【詩作】沈黙



僕は知っていた。

沈黙は最大の否認であることを。

沈黙に耐えきれなくなった僕は、

吐き出すべき言葉が見つからなかった。

視線が彼女のまわりをさまよった。

僕は静かに立ち去った。



涙は1時間後に追いかけてきた。

彼女を沈黙させた僕を、

永遠に糾弾するものに思えた。


帰り道は暗さがいつもより身にしみた。

彼女は明日も僕と話をしてくれるだろうか?

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