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水素潜入レポート!Vol.2 甲府米倉山編

とびchan.の水素潜入レポートでは、日本全国の水素社会に関する取り組みや、脱炭素に関する取り組みを取材し、その調査報告を行います。

脱炭素とは炭素(カーボン)を含む温室効果ガスの排出量を0にすることを意味しています。

日本政府は2050年までに、カーボンニュートラル(排出量と吸収量が等しい状態)を目指す!と宣言していますが、実際はどんな取り組みが行われているのでしょうか?とびchan.が体を張って、調査していきます!

Vol.1 山梨県 甲府市 米倉山

ということで、今回は潜入レポート第1回目

まず初めは山梨県甲府市にある米倉山を訪れました

米倉山には山梨県次世代エネルギー情報発信拠点である「ゆめソーラー館やまなし」や10000kWもの巨大なソーラーシステム「米倉山太陽光発電所」、そして、「水素供給利用技術協会水素技術センター」や「P2G実証研究棟」、「FC-Cubic」など数多くの水素エネルギー研究開発拠点が集積しています。

今回はMIZUNONEメンバーと共に、米倉山ゆめソーラー館やまなしへ潜入調査することにしました。

米倉山へ潜入!MIZUNONEメンバーとパシャリ

ゆめソーラー館やまなし 入り口

甲府駅車で約20分。
小高い山を登ると、ゆめソーラー館山梨がぬっと現れます。

入り口には今日の見学を案内してくださるガイドさんがスタンバイ。

まず初めは、入り口付近に設置されたメガソーラーの発電量モニターの説明をしてくださいました。

この日は晴れでなんと約13000kW、年間を通して約3400世帯分もの発電がされているとのこと。早速、再生可能エネルギーの凄さを体感します。

係の方が丁寧に説明してくださいました

メガソーラーの概要を説明し終えるといよいよ館内へ。

地中熱ヒートポンプ。観察窓からは地下100mに続くパイプが見えます。

館の中へ入ると、真っ先にあるのは地中熱ヒートポンプの展示
地下100mまで地上の熱を送ります。地中の温度は年間を通して約15℃と変化が少ないらしく、夏には冷房として、冬には暖房として機能するそうです。
マグマなどの熱を利用する地熱とは違い、幅広い地域で応用可能な地中熱。
こんな自然の活用方法もあるのだなぁと勉強になります。

太陽エネルギーゾーン

ここから先はメイン展示の「太陽エネルギーゾーン」に入ります。

太陽エネルギーゾーンでは太陽光発電を中心に、地球温暖化に関する様々な解説を映像コンテンツという形で学習することができます。

太陽光パネルについて学びます。

館内は黒い壁と天井に囲まれておりまるで宇宙空間のような雰囲気でした。

壁には複数のモニターが設置してあり、各モニターごとに「太陽エネルギー」「未来の太陽電池」「知りたい!地球の温暖化」などそれぞれ異なる映像教材を視聴できるようです。(今回は時間の都合上全て見ることはできませんでしたが、いつか制覇したい!)

モニターの映像で太陽エネルギーについて学習するMIZUNONEメンバー

館内は床も真っ黒だったのですが、実はなんとこの床自体が太陽光パネルなんだそう。こんなところまで太陽が、まさに太陽づくしの太陽エネルギーゾーンでした。

まさかの床まで太陽!!

山梨のエネルギーゾーン

続いての展示は山梨のエネルギーゾーン。山梨の自然や人と共に発展してきた様々な種類のエネルギーについて学ぶことができます。

部屋に入ると7mの壁一面に山梨のエネルギー開発の歴史が。
明治33年(1900年)から水力発電が開始。そこから123年の歴史を経て、現在に至ります。

壁一面の山梨の電力開発史

山梨県では豊富な水資源と、高い日照量を誇ります。そのため太陽光発電や、小水力発電など自然のエネルギーを生かした発電方法が適している土地柄なんだそうです。

このエリアには他にも水素エネルギーに関する展示もありました。

水素エネルギー活用の模型。山梨大学からの提供

山梨と相性の良い太陽光、普段はこの太陽光でかなりの世帯数の電力を賄うことができるます。しかし、一方でくもりの日や雨の日は発電量が極端に減ってしまい、供給が天候により左右されてしまうという難点があります。

そのため、電気を何かしらの方法で一時的に貯蔵しておくシステムが必要なのですが、その中でも最近注目を集めているのが水素エネルギーです。

水に電気を加えることで水素はつくることができるのですが、その水素を空気(酸素)と反応させることで再び電気と水を作ることができます。そのため余分な太陽光を一時的に水素という形で保管しておき、曇りの日や雨の日に再び電気に戻すことで安定した電力供給が可能になります。

水に電気を流すと水素(泡)が発生
水素の泡によってプロペラが回転!

太陽光が盛んな山梨においては水素エネルギーとの相性が良いのも必然なようです。

エリア内にはクイズマシンもあり、館内展示の理解度をチェックすることができます。噂によると全問正解で景品がGETできるとのこと、、?

とびchan.は中級の正答率が80%でした!ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。

クイズマシンに挑戦するとびchan.

屋外展示

館内の展示を全てみ終え、最後は屋外展示の見学。

ガイドさんに連れられ、外の階段を登るとなんとそこにはヤギが2匹。
ゆめソーラー館やまなしのマスコット的存在の「エコちゃん」と「ゆめちゃん」がのんびりお昼寝をしていました。

実はこのヤギたちもエコな取り組みの一つ。電気や燃料を用いず、敷地内の除草をしてくれるため、環境的にも経済的にも優しい仕組みとのこと。

昼寝中のエコちゃんとゆめちゃん

そして、足を進めるとまたもや階段が、、、

地獄の階段ゾーン

ここ正直かなりきつくて、足がつりそうになりました。ゆめソーラー館は準備運動必須です笑

しかし、そんな試練を乗り越えると、、、

約8万枚の太陽光パネル!結構いい景色でした。

8万枚(実際に見えてるのはその一部ですが)の太陽光パネルを見下ろすことができる展望台に到着。

この日は天気が良かったので遠くの山々も綺麗に見えてとても心地が良い景色でした。

メガソーラーの迫力と実力を実際に体感できる、良い施設でした。

水素の実証施設もあるらしい

今回は見学することができませんでしたが、この春から「FC-Cubic」という水素技術の研究開発拠点がここ米倉山に移転してきた様子。

太陽光発電で余った電気を水素ガスに変えて、山梨県内の各地に運び、そこでまた水素を電気に戻す「P2Gシステム」の実証研究もこの米倉山で行われているとのことです。

また、機会を見て遊びに来ます、

まとめ

山梨県は太陽や水などの自然の資源が豊かな土地であり、それらの自然から得られる太陽光などのエネルギーを最大限活用することで二酸化炭素を出さないような社会を作ろうとしていることがわかりました。また、再生可能エネルギーと相性の良い水素エネルギーなどの研究開発もこれから盛んに行われていくということで、米倉山からは目が離せないなと感じました。

今回の潜入レポートは以上です!読んでいただきありがとうございました!

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