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#3 演劇思い出ばなし2/岸田國士「劇の好きな子供たちへ より

青空文庫より、
岸田國士さんの「劇の好きな子供たちへ」の、第2回目です。

青空文庫より
岸田國士 作
劇の大好きな子どもたちへ
2、 劇は人真似であってはならない
青空文庫のリンクはこちらです。

本文の前半で書かれております、真似なんですが・・・、
これはちょっと、意見を控えたいと思います。
表現をやる上で真似から入ることって、多いと思うので、
ここで真っ向から否定するのはどうかなあと思うのです。
真似を真っ向から否定すると、
とば口を失ってしまうんじゃないかなと私的には思っております。
(意見控えてないじゃん・・・(笑)という天の声が・・・)


さて、その先に書かれているくだりには
劇をやる上での役作りについて語られています。その部分を抜き出します。

ーある人物に扮するということは、子供が子供なりの空想で、その人物を頭のなかに描いたそのままを、思いきって、自分のからだ、顔つき、動作、衣裳、声、言葉の調子、などで作りあげることである。ー

これを、私なりに言い換えると、
「全身全霊、頭も心も身体もフル回転して〜〜〜!
役の人物を作り、それになりきろう!」
と、なります。
これは、すべての役者が目指すべき到達点ではないかと思っています。

この、役作りは、私は前回の記事でお伝えした、
アメリカ人の先生のクラスではじめに教わりました。
何をするかと言うと、まずはじめに台本を良く読むのは、当然なのですが、
その後で、役の人物のことを台本から読み取り、
書かれていないことは想像で埋めていきます。
例えば、エミリーという役を与えられました。
そうしたら、エミリーのフルネーム、生年月日、出身地、生い立ち、
など想像して作ってゆきます。
自分が知っている自分の情報ってありますよね。
それを役の人物で作ってゆくのです。
知らないことが台本に書かれていたら、もちろん、調べます。
この方法は・・・・、きちんとできれば・・・たぶん・・・・・・たぶん!
台本に書かれた人物が、こう、ニュ〜っと立体化すると言うか、生き生きとした人間として舞台に現れる・・・と、思うのですが・・・・。
その、作業は、ホントに緻密で時間がかかって、そうですねえ・・・(*_*)
言ってみれば一人の人間の自叙伝を一本書くようなもので、
大変な労力と時間がかかる、と、思います。
「思います」というのは・・・(°_°)
私はその作業をやりきれずにザセツしてしまったから、
ちゃんとは解っていないんですね・・・。
まあ。。。。そのやり方ではザセツはしたものの、
同じような考え方で私がやっていたのは、
役の人物で独白する。というやり方です。ひとりごと、ですね。
道を歩いているときなどに、
「わたしは○○で生まれて、父はこんな人、母はこんな人、
こういう家に育ちました。コロちゃんという縫いぐるみを可愛がっていました。」
など、役の体験談をブツブツとつぶやくのです。
できるだけ具体的なことを考えるようにしていました。
例えば、
「父はいつもポマードをつけて朝、出かけて行きました」
などですね。
道を歩いているときや、自転車こいでいるときに
ブツブツブツブツ・・・・・・・。
かなり、怪しいやつだったと思います、が、
そうやって、役と自分をくっつけていくと、なんとまあ、
次の日の稽古がまるっきり違うんです。
セリフが、身体の内側から出てくるような感じになるんですね。
シャワーというか、噴水のようにドバーッと、自然に流れるようにセリフが出てくるような感覚があるのです。
 
役作りのメソッドは、他にもいろいろ学ばせていただきましたが、
これからお話しする機会もあるんじゃないかな~~と思います。

この記事と同じ内容を、stand.fm で放送しています。
こちらも聞いてくださいね( ´∀`)
(この投稿は、文章向けに修正しています。)


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