ノーマスクとニセ科学の構造 2
SNSに流れるノーマスク主張目的のマスク有害論など、特に誤りが顕著と思われたもの、誤判断に誘導していると思われたものを紹介します。
馬鹿馬鹿しい物言いが並んでいる事や、そのような理解不能な情熱がある事を感じて頂ければと思います。
話の構造:
マスクが汚らしいというイメージを与えて忌避感を誘導(科学ではなく印象による操作)
誤り部分:
仮にマスクが不衛生だったとして、自身から出たものや環境常在菌なら既存の免疫で駆除できますが、外から来る高リスクの感染症のウィルスを自身の免疫で抑え込む事は難しいと思います。
日常的に処理できている細菌等を忌避するために、免疫を攻撃しにくる未知のウィルスを受け入れるというのは優先度が反対です。
話の構造:
特に作為はありません
誤り部分:
2021年の実験はマスクが変形するほど吸気圧がかかっていますが、マスクが膨らんだ状態でないとウィルスの捕獲率は下がると思われます。また、あり得ない吸気圧で実験する意味はありません。
2022年の実験は呼吸のリズムがないと思われます。恐らくICRPの吸気モデルによる粉塵確保の報告を読んでいないのだと思いますが、呼吸にリズムがある事で上気道で空気の擾乱が起こり、繊毛やのどの粘膜が異物を捉えるようになっています。吸い込み続ければ異物は減速なしで一方向に加速する直線的な動きになりますから捕獲率が下がるのは当たり前です。
話の構造:
完全な装着など現実的ではないから、穴があるではないかという揚げ足取り
誤り部分:
ウィルスのような微小質量の物体は空気の流れや抵抗を突破して自由に動く事はできません。ウィルスには自由飛行能力はありません。自身が推進力を持たないからです。
また、呼吸の吸気圧は主に顔の前方に発生します。息を吐いて同じ方向から吸い込む事が多いから、口が前面に開くからです。上や下への吸気圧は空気が薄くなる事で二次的に発生するかもしれませんが小さいものです。
吸気圧がマスクの内部全方向に均等な力で発生するというのはもはやファンタジーです。しかも顔には凹凸形状ありますから、直進的な吸気力にはなりませんし、顔の表面は体温による複雑な対流が発生しており、これらをすべて無視するのはご都合主義が過ぎるというものです。
話の構造:
マスクがウィルスを閉じ込めて循環させ肺に入ってしまうと、話を複雑化させて思考能力を奪うために難解なモデルを提示し、悪いイメージだけを煽っています
誤り部分:
上気道で確保したウィルスがマスクまで吐き出されてもう一度吸い込む時には上気道で捕獲されないというご都合主義になっています。
話の構造:
本来個人差があるという話を一般化しようとしている
誤り部分:
ノーマスクの方は健康なのであれば医療機関を利用するべきではありませんし、ノーマスクで医者に診てもらうというのは医療機関に有害な負担をかけ最悪機能を停止させます。マスクを装着するだけの事に比べ、途方もない無為な作業負荷をかけてしまう可能性があります。
また、体に悪いかどうかではなく、感染を広めないためにマスクを装着するのです。体にいい検査や手術、投薬はありません。症状が悪化するのを防ぎ治療するために侵襲性のある医療行為も許されるのです。
話の構造:
大して効いていないじゃないか、という矮小化
誤り部分:
例えば2人の人間が向き合っていて、感染している人の方がくしゃみをするとします。
互いにノーマスクの場合と互いにマスクをしている場合を比較してみて下さい。
つまり〇割という比率は一般化できないのです。
上記の状況が起こった時点でリスクが跳ね上がります。これを確率で語れないのは起こった時に分散が偏るからです。何でもそうですが、発生したら本人にとっては100%になります。
話の構造:
もはや人情話です。
誤り部分:
これは若い人が人間の内面を磨く事に興味がない、若い人は享楽的な生き方にだけ価値を感じているという思い込みです。
話の構造:
安易な落としどころを提示。
誤り部分:
決着について納得行くまで話し合い、結論を出さなければならない時はあるので、安易に話をまとめるのが良い事でもないし、大人の余裕を取り繕っても物事は何も解決しません。曖昧に現状維持、安易にこの方向を提示し続けた結果、感染予防に進展が見られない訳ですが、まさにウィルスの感染力が問題なのですから、感染予防に安易に妥協して対策を軟化させるように空気作りをするべきではありません。
また、行政がウィズ〇〇〇などと言い、端から責任放棄し、対策を曖昧にした所からこの言葉が使われています。民主主義は市民が行政を監視する義務があります。阿るのであれば社会主義国に住むべきと思います。
話の構造:
安直なリスクの矮小化。
誤り部分:
まず、亡くなる人がいなくなった訳ではありません。超過死亡・有名人が亡くなる件数も明らかな異常値です。対策が浸透し、早期に検査し、治療に入る流れができたので、重症化を防いでいると考える事もできます。そもそも感染者数はファクターXなどと言われた頃と比較し膨大に膨れ上がっています。分母が拡大しているので重症化率・致死率が小さくなっているのです。
弱毒化したと言いますが、上気道ではより少ないウィルス量でより顕著に症状を発しているため、肺への侵入が防がれているだけで毒性は強いと思われます。(過去記事参照)
また、ここしばらく、短期間の数値だけを見て、症状のリスクを矮小化していますが、ある時突然、変異して強毒化したものが流行型になる可能性や、過去の肺への致死性感染型(デルタ)が再流行する可能性もありますが、例えばセットで主張される5類扱いへの制度変更をせよという方々がそこまで考えていないのは明らかです。
再び高リスクな症状がメインになったら犠牲者が多く出る上に医療機関が保たないでしょう。その可能性を依然残したまま、このまま善方向改善するという希望的観測ありきで無責任な事を言うべぎではありません。
話の構造:
多め、の定義の幅をいっぱいに使って不健康を訴える。
誤り部分:
こちらは実験結果が様々ありますが、概ね影響は小さいという了解があると思います。
が、おかしいのは彼らの主張でウィルスは透過して役に立たない筈のマスクが、それより小さく電気的に中性な二酸化炭素は捕獲して排出できないという主張です。
話の構造:
インフルエンザでもこんなに厳重な予防はしていないではないか、甘く見ていいのでは?と言いたいようです。
誤り部分:
過去記事参照して頂きたいのですが、SNSや実在の医師含め、ウィルス性肺炎について認識し、症状の特徴に知識ある医療関係者はほとんどいませんでした。いたら相当稀な人です
つまりインフルエンザによる致死性の症状に、的確な対応ができる病院はほとんどないのです。
致死率が高いのは医療水準が低い感染症だからです。恐らく数十年前の治療水準でそのまま来ており、今もその延長で継続されています。
細かい話を辿ればいくらでもありますし、河岸を変えて検討したい議題を含むものもありますが、それらがノーマスク主張という不明な動機から出ている事が問題です。
また、それらの主張のすべてが後遺症患者や亡くなった人を顧みていない点もひっかかりります。そういった都合の悪い「データ」はことごとく矮小化されます。
以上です。ありがとうございました。
サポート頂けると嬉しいです。