見出し画像

26年後の東京は3人に1人が高齢者…すさまじい勢いで進む高齢化に介護人材をどう確保するのか・・・という記事の紹介です。

北海道に来る前の12年前はそれなりに都会っぽい大阪のとある市で仕事をしていたのですが、北海道に来てからは人口減少と高齢化がどんどんと進んでいく地域での勤務が多かったので、地方の状況はどんどん過酷になっていく状況は想像できるのですが、東京のような大都会でも同様に高齢化が進んでいく、というのはあまりイメージできてなかったので気になる記事でした。

東京に本格的な高齢化の波が押し寄せている。都の推計では今後30年で高齢者は約80万人増加。2050年には、都民の3人に1人が65歳以上となる。

1950年の都の高齢者人口は19万8000人、高齢化率は3.2%だった。その後、平均寿命が伸びて1990年に10%を超えたが、それでも地方から若い世代が集まったため都市の力を維持できた。しかし、少子化に歯止めはかからず、1995年に高齢者人口が15歳未満人口を逆転。2010年、高齢化率は20%を超えた。

東京新聞

東京でも高齢化率が20%超えてたんだ・・・ちょっとびっくり。

北海道の田舎になると高齢化率は軒並み30%は超えていると思うんですけど、日本の首都の東京で20%を超えていたとは思わなかったのでびっくりですが、そう考えると東京都が介護職やケアマネを確保しようと新たな独自の処遇アップの対策を実施している事を考えると、やはり先をみて早め早めに限られたマンパワーを確保しようとする動きなんだな、と納得ですね。

高齢化の進行は地方よりは遅いものの、今後すさまじい勢いで高齢者が増える。現在320万人いる65歳以上の人口は、2035年に約350万人、2050年には約400万人に達する。

東京新聞

人口規模が桁違いなので僕らの地域の高齢者数とは比較にならない人数です。そもそも北海道最大の札幌市ですら200万人に届いていないので、2050年には現状の札幌市の2倍以上の高齢者数になるという事を考えると、本当に受け皿が足りなくなるのは確実ですね。

課題は介護や医療の受け皿だ。地価の高い東京では、特別養護老人ホーム(特養)などの介護保険施設が少なく、人口当たりの定員数は大阪府に次いで2番目に少ない。有料老人ホームなどの施設も2045年までに約10万戸の不足が見込まれる。

東京には多様な就業先があり、介護や看護の人材確保も難しい。都内の全職種の有効求人倍率1.47倍に対し、介護職員は8.53倍(今年6月)。月給は都内の全産業平均より7万~10万円ほど低く、離職率も高い。2030年度の試算では約4万7000人足りなくなる。

東京新聞

都会の介護難民とかの問題はそこまで深刻にならないだろう、なんて勝手に思ってましたけど、ちょと深刻ですね。

少し前までは、地方の老人ホーム等に都会から入所者が押し寄せてくる、なんて予測がされてたのですが、その話を聞いてから特にそういうケースが増えている情報はキャッチできなかったので、実は都会でも入所施設の空きがあって余裕があるんだろう・・・なんて思っていたのですが、ちょっとこれから急加速的に問題が深刻化していきそうな感じですね。

介護職も足りないし・・・これはいよいよ地方での人材確保はかなり厳しくなりそうです。

都は介護職員に月最大2万円の特別手当を支給するなど待遇改善に取り組むが、高齢者が増えるスピードに介護職員の確保が追いついていないのが実情だ。

東京都立大の杉原陽子教授(高齢者福祉)は「介護人材の不足が進むと、高齢者が希望通りの介護を利用できず、介護離職の増加やヤングケアラーなどの問題も招きかねない。社会的にも生産性の低下、女性の就労阻害、晩婚化や出生率の低下など影響は広範に及ぶ」と指摘。「待遇改善などによって介護職のイメージアップを図り、働きやすい環境をつくることが重要だ」と話す。(岡本太)

東京新聞

やはり先を見越して人材確保の先手を打ってきていたという事なので、そういう意味では他の地域よりも介護職やケアマネジャーの重要性を評価している、という事になりますので、一極集中化が進んでしまうのかもしれません。こればかりは行政のスタンスや税金の使い方によるので民間がどうこう言える問題ではないのですが、さすがにトップオブトップの東京都にこれを先にやられると他は打つ手なしですね。

都会であろうとも高齢化にからむ介護離職やケアラー問題は加速度的に進んでいきそうな感じがします。

逆に、東京でそういう問題が深刻化すれば国政への影響も大きくなるだろうし、そういう意味では、こういうニュースの影響が国政に影響が出てくると国の介護業界への施策や方針も少しは変化があるかもしれないと思ったり。

しかし、この問題については本当に先手先手で対策しておかないとどうしようもないと思うんですけどね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?