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「就労者に対する日本語教育概論」セミナー受講記録①

就労者に対する日本語教師養成の講座記録です。
講座で出てきたキーワードなどを紹介していきます。
講座の概要は↓↓

1.外国人就労者とは

外国人就労者とはそのまま外国人労働者、日本で働いている外国人のことですね。
労働者より就労者の方が響きがいいですね!
日本に住む外国人や働いている外国人って増えていると思いますか?
コロナもあったし、減少気味かも。なんて思う人が多いのではないでしょうか。
実は増えているんです。

2.外国人就労者の数

入管の資料によると、令和4年の在留外国人および外国人労働者数は過去最高を記録しています。
在留外国人は2022年末の時点で307万5213人で初めて300万人を突破しました。
確かにコロナで一時的に減ったんですが、2022年にまた増え始めました。
そしてその数は過去最高なんです。
もうどう考えても、外国人とともに生きていくのが当たり前の社会になっていきます。

3.CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)について

CEFRとは日本語では、ヨーロッパ言語共通参照枠と言われます。
外国語の運用能力(どのぐらいできるか)を一つの基準で示すガイドラインです。
A1、A2、B1、B2、C1、C2の6つのレベルがあって、それぞれ「何ができるか」ということをはっきり示しています。
言語を学ぶ人、教える人は知っておいたほうがいい考え方です

日本語教育では国際交流基金が「JFスタンダード」という枠組みを発表しています。

簡単にいうと、言語能力を測る色々なテストがあるけれど、一つの枠組みで評価すると、国や学校が違っても、レベルがわかりやすいよねということ。
日本語で一番使われるのがJLPT(日本語能力試験)ですが、N1、N2って聞いても、携わっていない人にはどっちがレベルが高いかわからないです。
私は韓国語能力試験の6級を持っていますが、1級と6級はどちらが上か知らない人にはわからないですよね。
ちなみに日本語はN1、韓国語は6級が最高レベルです。
全ての言語がCEFRの尺度で評価されれば、わかりやすくなります。

私が働いていた学校では10年ぐらい前からCEFRに関しても勉強会などがあったので、知っていました。
今、教師に求められていることとして、教師はファシリテーターであること、多様な学習目標に呼応することなど様々なことが挙げられました。
こういった感覚も私自身、自然に養われていたと思います。
「教科書教えるのではなく、教科書教える」とか、漢字の習得には個人差があるから自律学習を進めるとかいった取り組みをしていた経験があるので、全く違和感なく受け入れられます。

4.外国人就労者への日本語指導について

まず認識しなくてはいけないのが、「大人」であることですね。
大人なので、いろいろな事情があるし、忙しいし、疲れています。
勉強するには時間もお金も捻出しなくてはなりません。
日本語学校の留学生は日本にいる目的そのものが日本語を学ぶことなので、すべてにおいて学校(授業)が優先されていたのとは全然違いますね。
もし自分が働きながら言葉を勉強しなくてはならなかったら、時間を捻出するのがまず大変になると思います。

5.言葉のほかに教えることは?

そして、日本語を教えるだけでなく、日本で働くにあたって、周りの人に受け入れられるよう振る舞う方法についても教えなくてはなりません。
講義では例として休みの希望の出し方を挙げられていました。
休むのは当然の権利だけど、休みたいときにどうそれを切り出すかというのは結構重要なテクニックですね。
そういったこともレッスンの内容に含まれてきます。
そういえば、日本語学校時代に遅刻してきた学生がよくコンビニの袋を手に持って教室に入ってくるので、それはどうかと思うと注意したことがあります。
行ってもいいけど、隠しなさいよ。と。
ほんとは行くなって言わなきゃいけないんですが。
そういうことを教えていくのも語学教師の役割の一つです。

6.まとめ

・日本に住む外国人、日本で働く外国人はこれからもどんどん増えていく
・大人の外国人向けレッスンは留学生向けレッスンとは異なる

7.感想

・講義を受けるということが新鮮でとても楽しかったです。
・グループワークで他の先生と会話する機会があったのが、いい刺激になりました。
みなさん、いろんなところで日本語を教えています。
・日本語教師の需要はこれから高まっていくという話を聞いて、この仕事を選んでよかったと思いました。私に対する需要は全然高まっていないんだけれども!!

あとがき

学校などに所属せずにやっていくにはこういう場に参加していくことが重要ですね。グループワークのときに、みんな先生らしくモジモジすることもなく、話を進めていったのがおもしろかったです。スムーズでいいなぁ。

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