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転職という選択。

先日、会社の人事を担当している偉い人と話す機会があったので、なぜ中途採用しても定着しないのか質問してみたのですが、こんな返事でした。

『続かなかった人の多くが職場を転々としてた人たちだったから辞め癖がついちゃったんだろうね。やっぱり色々渡り歩いてる人は難しいよ。』

個人的にこの返事にはガッカリしました。
びっくりするくらい退職してる現実があるのに、こっち側に全く非がない感じの発言は、ちょっと振り返りとして大丈夫なんだろうかと不安になりました。

僕もそれなりに感覚が古い方なので、一つの職場には最低でも3年は務めなきゃダメだとか、転職してる数が多い人は問題があるとか思っていましたが、最近は職を変える事についてはマイナスではないのではないかと思っています。

それぞれ個別に事情があるはずなので、自分の会社を退職してしまった職員の評価を、転々としてるから、というだけで簡単に済ませてしまっては良くないのではないかと。

特に僕自身も独立したいので数年先には辞めさせてもらいます、と上司に伝えるには相当なしんどさがありました。
退職の経験が無いだけに、自分に出来なかった選択をしてきた人には、同じ経験をしてきた人にしかわからない想いがあると思っています。
務めていた会社を辞めるってかなりの覚悟とパワーが必要なんだと思います。

中には約束した面接に来ないとか、一日働いたら次の日から無断で来なくたなって音信不通とか、さすがにそれはないだろうと言うようなケースも多々あるようですが、一定期間働いた職員が辞めてしまうのは、やはりそれなりにこちら側にも改善すべき事があると思うんです。

僕も何人か中途採用した職員に関わりましたが、ちゃんと現場に馴染ませてあげればそんなに簡単に辞める人はいませんでした。
逆にチームに馴染んでから、他職場の経験や取り組みの工夫など伝えてくれたりして参考になった事も多いです。

ですので、外部での経験のある職員が定着してくれるのは良い事だと思っていますので、転職の回数がどうとか、一つの職場に何年か務めたかとかは、あんまり個人の能力の正当な評価にはならないと思っています。

職場や上司の合う合わないは確かにあるとは思いますし、辞めた本当の理由なんて早々分かるものでもないので、そういう書類上の情報よりも、生のその人自身をみてどうなのか判断した方がよいと思っています。

まぁ辞めてしまった人たちの直接の働きぶりも見てもいないので本当の所はどつだったかは分かりませんが、続かない理由を簡単に辞めた人が悪いと決めつけるような評価はよくないのではないかと思ってモヤモヤしたお話でした。

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