ファンダメンタルズは二元論のシーソーゲームと連想ゲーム。
みなさんお久しぶりですとびたろうです。
私はテクニカルトレーダーであり、ファンダメンタルズ分析を中心にトレードをしているわけではありません。
しかし、知っていることで利益を安心して伸ばしやすくなったり、勢いのあるトレンドに乗りやすくなるという大きなメリットは感じています。
そんなファンダメンタルズを瞬殺で分かるよう、必要な部分だけ、超シンプルに解説してみる試みをさせていただきます。
テクニカル重視と言えども、”金融トレーダー”を名乗るなら知っていて当然であり、非常に役に立つ基礎知識だと思うものを書くように致します。
ご一読していただき『分かり易い!』と思っていただければ、日本の政治や経済的な問題点についても多くの方々に認知していただけるように〜と思います。
今回のテーマは2つです。
①金利
(ⅰ) 金利が上がるということは?
(ⅱ) 金利を下げる行為は、最高の必殺技
②世界経済と比較した日本の問題点
(ⅰ) 一見日本の方が良く見える社会だが...
(ⅱ) 原因は内部留保にある
③ 日本の未来と打開策←次回追加
では、早速話を進めていきます。
①金利
(ⅰ) 金利が上がるということは?
最近、米国が金利を上げました。その後ドル/円は大きな上昇を見せました。では、どうして上昇したのでしょうか?
よく分かっていない方は『銀行に預ける金利が増えるからドルに交換したいんでしょう!金利が上がるからドル円を買えばスワップがつく!』と主張します。しかし、それは表面的で浅い理由と言えます。
本質は『米国の景気が良いから』なのです。
コロナショック前、コロナショック後、共に金利がガクーンと下がりました。これは景気が悪かった為です。
海外口座を使ってらっしゃる方は、ドル円のロングなのにスワップがマイナスという現象を経験された方思います。
今年は4段階に分けて上げていくというお話もありますから、更に米国の景気は良くなっていくと想定されます。
本質を理解していただく為、金利が上がった状況を米国民になったつもりで想像しながら話を聞いてみてください。
【状況1】金利が高い時に銀行からローンを組んで住宅を建てようと思うでしょうか?
⇒答えはNoだと思います。
借りた額よりも多い金額を銀行及び国の為に返済し続けなければなりません。
住宅を建てないということは、建設業のお仕事が生まれない⇒呑みに行く人が減る⇒飲食店の売上は落ち易い⇒タクシーを利用しない⇒新車を買って個人タクシーをする人が増えない⇒....など波及していき、景気は悪くなっていきます。
【状況2】金利が高い時にローンを組んで車買い替えようと思いますか?また、販売員は車を売り易いと思いますか?
⇒こちらの答えはどちらともNoだと思います。
同様に、金利が高い場合は『購入を我慢する』と想定されます。
販売員も『良い車ですよー!』としか言いようがありません。『金利高い』と断られてしまう確率が高い為、売上も落ちると容易に想定できます。
いかがでしょうか。
このような状況でも物が売れるとはどういうことでしょうか?
それは、国民の給料が上がり、余裕が生まれている時。
⇒つまり、景気が良い時なのです。
政府は景気が良い時には安心して金利を上げていけます。米国の経済が良くなっている為に自国通貨であるドルが上がる。
米国民にとっての景気の方が重要であり、こちらの金額はドルを買いたい投資家の額よりも圧倒的に多い為に、冒頭で"本質的ではない"とお話をさせていただきました。
しかし、ここで賢い皆さんであれば、2つ疑問が生まれると思います。
・景気が良い時に金利を下げたらもっと景気良くなるのに!おかしくないですか?
・日本はずっとほぼ0金利だよ!それでも経済が悪いというのはどういう状況ですか?
と。
次の項に行く前に今回のお話を纏めをします。
金利を上げる=政府が強気になれるくらい景気が良い
という解釈で問題ありません。
これからお話しますが、金利は来たるべき日の為に上げておく"戦略"を取るのが賢いのです。
また、日本の状態についても触れさせていただきます。
(ⅱ) 金利を下げる行為は、最高の必殺技
先程、米国民になったことを想像して状況を確認しました。金利が下がった時を想定して再度シミュレーションをしてみましょう。
今回も、景気の良し悪しは関係とします。
【状況1】住宅を購入するなら、金利が低い時や0の時に固定金利にしてローンを組みたいと思いませんか?
