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Zガンダム再構築 こうすればもっと面白くなる!

 「機動戦士ガンダム」続編としての作品、Zガンダムの「わからなさ」を解体し、再構築しておもしろくするにはどうすればいいか、という提案です。(2007年に、本サイト「MUDDY WALKERS」で連載していたものを再掲)

破綻した続編「Zガンダム」

『機動戦士ガンダム』(以下ファースト)で描かれた一年戦争は事実上連邦の勝利で幕を閉じました。ザビ家は内部崩壊し、ジオン公国は戦後、連邦のてこ入れによって民主的な国家として生まれかわったものと思われます。その7年後の世界を舞台に展開されるのが、続編の『機動戦士Zガンダム』(以下Z)です。いまだファンの多い作品ですが、私は正直いって、この話にはちょっとついていけないところがありました。一言でいうと「ワケがわからない」作品なのです。感情移入を拒絶するような、暴力的で共感できるところのまったくない主人公、存在意義の分からない組織、目的のはっきりしない戦争。興味を持てたのは、ファーストのキャラクターの「その後」ぐらいのものでした。
 しかし、ファースト後の世界の趨勢をもう少し真面目に考えて組み立てれば、もっと分かりやすくて、面白くて、奥行きのある世界観を持った作品になっていたのではないかと思います。そこで、ファーストの続編はどんな世界を描いたどんな作品になるべきだったか、考えてみることにしました。

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アムロ・シャアをはじめとする「機動戦士ガンダム」の主要キャラクターの行動からその心理を読み解き、ガンダム・ワールドの神髄に迫ります。 Vol.2では、Zガンダムの主人公、カミーユ・ビダンと彼を取り巻く少年少女の心理を掘り下げています。付録として、「Zガンダム再構築」を掲載。

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