のこのへんは住民の生活が根付いている下町だと思います。

お店の魅力は商品だけじゃなくて、オーナーの人柄。ここにご紹介したお店はもれなく人も面白いです。

チェーン店だけじゃなく個人店も踏ん張っているエリアだからこその雑多な個性が町を作っていると思います。

遊びに来てね。

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