金利が低いため、借りたら借りた分だけ返せば良い状況です。
そうすると、建設業が動き始める⇒現場の方や建設会社が潤う⇒呑みにいく⇒タクシー乗る⇒タクシーの運転手が儲かる⇒金利も安いのでローンを組んで新車を買う⇒個人タクシーが増え始める...など波及して景気は回復していきます。
【状況2】車を買う予定なら、金利が低い時であればローンを組んで車を買い替えようと思いませんか?また、販売員は車の販売を勧めやすいと思いませんか?
同様に、安い金利の時に固定金利でローンを組めば車を買いやすくなるのが想像できるかと思います。
また、販売員もまた『良い車ですよ!今は金利も安いですのでローンを組んでみてはいかがですか?』『買い換えたばかりの車ですが、最新モデルを見てください!素敵でしょう。下取りをしてローンも組んで購入してみてはいかがでしょうか?』と強気に出やすくなります。
すると、景気が回復していくのです。
つまり、金利を下げる、0金利というのは景気が悪くなった時に政府が行なう"必殺技"になるわけです。
その必殺技を打ち出せるためにも、政府や銀行が潤う為にも、景気が良い時には金利を上げていかなければいけないのです。
しかし、日本はというと金利を下げても経済が回復せず、もう下げられないところまでいってしまいました。
その原因は、社員の給料が上がらないことにあります。先進国で"日本だけ"と言っても過言ではありません。
では、どうして日本の給料は上がらないのでしょうか?
次の章に進みます。
②世界経済と比較した日本の問題点
(ⅰ) 一見日本の方が良く見える社会だが...
まずは、以下の表を見てください。
一見、日本の方が良く見えます。
しかし、日本のこの現状では経済成長はできないといえます。
(ⅱ) 原因は内部留保にある
日本はあまりにも大企業を守ろうとしています。
ここで賄賂だとか政治献金だとか言われますが今回は触れません。
社員を守る為にも潰れたくない大企業は、リーマンショックなどの来たるべき危機の為に、売上を貯蓄し、社員の給料に反映しないのです。また、新興企業は内部留保でパワーを蓄えた大企業に勝つのは容易なことではないです。
アメリカには、Amazon、Apple、Google、Facebook、テスラ、NetFlixなどの企業が出てくる中で、日本はというと、新しくて世界的に有名な企業というとソフトバンクくらいでしょうか。。。
話を戻します。
日本では企業の貯蓄に回っている分、給料は上がらないが、失業をするリスクや会社が倒産するリスクがとても低いのです。
能力が無くても頑張らなくても暮らしていける環境とも言えます。社内でも企業間でも熾烈な競争はありません。時間さえ犠牲にすれば良い。そんなところでしょう。
一方で、給料の上がり続ける米国では。
企業は内部留保をしていかず、売上を社員の給料に反映させます。そうすると、社員のモチベーションは上がり、生産性が上がります。
経済も周っており、結果を出す新興企業が大手を倒すべく更にモチベーションを上げて頑張ります。結果に応じて給料も上がっていきます。
熾烈な競争社会の為、合理的です。
価値の下がった企業は倒産し、失業者は増えます。社内で結果を出さない人もまた失業します。
日本の『皆んなと同じが良い!競争したくない』という精神は既に輸出入にも影響が出始めています。
ほんの20年前、世界中の家電やテレビはパナソニックやソニー、車はトヨタで世界が日本から買っていました。
日本は輸出大国でした。
しかし、今テレビを見てみると。。。
このような状態です。
車も韓国のKIAという車が性能が良く、デザインも良く、安いということでアメリカでバカ売れし始めています。
このデザインと性能で370万円は悔しい。
と、いった具合に世界から見た日本の価値は下がる一方。。。
更に多角的に見ると、給料が上がらないから子供を育てられない。少子高齢化にも繋がるというお話にもなります。
日本とアメリカどちらが良いとは一概には言えません。
結局はバランスが大事です。
能力と自信がある人はリスクもリターンも大きい米国へ
能力や自信のない人はリスクもリターンも小さい日本へ
文句を言うだけが一番何も変わりませんねっ!
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日本は一体どうしたら良いのだろうか?
次回、記載致します。
ご精読ありがとうございました!
とびたろう
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