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「訪問+通所」の新介護サービスは地域を救うか 最大の課題は訪問の人材確保=結城康博・・・という記事の紹介です。

11月14日に紹介した記事の続きというか解説の記事ですね。
そちらの紹介記事はこちら。

新たなサービスの新設があるのと、もしかしたらデイサービスから訪問サービスに出れるような仕組みも作られるのかな?という感じで紹介しました。
訪問介護のサービスは人手不足もあって不足していくので、地域の介護を支える訪問介護のサービスをどう維持していくかは重要な課題と思いますが、以前デイサービスの職員をヘルパー兼務にしていろいろ工夫していた身としては、いろいろと管理も大変でしたし、そういう働き方に対応できる職員も少なかったなぁ、というところでした。

訪問介護や通所介護など、複数の在宅サービスを組み合わせた複合型の仕組みを検討していくという。例えば、通所介護事業所が利用者の訪問サービスも担う形などが想定されている。

JOINT

やはりデイサービスから訪問介護に出る事ができるような仕組みを検討しているようですね。
個人的にはサービスの可能性が広がるので良い事だと思いますが、以前の記事にも書きましたが、訪問介護の資格要件をどうするのか。
通所利用者に限定するので、そこは難しく資格要件まで定めないのかもしれませんね。
その方がすんなりと広がると思います。

満足な成果が出るのは一部の事業所、地域に留まるのではないだろうか。

最大の理由は通所介護の職員の意識だ。訪問サービスにはできれば従事したくない、と思っている人が多い。実際、私の卒業生も通所介護で働くことには積極的であっても、訪問介護で働くことには消極的な傾向がある。

JOINT

これは本当にそうなんですよ。
デイサービスの職員の多くはかなり保守的というか、今までやっていたプログラム通りの仕事をすることに慣れているので、自宅に訪問する、柔軟な対応を個別に行うという事に大きな苦手意識があるように感じます。
当然無資格者も多く配属されているサービスなので当然といえば当然なのですが、一対一というサービス提供は否応なく自分の力量が試されますので、訪問介護サービスというのは非常にハードルの高い内容であると思います。

特に通所系と訪問系で大きく違うのは、ホーム(ある程度環境が整っていて有利な状態)でサービスを提供するかアウェイ(利用者本人の城の中でその環境に応じて自分のスキルを活かす必要がある)でサービスを提供するか・・・という大きな違いがあります。

当然、そういう環境に慣れていないデイサービスの職員にはハードルが高いです。

通所介護事業所が訪問介護も一体的に展開するとなると、経営者は介護職員の確保・定着にかなり苦労するのではないだろうか。

また、コロナ禍が収束すれば、通所介護へ新たに参入してくる事業者も今より増えるだろう。そうなると、小さいパイの中での介護人材の奪い合いが更に激化していく。訪問サービスを敬遠する人材は少なからずいるため、それを展開していることは、人材確保の面から通所介護事業所にとってマイナスとなる懸念がある。

JOINT

僕自身は、通所サービスを経営していくのであれば、この新サービスを活用できないと生き残れないのではないか・・・と思っています。
そういう職員を育て上げるしかないと思うんです。
通所は資格要件がありませんので、無資格から採用してしっかりと教育し、訪問も担える職員に育てる事で、地域で通所が果たす役割は相当高まります。

ただ、僕自身は訪問介護事業所を立ち上げて、そこで生き残りを目指していくわけですので、こういう新サービスはかなり脅威ですね。

いずれにしても少ない労働人口を全産業で奪い合う構図になるのですから、より介護人材の確保は困難を極めていくとい事でしょう。

厚労省の審議会資料では、新サービス創設の狙いの1つとして、「例えば、特に都市部における居宅要介護者の様々な介護ニーズに柔軟に対応できるよう」と説明されている。都市部では在宅サービスが不足しているので、趣旨はよく分かる。ただ私は、事業所間の人材確保競争が激しい都市部より、むしろ過疎化が著しい地域の方が効果は表れやすいと感じる。

JOINT

僕もそう思います。
都会や事業所数が多い地域だと、それなりに課題はあるとしても何とか連携や調整はできると思いますが、そもそも事業所数が少ない地域では、他との協力や連携には限界があります。
通所だから、ヘルパーだから・・・という事でサービス調整が難しいケースもあったので、僕自身が管理していたデイサービスでは職員が了承してくれればデイサービスとヘルパーを兼務してもらっていました。

過疎化が進んだ地方では、訪問介護事業所が既に撤退してしまっており、かろうじて通所介護事業所のみが存在しているところも珍しくない。そのため、通所介護事業所が訪問サービスも提供できるとなれば、要介護者を自宅へ送って行く途中でスーパーなどに立ち寄る「買い物支援」も可能となる。また、利用者の暮らしを支える生活援助も極めて重要となるだろう。

JOINT

そうなんですよね、デイサービスだけだといろんな制約があって通所事業所以外の場所でのサービス提供が本当に難しいので、利用者さんからしたら買えりにちょっと買い物・・・と思ってもそれは認められないので、本当にこういう問い合わせは数えきれないくらい対応しました。
こういうのが柔軟にできるようになれば、過疎地で事業所も少ない地域でも少しはかゆいところに手が届くサービスが提供できるようになるかもしれません。

ただ、介護報酬の水準などが十分なものでなければ、人材確保の難しさから全国的な幅広い普及は見込めないと思う。一部の有力な事業者が好事例を作り、それが横展開で広がっていく動きには期待したい。

JOINT

これは本当に介護報酬がどうなるかで事業所がどう取り入れるかに大きな影響があると思います。
あとは管理の問題ですね。
通所だけで訪問もできるという事であれば、兼務のようなややこしい人事・勤怠の管理はしなくていいので、そういう面倒な管理をしないでこれまでの通所での管理運営のまま導入できればいいと思います。

ただ、通所のベースになる人員基準もあるので、たとえばそこに+1名すればこのサービスが可能になるとか、そもそも元の人員基準のままでもOKとか、そういう基準ならやりやすそうです。
変に複雑でややこしい基準は作らないでほしいですし、そのために新たな書類が増えるとかは本当にやめていただきたいです。

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