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自炊の楽しさと過酷さ
こんにちは、都知事です。
最近、私は筋トレと自炊にハマっているのですが、これがなかなか良い趣味だと思いましてTwitterで頻繁に呟いていたところ、周りの方も情報共有してくれたり新たに始められたりと、嬉しくなる動きが増えています。
しかしながら、自炊とはとにかく面倒で手間もかかります。本日はそんな「普段は見せない苦労」について語りたいと思います。
①何を作るか
今回のお話は私に限る事ですが、まず「何を作るか」を考えます。
私は筋トレありきの自炊をしており、現在は低脂質高タンパク食を心がけているので、必然的に扱う食材は鶏むね肉がメインになります。
そして、日頃から情報収集を行い、「何が作りたいか」「何なら作れそうか」を念頭にYouTubeでお料理動画を見たり、ウェブでクラシルのレシピを見たりします。
(鶏むね肉 飽きない)(鶏むね肉 筋トレ)で調べることも多々あり。
②何が必要か
では、作りたいものが決まりましたので、その準備に移ります。
まず、必要な食材、調味料をリストアップして買い出しへ向かいます。
料理研究家の動画には概要欄に必要素材が載せられているので、それを参考にぽいぽいと買い物かごに突っ込んで行きます。
買い出しから戻ったら調理台に乗せ、今使わない分は冷蔵庫へしまったりします。
あぁめんどくせぇなぁ。
③下ごしらえ
では、続いて下ごしらえをしていきます。
これは魚にせよ肉にせよ必要で、料理酒に漬けて臭みを取ったり、素材の水分をキッチンペーパーで拭きあげたりします。
水分を拭いたら塩や胡椒で下味を付けて…と、面倒ながらこの辺りは「まさに調理!」という感じで楽しくなってきます。
そして、他にも素材があれば洗って、切って、ボウルに移して…やればやるほど物が増えて散らかっていく調理台。
肉を切ったまな板と包丁は毎回洗わないといけません。そのまま野菜を切ったりすると良くないらしいです。(野菜も加熱するならokらしいが、怖いのでやらない)
ああめんどくさいなぁ。
もっと広いキッチンで料理したいなぁ。
1kマンション一人暮らしのジレンマ。
④調理開始
では、ついにフライパンを使って調理する過程に入ります。
基本的に扱うのは鶏胸肉なので、「如何に短時間でサッと焼き上げるか」がポイントになります。
(鶏胸肉は加熱しすぎると水分が抜けてパサパサになってしまう為)
これが魚の切り身ならアルミシートを敷いて焼くだけなんですが…まぁ筋肉のためだから…と自分を納得させて鶏むね肉との戦いに入ります。
⑤誰も助けてくれない
そうこうしているうちに、米も炊かねばなりません。
鶏むね肉をちょろちょろの弱火にかけ、その間に米を研いで、麦と混ぜて、水を張って炊飯器に入れてスイッチオン。米は自動で出来上がってくれるから素晴らしいですね。全てが自動になれよこの野郎
そして、基本的に全て1人で作業をこなす必要があります。
特に一人暮らしなので、誰も助けてくれないし、自分がやってないタスクは一生そのままです。
洗ってない皿は勝手に綺麗にならない、詰まった排水溝は詰まったまま、
一人ぼっちの軍隊みたいな感じで格闘する、それが私にとっての自炊というものです。
まだこうやって創作物として物書きしてる方が楽しい…なぜ人は自炊をするのか…なぜ自炊しなければならないのか…
(そう全ては筋肉のため)
とまぁ、こんな感じで格闘しっぱなしなので、もうひと品作る元気はもはやありません。
米とおかずのみです。味噌汁だって作る元気がありません。なんならコンロ1個しかねぇし。
⑥微調整の連続
鶏胸肉をひっくり返し、ピンクい部分が残ってないか確認します。
私は現場仕事なので、体調不良にでもなれば働けなくなって貧困ENDが待っています。腹痛のデバフをかけられることは絶対に避けたい。
何度も鶏胸肉をひっくり返し、箸で裂き、中を確認して…他のはどうかしら、こいつだけがたまたま出来てたんじゃないかしら…と疑心暗鬼に駆られてもう1つ裂き…
これが鶏ハムとかだと、ピンクい部分が残ってたら何度もレンジで追い加熱します。熱し過ぎて固くなる恐怖と平常心を天秤にかけながら…
(ああもう気が狂う!)
