【詩】喜び



宴会が開かれていた。

呼び寄せられたひとは多かった。

喜びは出席を辞退していた。


人々は喜びがいると錯覚していた。

飲み、食い、大声たてて笑った。

本体はいなかった。


宴会の席から遠く離れたところに、

喜びがひょつこりと顔を見せていた。


女の子が乞食に小銭を与えていた。

彼女は乏しい小遣いの中から施した。

彼女の顔は光り輝いていた。


このようなところに喜びはきっと訪れる。

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