インターネットバンキング不正送金被害が急増!被害の原因はフィッシング詐欺
インターネットで手軽に銀行のサービスが利用できる「インターネットバンキング」。銀行の営業時間を気にせず、窓口やATMに行く手間もなく、自宅や外出先から振込や残高照会ができる便利さから、利用が広がっています。
しかし、このインターネットバンキングで昨今、不正送金の被害が急増しています!被害増加の原因としてあげられているのが、「フィッシング詐欺」。大切な財産を失ったり、思わぬ被害に巻き込まれたりしないよう、あらためて注意が必要です。
インターネットバンキング不正送金被害が急増!
警察庁と金融庁の発表によると、インターネットバンキングに係る不正送金被害について、令和4年(2022)の9月に急増してから一旦被害は減少したものの、令和5年(2023)の2月、3月と再び急増しています。令和5年に入り4月14日までの期間で、すでに発生件数は629件、被害額はなんと10億500万円にも上っています。
そしてこれらの被害の多くが「フィッシング」によるものとみられています。具体的には、銀行などの金融機関を装ったフィッシングサイトへ誘導するメールが多数確認されており、これらのフィッシングメールが被害要因の一つになっていると推測されているのです。
(参考資料)警察庁・金融庁発表「フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)」
フィッシング詐欺の手口を知る
実在する企業やブランドを騙るメールを送り、添付されたURLから偽サイトに誘導し、個人情報を盗み取る犯罪を「フィッシング詐欺」といいます。SMS(ショートメッセージ)を悪用したフィッシング詐欺も昨今増加しており、SMSとフィッシングを組み合わせて「スミッシング」と呼ばれています。短い文章で緊急性をあおるSMSが届くため、誤ってURLをタップし、偽サイトに誘導されて被害にあうケースが多発しています。
たとえば、冒頭で触れたインターネットバンキングの被害増加の大きな要因となっているという、金融機関を装うスミッシングの事例を見てみましょう。
「カードが一時停止」「ログイン異常」など、急いで対応しなければならないと思わせるような文言が使われていると、思わずURLにアクセスして確認したくなりますが、絶対にアクセスしてはいけません!
多様化する手口。総務省や日本銀行装う詐欺も!?
フィッシング詐欺には、金融機関を装う手口以外にもさまざまな手口があります。
昨今特に増加が目立っているのが、公的機関を装う手口です。トビラシステムズ社の調査で、スミッシングで最も多かった手口のランキングにおいて、2022年に初めて「公的機関」を装う手口がトップ3にランクインしました。
2022年から多発が続いている国税庁を装う手口に加え、厚生労働省、総務省、さらには日本銀行などを装うフィッシング詐欺の手口まで出現しています。フィッシングサイト(偽サイト)には、「未払い税金」や「差し押さえ」などの文字が書かれている場合もありますが、慌てて信じてはいけません。個人情報の入力を求められても、入力しないでください。また、フィッシングサイトの中には個人情報の入力以外に、不正アプリのインストールを指示されたり、電子マネーで架空料金の支払いを求められたりする内容もありますが、絶対に応じないでください。
被害に遭わないための対策は?
インターネットバンキングの被害の元凶となる危険なフィッシング詐欺。被害にあわないための対策を徹底しましょう。
見分けない、触らない
メールやSMSの差出人や文面、見た目などから、偽物か本物かを判断するのは危険です。「文面の日本語が正しいかどうか」を見分ける基準にしている人もいますが、これは危険!フィッシング詐欺においては、日本語に違和感のないメールの文面や偽サイトも多くあります。
届いたメールやSMSを見分けず、添付されているURLに触らないようにして、自衛しましょう。「今すぐ電話してください」などと電話番号が添付されている「架空料金請求詐欺」も多発していますが、絶対に電話をかけてはいけません。
公式アプリやブックマークしたサイトから確認
よく利用するサービスの名前でSMSが届いたとしても、それは詐欺かもしれません。SMSに添付されたURLからアクセスするのを避け、あらかじめダウンロードしている公式アプリか、ブックマークしている公式サイトのマイページなどから確認してみましょう。
公式アプリやマイページのお知らせで通知を行っているサービスの場合、アプリやマイページにお知らせが届いていないのにメールやSMSが届いた場合は、詐欺の可能性があります。少し面倒かもしれませんが、このひと手間で危険を回避できます。
迷惑SMS対策アプリでフィッシング詐欺を撃退
毎日使うスマホで、フィッシング詐欺の対策をしましょう。スマホの防犯アプリ「トビラフォンモバイル」は、トビラシステムズ社の独自データベースをもとに、迷惑SMS受信時に自動で警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)を行うため、危険なSMSを開封したり、URLを触ったりする危険を軽減できます。
特殊詐欺や悪質営業などの迷惑電話を警告・拒否する機能も利用できます。不審な電話の着信時だけでなく、誤って発信しそうになった場合も、画面上で警告するのでより安心です。
さらに、トビラシステムズのデータベースを用いた迷惑情報フィルタアプリは、携帯キャリア各社からも提供されています。利用する携帯キャリアや、加入しているキャリアのオプションパックに合ったサービスを活用するのも効果的です。犯罪やトラブルに巻き込まれないために、スマホの迷惑電話・SMS対策を活用しましょう!
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