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変化を受け入れる・挑戦する

既存のチームはだいたいが変化を恐れる傾向が強いと思います。ちょっとした変化でも拒否反応が出ます、それがどんなに不合理でも。そういう職場が多かったです。

新人が新しく入って馴染めなかったりする理由の一つだと思います。
チームに誰かが加わったり抜けたりするとどうしても変化が生じますので拒否反応がでます。うまいリーダーは、そういう反応が起こらないように事前に手を打っておきますが、そこまで考えてなかったり余裕がないリーダーだと様々な問題が起こって余計な仕事が増える事になります。
最悪、採用した新人が辞めてしまう事になります。

会社が中々電子化できないように、現場のチームも今までやってきた事を変える事に過剰なほど反応する傾向があるなぁと個人的に思っています。
それは、新しい知識やスキルを学ぶ姿勢とも連動していて、やはりそういうチームではスキルアップできていないというか井の中の蛙状態な事が多いです。
変化を受け入れられない姿勢はとても損だと思います。

しかし、チームメンバーとの信頼が築けないうちに他はこうしてるとか、今はこのやり方の方がいい、とか伝えても誰も聞いてくれませんしチームに馴染ませる事は困難です。
まずはチームメンバーに認められ、リーダーとして認識されなければ何をやっても不平不満にしかなりません。
こういうのがあるので新天地に着任する度に胃が痛くなるんですけど、いろんな職員との出会いは貴重な宝物なのでいい刺激にもなります。

僕は自分の意見をはっきり言える人が好きなので、間違っててもちゃんと自分の意見を言える職員に出会うとモチベーションがあがります。
意見と意見のぶつかり合いほど知識や感覚が研ぎ澄まされる事はありませんし、思わぬ気づきを得られる可能性が高いです。ただ、残念ながら介護職の皆さんはそういうタイプは少ないので中々出会えないのが残念です。

ですので、会議では職員に意見を出させる工夫をします。
なんでもいいから自由に今の仕事の中で変えたい事とか無駄な事がないか発言させるんですが、しばらくは何にも出ませんがどの職場にも一つは変えて欲しい事が必ずあるので、そういう意見が出たらすぐにみんなにならどう変えるべきか確認し、みんなで決めた方法に変えます。それにはある程度費用がかかっても何か変な解決策になっても実行します。
そうする事を繰り返す事で、意見を言っていい、正当な意見は採用される、自分たちの意見で職場が変わる、といった体験をしてもらう事で雰囲気を変える事をしてきました。
僕の中ではこれが一番有効で、こういう下地を作っておくとある程度信頼関係が築けた段階で大規模な変革を提案しても大抵受け入れてもらえました。

たぶん、そのチームなりにいろいろ工夫をして作り上げてきたシステムなのでどんなに無駄でも貴重な財産で、それを変えるというのは、自分たちを否定されたような気持ちになるんだと思います。非常に感情的で自己中心的な反応なので誰を向いて仕事をしているのかと問いたいくらいですが、多くの変われないチームはもう既に自分たち中心の仕事に慣れきってしまっているので何を言っても伝わりません。

こういう変化をさせる時に重要なのが、何のために・だれのために変えるのかを明確に示す事です。
僕はいつも会社の理念を引き合いにだして、利用者様のために変える事を伝えます。それが結局は職員みんなの利益になる事も伝えます。

会議でもいろんな意見が出るようになると、変な意見も出始めます。
必ずその意見は理念に沿っているか、利用者様の利益になるのかを問います。

また、なんでも意見を言っていいとなると増員してくれないのか、現場の負担の軽減は体制補強しかないとよく言われますが、そういう意見を言うチームほどそんなに利用者様の対応に重点を置いてませんし、深くコミュニケーションをとる事もできてません。なんなら利用者様ほったらかしで業務してるチームが多いのが経験上の実感です。
それに、実際に増員をしてみたこともありますが、増やしても人が足りないと平気で言います。これはもうたぶんほぼ100%の確率です(笑)そして特にサービスの質が上がる事もありません。どちらかというと体制が厚めのチームは実力が出しきれてない感じがしますし、限界を感じるレベルが低い気がします。
逆にギリギリのチームは少数精鋭で全体的にスキルが高い傾向です。個人的な見解なので全部のチームや職場がそうだとは思いませんが、特に変化を嫌うようなチームにはこの傾向が当てはまると思います。

それに、変化を嫌うチームの多くが『できません』ってすぐに言う感じがします。
まずはやってみようよ、やってみないとわからないと思うんですが試そうともしない。
まぁ、だから停滞ているチームなんですけど挑戦しないというのは単純に勿体無いと思います。

何にでも挑戦して変化を楽しめるチームづくりがしたいのですが、多くの事業所でいろんなチームを経験してきましたが、約15年の経験の中でそこまで一緒に成長できたチームは一つだけでした。
そのチーム(デイサービス)では様々な困難事例を受ける事ができましたし、併設のヘルパーステーションが断ってしまったけどサービスの受け入れ先がない(あまりに困難事例だったので地域のほとんどのヘルパーステーションが手を引いたケースです)ケースを、一時的にデイの有志がヘルパー兼務して自宅でのケアに入ったりもしました。
まぁ併設のヘルパーさんからは色々言われたりしましたけど困難な事例に立ち向かう事でうまくいかない事も多かったですが確実に高いスキルを身に付ける事ができました、それは介護技術だけでなく、介護観や信念が身についたような感覚だったと思います。明らかに関わった職員の視点のレベルが上がりましたし、困難な事例を乗り越えるほど何でもできるのうな根拠のない自信がついたように見えました。
特にそのチームでは、在宅ケアの限界点をどこまで引き上げれるのかを真剣に話し合えたのも楽しかったです。

在宅サービスにずっと関わってきていますが、これからの情勢の中で我々在宅サービスの分野でどこまで限界点を引き上げれるかはとても重要な課題だと思います。

在宅生活が困難になるケースは色々ですが、あまりに早い段階で入所の方向に話が進むケースも多いです。
家族の限界もありますが、そういう限界点を在宅サービスでどこまで押し上げれるのか、そうしないと人手不足と需要の増加、高齢化で限られた入所枠はすぐに埋まってしまうと思います。介護予防も重要ですが、本気で予防するなら若いうちから介護予防の取り組みが必要で、個人的な考えですが、50代後半くらいまでには日常的に運動習慣がついてないと難しいのではないかと思っています。

国は総合事業や地域包括ケアシステムで乗り切る方針ですが、今の進捗だと恐らく間に合いません。
であれば、既存の在宅サービスがしっかり限界点をら上げ切っておく必要があると思いますし、そのためには各事業所で少数精鋭のチーム作りが必要だと感じています。

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