⑦食べて感動、後片付けで絶望
火の通りヨシ、味付けもヨシ、見た目も完璧!美味しそうに出来上がりました!
これみよがしにパシャパシャと撮影しましてね。あ、ちょっと光が足りないかしら。キッチンの手元灯を付けて…あ、「ばえる」。これで写真を…キッチン周りは汚いから見せたくないので映らないように…カシャ。
撮影したらTwitterにアップします。自炊は料理だけでなく、その料理の過程も報われたいので、せめて承認欲求を満たして腹を膨らまそうとしているのです。
私はこれを愚かだとは思いません。料理は自由でいいのです。
しかし自由には責任が伴う。
⑧喫食開始
さぁ待ちに待ったご飯の時間です。
なんやかんやで時間がかかるので、米もすっかり出来上がりました。
米を盛って、料理を皿に移して、喫食開始。
う~ん、美味い!あの時の調味料のアクセントが効いてるなぁ~!ちょっと焦がしたから、風味が乗ってて深みがある!
これです。【全て自分がやった】からこそ、【どのタイミングで何をしたからこうなった】というのが分かる、これも自炊の楽しみだと思います。
市販のタレやつゆを使えばもっと簡単に出来ますが、敢えて自分でやるから、面倒だけど楽しい。この理科的、化学的な楽しさが料理にはあると思っています。
私は元々自炊しない人間でしたが、料理研究家のYouTuberさんが教えてくれた事を少しずつ覚えて応用出来るようになれたらなと思います。
⑨絶望の後片付け
さぁ、調理と同じくらい大変なのが後片付け。
自分以外タスクをこなしてくれる人は居ません。寝ている間に妖精さんが片付けてくれることも無く、食洗機などという文明の利器もございません。
ただひたすらに、目の前に広がるタスクを片付けていきます。
洗ってない皿、鍋、ボウル…油が付いてないものから順番に。キッチンが狭いので、1つ洗ってはスポンジを置いて、手の泡を洗い流してから水切り棚に置いて、また別のものを洗って…
あぁ面倒臭い。バカじゃねーの。誰だよこんなに散らかした奴。
ダメです。どう考えても自分しか原因がありません。
しかし、後片付けを適当にすると、【次に料理する時に負債を抱えた状態になる】ので、今やっておかなくてはなりません。
そうなると自堕落な自分は恐らく料理をしなくなる。
がしゃがしゃと食器を洗い、フライパンを洗い、排水溝の詰まりを確認して、水の流れが悪くなったら水切りネットを交換して、ゴミを捨てて…あぁ、ゴミ箱もいっぱいだ、捨てなきゃ…
私はよく仕事の進め方などをnote記事にしますが、料理ほど言語化も実際にやるのも面倒なものはありません。これなら仕事の方が圧倒的にマシです。
それでもやるのは筋肉のため。ああ惚れた弱みだねぇと自分に悪態をつきながら、終わりの見えないお片付け…
⑩虚無
後片付けが終わりました。
熱湯で洗い物をするので、冬場でも汗をかくし、マンションなのでごみ捨てで上と下を行き来して、無限に散らばるようなタスクを1つずつ片付けて…
ようやく綺麗になりました。綺麗に片付いた状態を見ると、「大変ながらやって良かったなぁ」と充実感が生まれます。
自分で始めて、自分で終わらせる。
とてつもなく大変な行為ではあるものの、さぁ次は何を作ろうかな、とまたワクワクしながら作りたいものを探す、①に戻るのです。
よく私の調理風景を見て、「汚い」「これはこうした方がいい」「料理はこうするもの」というご意見を下さる方が一部おられますが、私からしたら「俺がこれでいいんだからこれが正解なんだよ黙ってろ、お前もなんか作れ」という感じです。
私の料理は趣味であり、人に食べさせるためにしているのではありません。そして、ここは公共の場ではなく自分の生活空間です。
何をしてもいいし、失敗してもいい。何が正解かは自分が決める、それが料理という趣味だと私は考えています。
最近、友人達が料理を始め、その大変さから挫折したり心が疲れてしまうほど追い込んだりしてしまっている所も見るので、とても心を痛めています。
また、自分の正解こそが正解だと思い込んで厳しく指摘するような人も世の中にはいます。
ですが、雁字搦めの社会で生きているのだから、自分が自分の為に料理する時間くらい、自由にやらせてくれと、そう思うのです。
さぁ、もうすぐクリスマスですね。
次はローストチキンでも作ってみようかな。
料理で作るのは、食事と満足。
ではまた。
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