ロボット推進事業関係者が語る、「介護ロボット」が普及しない理由・・・という記事の紹介です。
最近の記事かと思ったら2015年の記事でした。
8年前の記事ですが、面白そうなので紹介します。
当然、この頃から介護現場の人手不足の深刻さは予想されており、何等かの対策が必要な事は明白でしたが、状況は好転していないように見えます。
僕はずっと在宅介護の現場だったので、やはりあまりロボット活用というケースには触れないでここまで来ましたが、入所系の施設でも活用しているとすると見守りセンサーとかそういう感じでしょうか。
デイサービスとかでは、介護ソフトと血圧計や体温計がBluetoothで接続されて測定した結果が自動的に記録されるというのがあるのは知っています。
ちょっとした手間ですけど、こういうのが自動化されるだけでもかなり便利になります。
入浴前のバイタルチェックも、看護師がPCかタブレットで血圧のデータを見て、入浴OKならOKなりの処理をすれば、それを確認して入浴にお誘いするという流れが作れます。
これが紙媒体の記録だと、血圧を測った職員が紙の記録用紙に記録するまで看護師はチェックできないので指示が出せませんし、看護師が測定していったとしても入浴開始のタイミングが遅れますので色々大変です。
そして血圧の記録を行を間違えて書いてしまったりというヒューマンエラーも防止できますので、こういうのは自動化できるのであればどんどんした方がよいと思いますが、結構な費用がかかったので導入はできませんでした。
人間相手の仕事ですし、その一人ひとりに個性があり特徴があり人生があるので同じケアで良い、という事にはならないですからね。
ある程度は施設側の人員配置やシステムに合わせてもらう工夫は必要ですけど、ケアの質を高めるとなると、やはり個別ケアの徹底が一つの鍵になります。
そうなると自動化は難しいわけですよね。
ですので、そういう個別性とは関係ない部分での自動化が求められるのが現状だと思います。
たとえばこういうパワーアシスト機能のロボットも、1日装着していて負担にならない工夫や、常時装着する事でのメリットがあればいいと思うんですよね。訪室や巡回の記録が自動化されたり、遠隔でコミュニケーションが取れたり、体温や血圧や酸素飽和度が測れたり、それを装着しているだけでその場でのケアがある程度できるとか、基本的なケアも自動化できたりとか。
しかし、やはり一番は装着していても苦にならないか、脱着が簡単でカーディガンを羽織るくらいの手間で脱着できれば活用度は増えるんじゃないかと思います。
そうですね、ノーリフトケアの運動も全然広がってませんし、リフトを導入しても使わない現場が多いと聞きます。
そして、そういうリフトも活用できるまでになるまでには相当な時間がかかったという話も聞いたことがあります。
機能が複雑になればなるほど、簡単に使えるシステムでないと活用はできないでしょう。
たしかに介護は人がするもの、という事実はありますけど、それも便利な技術があるのに無理をしてまで人が担う必要はないと思っています。
それでなくても介護は楽ではない部分がありますので、そういう楽でない部分は代替えができるのであれば活用すべきですし、そういう技術とかに興味をもたないといつまでたっても介護現場は楽にならないと思います。
ベイマックスくらいのロボットが出来たら介護業界もガラッと変わるでしょうね。
たしかにそうだとは思いますけど、それも限度がありますので個人的には介護業界の特に現場経験が豊富な人がアドバイザーで助言するなり、実証実験も実際の介護現場で行うのがいいのではないかなぁと思いました。
ただ、本当に1日の介護職員の業務の流れを通しで外部の方が見たときに、この部分は自動化できる、この部分の作業とこの部分の作業は連動できる、とか、介護職では思いもよらない発想とか工夫は絶対に生まれそうなので、そういう他産業のスペシャリストと介護現場のスペシャリストが互いに刺激しあって新たな技術を開発するというのは夢があって刺激的だなぁと思います。
特に超高齢社会の日本での実践は多くの国が注視しているので、そこで生まれた技術は必ず世界でも役立つテクノロジーになるはずですので、そういう資源が眠っているという風に考えてもらえるといいんでないかと思います。
もっとも技術を活用して現場の負担を軽減しないといけない介護業界が最も機械化が遅れるというのは皮肉ですね。
業界の保守的な気質とかも原因だと思います。
実際、機械化は無理だと思っている介護関係者も多いと思いますが、ケアの限界点と同じで、諦めてしまったらそこが頂上ですのでその先は見えませんし到達できませんので、やる前から諦めないでほしいなぁと思います。
在宅介護での介護ロボットの活用については、僕もおおいに協力したい所です。
ただ、自宅でそういう便利な道具があっても活用したくないという選択をされる家庭も多いので、そういう部分では本人や家族へのメリットと介護職員の負担軽減等のメリットも伝えながら理解を広げていく取り組みを、介護事業者・職員がしていかないと難しいだろうなぁ、と思います。
訪問介護でも、紙への記録は文句ないけど、スマホでの記録には文句がある、というケースもあるので本当にいろいろあると思います。
さて、こちらの記事は2015年の記事でしたが、そのころと今ではどうでしょう、どこまで普及が進んだか、これからどう活用が広がるのか楽しみですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?