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東京・宮城・千葉「結の会」を包む自然〜結を訪ねて〜

東長寺と地方協力寺院

東長寺が地方寺とコラボする理由

「死後は自然に還りたい」という人々の思いを受け止めつつ、樹林葬によって地方寺院と人の交流が生まれることで周囲の山林や自然環境が保全・再生されていくことを理念にスタートしました。

2つの生前墓ご訪問のススメ

結の会の特徴は、都会にある参り墓と、自然に包まれた樹林葬による祀り墓を組み合わせた「両墓制」にあります。当山では、皆様にこの2つの生前墓を積極的に行き来していただきたいと考えています。ぜひ実際に現地を訪れて、ご縁を育んでください。そこで生まれる環境への慈しみ、地域の活性化が個人の中に留まらないエネルギーになると信じています。

千葉 袖ヶ浦 真光寺
里山とある寺

日本の原風景をとどめる真光寺の水田

お寺と共に再生したいにしえの棚田と米作り

のどかな里山の風景が周囲に広がる真光寺。かつては農家の担い手が減り耕作が放棄されていた荒れた土地でした。そこに水田の風景を取り戻そう! とお寺が中心となって田畑の再生開墾を2004年より手がけています。

この場所がまだ手付かずの荒れ地だった頃から「山から田んぼ、そして川に続く生態系を復活させることを夢見ている—」と語っていた真光寺の岡本住職。「里山とは人の手の入っている、人にとって身近な自然のことです。膨大な年月の中で、人も自然の一部としてかかわりながら作られた自然なのです」と指差す先には、今では山間を上へ上へとのぼる階段のように棚田が連なっています。

お寺では田植えから除草・稲刈りを誰でも参加できる体験学習イベントとして開催したり、田んぼの周囲に生きる昆虫や生き物の観察会や蛍狩りを開くなど、お寺と水田を中心にした取り組みを続けています。その影響は、参加する子どもやおとなたち「人間」には自然への理解を、周囲の動植物には人の手が入ることによる再生と回復をもたらしています。

里山再生のアクションを、真光寺では「上総自然学校」と銘打ち、都会の人も地元の人も隔てなく受け入れています。外で過ごすのが楽しくなる春。アクアラインを渡って、人と自然の両者に循環を生み出す里山活動に参加してみてはいかがでしょうか。

活動支援や体験参加は「上総自然学校公式HP」へ
https://shinko-ji.jp/satoyama/

宮城 気仙沼 清凉院
海浜とある寺

NPO法人「はまわらす」のみなさん

海の怖さ、豊かさを伝えるお寺は秘密基地!

浜辺と海がすぐそこにある高台に位置する清凉院。本堂の前から水平線が見えるくらい海は身近な存在です。美しく整えられたお寺の庭を歩くと、意外なものが目に飛び込んできます。それはたとえば、大きな船の甲板のようなウッドデッキに木と木を結ぶハンモック。そして、三角形の屋根がかわいいツリーハウス。その梁には、ガラスの大きな「浮き」がきらりと光りながらぶら下がっています。

大人でもワクワクしてしまいそうになる冒険家の隠れ家のようなこの場所は、お寺の中に作られたNPO法人「はまわらす」の活動拠点です。東日本大震災発生の2年後に活動を開始したはまわらすは、海に近づけなくなってしまった子どもたち(そしておとなたち)が、「海を知らずに生きるのはもったいない! 海で暮らすことを楽しもう!」との想いで、海と浜辺を中心に活動しています。

はまわらすの副理事を務める清凉院の三浦正道師は、この活動の意義を次のように語ります。「自然を体で感じるからこそ、わかる楽しさや学び。指一つで色んなことができる便利な時代へと変わっていくなかで時代に逆行しているのかもしれないけど、本当に大切な事を知って欲しい」

人と共にある海を取り戻すには、時間も人の手も必要です。海と人がふたたび近づき合うために、浜に伝わる「生きる知恵」をこどもたちに絆ぐはまわらすの活動は、続きます。

活動支援や体験参加は「はまわらす公式HP」へ
https://hamawarasu.org/

東京 新宿区 東長寺
御苑とある寺

お寺の水辺に集う御苑住まいの野鳥たち

文由閣を取り囲む水辺や、本堂前の水の苑では、小鳥たちが水遊びをしているのを見かけることがあります。鳥たちの住処はおそらく新宿御苑。広大な敷地内に1万本を超える木々と複数の池があり、野鳥の集まりやすい環境が揃っています。園内で出会える鳥はウグイスやキツツキの仲間コゲラ、カワセミ、オオタカもいるそうです!

東長寺から歩いて5分の場所に広がる新宿御苑。その起源は徳川家康の家臣、内藤清成です。家康から「馬でひと息に廻れるだけの所領を与えよう」と言われた清成。現代の四谷・大久保・千駄ヶ谷・代々木を走りぬけ、約22万坪もの広大な所領を手に入れたのだとか。このとき疲れ果て息絶えた駿馬にちなみ、御苑に隣接する多武峯内藤神社には駿馬塚が残されています。

『萬亀』No.141(2023年3月号)より


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曹洞宗萬亀山東長寺(新宿区四谷四丁目)の納骨堂にて、新区画として「ペットと入れるお墓」の受付を開始するとともに、全国の保護施設で亡くなった動物たちの遺骨の受け入れ、供養・埋葬を実施いたします。 
by PRTIMES


<お問い合わせ連絡先>
東長寺結の会事務局 
電話:03-5315-4015(9:30~17:00)
メール:toiawase@tochoji.org