記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

映画『ゲットアウト』がすっごくおもしろかった!

雨続きで鬱屈していたので、気分がパーッと晴れる映画が見たくて鑑賞した。そしたらこれが大当たり!2017年公開だったのか…なんでもっと早く観なかったんだ!と後悔するくらいおもしろかった!いまのところ、今年1番の映画!

なんだろうな、ホラーを観たはずなのに、観終わってしばらくするとコメディを観たような気がしてくる、そんな映画だったなー。

彼女の「え~鍵がみつからない~」からの「鍵はある。が、渡さない!」の切り替えっていうか開き直りがよい。ついに真の恐怖が幕を開ける!っていうワクワク感を感じた。

私は主人公が赤い箱を開けるまで、彼女のことは一ミリも疑ってなかったんだよね。ちょっと家族と周りの人たちが異常で、そのことにようやく気付いた彼女は、主人公と一緒に戦い、逃げ切ってハッピーエンド!って流れだと予想してた。いや~まさか敵サイドの人間だったとは!でも熱い展開だわ!

あと、あの赤い箱、彼女のお母さんが催眠術第二弾のために仕込んだものだと思ってた。「開けるな!開けたら連れていかれるぞ!"沈んだ地"に!!」って言いながら観てた。でももっとゾッとしたよね。管理人さんも家政婦さんも彼女が連れてきたんだもんね~~ヒェ~
そこからの、箱しまって急いで扉閉めたら彼女が立ってるシーン、叫び声でた。ホラーあるあるだけど、やっぱいいね!怖い!

クライマックスで彼女が猟銃持ちながら「おばあちゃん」ってつぶやくとこ、びっくりしたわー!!!おばあちゃんなの!?あの展開、予想できた人どのくらいいるんだろ?考えもしなかったわ。
おじいちゃんもおばあちゃんも、よくみると頭に手術の痕が。クライマックスまで隠し通すなんて、やるな~!

あと、彼女のお兄さん、猟奇的な敵キャラっぽくて好き。ナイフなめてそう。
そして、ラストの管理人さん(おじいちゃん)のダッシュ!!!夜中の走り込みの成果がいかんなく発揮されてて怖い!

あの手術システムって、彼女のおじいちゃんが開発したんだよね。それを父親が受け継ぐのはわかるけど、よくあのお母さんを見つけてきたな!って思った。お母さん、あの催眠術スキル高すぎでしょ!催眠術一本で世界を掌握できるわ。あの最恐の二人が手を組んだらね~、そりゃあ被害者も増えたでしょう…ってかんじ。
あのあと結局どうなるんだろう?さすがに手術中の遺体(患者も医者も)と、謎の地下室、行方不明者と彼女の写真など、証拠がたっぷりあるから、警察が信じてくれるといいな。そしてあの行方不明になったブルックリン育ちの友達、助かってくれ~~!

それにしても、よく子供たちも疑問を抱かずシステムの一員になったな…。お母さんの催眠術かかってるのか?でもよく見ると、お兄さんはなんだか情緒不安定っぽいし、彼女も敵サイドと判明して本性出てからは、機械みたいな雰囲気だったし、二人ともそれなりに病んでるのかな。

映画の演出としてお気に入りだったのは、冒頭の誘拐シーンで場面に似合わない明るい曲が流れるところ。(ちなみにあれは曲にも隠された意味があるって考察サイトで見た。)猟奇的なシーンで明るい曲やクラシックを流すと逆に怖い!って手法、よく見るけどやっぱり好きなんだよね。いいよね!
あと、彼女が敵サイドだと分かってから、ずっと白い服を着ているところ。そして牛乳とシリアルを混ぜずに分けて食べているところ。本性がでたなってかんじがしてよかった。

白人が黒人をさげすむような、分かりやすい人種差別の映画かと思いきや、自分をリベラルだと思っている人が友和的な会話の中で向ける違和感やマイクロアグレッションに焦点が当たっていて、そこが一歩踏み込んでる映画だなあと感じた。
パーティーのシーンは顕著だったなあ。その人個人のパーソナリティより、生物学的な機能性とか表面だけを見てるんだなあというのがしっかり伝わる会話だった。傍目でみると、受け入れられてなじんでるな~と感じるけど、当人は疎外されているって感じる、そんなよくある場面の表現がうまかった!

いい映画だったわ!正直NOPEはあまりはまれなかったんだけど、これはドンピシャ!次は「US」を観たいなと思ってるー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?