MLB Recent Debuts まとめ(2)

第1回はこちら

Matthew Liberatore,STL, LHP

18年TBから1巡目16位指名。アリゾナの高校出身。アロザレナ、ホセ・マルティネスとのトレードでSTLへ。前回も書いたように幼なじみのNolan Gormanとチームメイトになり、同時に昇格しました。(デビューは1日遅れ)

MLB公式で全体36位、球団3位のプロスペクト。
スタミナ、球威、コマンドすべてで一定以上のレベルを兼ね備えており、悪くともローテ中盤の先発にはなれるだろうと見られている。昨年は21歳ながらシーズン全てをAAAで過ごし、124イニングを投げた。
FBは94マイル程度でシンカー的な変化をする。SLと縦CBはいずれもプラスの評価をされている。SLの変化量自体はずば抜けたものではないが、曲がりの遅さが効果的。
所属するSTLは毎年安定してコンテンドできるチームであり、若いうちから多くの勝ち星を積み重ねることが可能だろう。通算150勝くらいは期待していいかもしれない。


Michael Papierski, C, SF

17年HOU9巡 LSU    今年DubonとトレードでSFへ。
高校時代は投手としても注目された強肩が武器の捕手。LSU時代から守備能力に定評はあるが、打撃に関してはせいぜい第二捕手程度。アプローチが平均以上であることは好材料。

Adley Rutschman, C,BAL

19年全体1位指名   Oregon State
19年全体1位、契約金は当時史上最高額の$8,100,000、今季開幕前のプロスペクトランキングではBA、Fangraphsで全体1位、MLB公式とProspectusでは2位の圧倒的スター捕手。そして何より顔がいい(重要)。

大学1年時はフットボールのキッカーも務めていたためか平凡な成績に終わったが、4年次には捕手ながら.411/.575./751/1.327といった成績を残して見事ゴールデン・スパイク賞をはじめとしたアワードを総ナメ。。昨年引退したバスター・ポージーもちょうど同じような成績だったため、比較されることが多い。(ついでにMatt Wietersも)
プロ入り後も期待に違わずソリッドな成績を残し、さらにMLBでレギュラーとして出るのに十分すぎる捕手能力も見せつけている。
本来は今年の開幕から出場する予定だったが、怪我とその調整のため1カ月遅れのデビューとなった。

初出場の試合で三塁打を放つ華麗なデビューを飾ったものの、それ以降長打は出ていない。
リーダーシップにも秀でていてD.L. HallやG-Rodらトップ投手プロスペクトとも関係は非常に良好。扇の要として今後数年のBALの未来を一身に担っている。


Graham Ashcraft, CIN, RHP

19年6巡  Mississippi State→University of Alabama at Birmingham
球団8位プロスペクト。 カレッジやルーキーリーグでは目立った成績を残せていなかったが、コロナでマイナーがキャンセルになった20年以後は先発として好成績を残している。今季はAAA7先発で防御率1.65。ゴロ率は7割を超える。
リリーフで登板して101マイルを2球、平均でも100マイル近くを計測し、Greeneと同じとまではいかないが非常にインパクトのあるデビューだった。ナチュラルカッター、シンカーでそれぞれ100マイル近くを投げられる。加えてSLの変化量もMLB平均を大きく上回る。
しかし、改善されたとはいえコマンドは明らかに平均以下であり、キャリアのどこか、もしかしたらすぐにでもリリーバー転向になるだろうとされる。


Calvin Mitchell, RF, PIT

17年2巡  カリフォルニアの高校
球団25位プロスペクト。
ここ4年は毎年490打席程度を消化しており、首脳陣にうまく管理されながら育成されている様子。.280、二桁HRは打てるもののどうしてもアプローチ面での粗さが抜けきれない印象だったが、去年今年で少しずつ改善されており、今年はAAA34試合で.306/.362/.500/.862の好成績。
守備に少し不安はあるが、高校時代から評価されているヒットツールには非凡なものがあり、今のPITならばRFで定位置をつかむこともできるかもしれない。


Iván Herrera, STL, C

Panama 00年生まれ。
モリーナがbereavement listに移行したことに伴いまたまたSTLのトッププロスペクトが昇格。MLB公式では4位にランク。最近更新されたTOP100ランキングにも選ばれた。
着実にパワーをつけながらBB/Kが0.6以上をキープしている打撃は注目されている。守備面も肩をはじめとしてMLBレベルでも耐えうるとの評価。
まだ20過ぎだが引退するモリーナの後釜として来期以降特に注目のプロスペクト。パナマ代表としての国際試合参加にも非常に意欲的。


Yerry De Los Santos,RHP, PIT

DR  97年生まれ。
特にプロスペクトとして大きな扱いは受けていないが、マイナーでの成績は素晴らしい救援右腕。なお、17年にTJ手術を受けるなどして登板数は多くない。
二年目からリリーフに転向し、今季まで防御率で1点台の
シーズンを続けている。今年はAAA12試合でBB9が1.1、K9が11.5。
投球スタイルは94マイルシンカーとSLのツーピッチ。MLBでの映像を見るとSLの曲がりはまずまずだが低めに集められてはいる。
もう1つ、際立った何かがないとMLB定着は厳しいだろう。

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