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「就労者ニーズの多様性」セミナー受講記録②

就労者に対する日本語教師養成の講座記録です。
内容をそのまま書くのではなく、講座で出てきたキーワードなどを紹介していきます。
講座の概要は↓↓

1.就労者ニーズの多様性

2回目は「就労者ニーズの多様性」というテーマでした。
就労者にはどんな人たちがいるか?について考えてくるのが事前課題でした。

今、日本では多くの外国人が働いていますよね。
最近は建設現場で外国人をよく見かけるようになりました。
都心のコンビニのスタッフの外国人率の多さには驚かされます。
やることが多岐にわたっているのに、すごいなあと思います。
ローソンは外国人スタッフ向けの研修がとてもしっかりしているそうです。

しっかり受け入れ側がサポートしてくれれば頑張れそうですね。

2.企業が外国人材を活用する理由

なぜ、企業は外国人材を受け入れているのでしょうか。
・外国人のお客様を接客するため
・労働力不足のため
・会社に多様性を持たせるため
という理由のほかに
「ブリッジ人材」として
ということが挙げられました。
ブリッジ人材という言葉は私は初めて聞きました。
その名の通り橋渡しをする人材ということです。

特に商習慣や会社の文化などは国によって大きく違うので、それをつなぐ役割をする人材はとても貴重ですね。
そのブリッジ人材に対する日本語教育の需要は高いそうです。
ブリッジ人材と日本語教育に関しての参考文献

3.就労者である外国人に何を教えるか

一般的に留学生には読む話す聞く書くの4技能をまんべんなく教えますが、就労者に対してははっきりとしたスキルを教えることが多いようです。
敬語やメールの書き方、議事録の取り方、プレゼンの仕方など。

メールは国によって最初と最後の部分が結構違うのではないでしょうか。
外国人からもらうメールの最後に「ありがとう」と書いてあることがよくありますが、日本ではそう書かないですね。
前に教えていたビジネスマンの生徒さんから、このメールはどういう意味?と聞かれたことが2回あります。
別の人だったんですが、どちらも内容は相手からのメールが「~してくれると嬉しいです」のようなあいまいなお願いの仕方だったため、要求が何か分からなかったようです。
その生徒さんは「私もうれしい」みたいな返事を書いていました。
でも、何もやらなかったから、また同じようなメールが相手から来るわけです。
やり取りに時間がかかってしまいますね。

スキルを教えるとすると、レベルの差は多少あっても、1度に複数人に教えることができそうですね。
また、教師自身もビジネスの常識などを身に着けていく必要があります。

4.ニーズに応えるために

綿密なレディネス調査とニーズ調査が必要!となるわけです。

レディネス調査とは?

学習者がすでに持っているもののことを指します。基本的な情報(国籍、母語、年齢、職業など)のほか、日本語の学習歴や内容・方法など。また他言語の学習歴もあれば、それについても調査します。

ニーズ調査とは?

日本語を学ぶ理由・目的です。目標やゴール、できるようになりたいこと、できるようにならなければならないこと、期間や予算、対面かオンラインかなども含みます。

ただし、綿密とはいっても時間にかぎりがあり、みんな忙しいので、それを聞き出す方法についてもよく検討する必要があるとのことです。

たしかに、めちゃくちゃたくさん書く項目があったら、書きたくなくなりますね。
インタビューなら答えるのは簡単ですが、時間がかかります。
必要最低限の質問を的確に聞いていくことが重要です。

5.まとめ

・様々な分野で働く外国人が増え、ニーズの種類も多様化している。
・4技能の日本語レッスンよりも、即使える日本語レッスンを求められることが多い。
・ニーズ調査、レディネス調査をどのように行うかが重要。

6.感想

・今回グループワークで一緒になった方はすでに就労者に教えていたり、経営側の立場にいたり、様々でした。一人で考えるのとは別の意見が聞けて今回も楽しかったです。
・依頼してくる企業側は結果を求めているということを強く認識しました。
当たり前ですが、お金を払って研修して、結果が出なかったら投資した意味がないですよね。趣味で学ぶのではなく、実践に生かすために学ぶわけです。

あとがき

習い事・趣味として言語を学ぶのと、仕事で必要だから言語を学ぶのは心持ちも全然違うことに今更気づきました!
私が個人で独立して企業から仕事を請け負っていくには、そこの信頼性を出していかなくてはならないと強く感じました。

日本語を教えたり、外国人をサポートしたりする方々にお役に立てる記事を書いてまいります! よろしければサポートお願いいたします! 励みになります!