SOMPOケアの採用について調べてみました。
ネットサーフィンをしていたら、こんな見出しがあったので思わずクリックしてしまいました。
どんな採用活動をしているんだろう・・・待遇とかどうなんだろう・・・。
確かに業界最大手のSOMPOケアですので、ここの取り組みは一定の見通しにもなりそうですし、いろいろありますが、ICT活用など先進的な取り組みもされているので興味はあったのでこの機会に見てみました。
SOMPOケアは処遇改善にも相当な力を入れているように見てきましたが、そういえば2019年の10億円を投入したリーダークラスの処遇改善について、あまり結果や効果の情報が得られませんでした。
個人的には、特定処遇改善加算の運用の事を言っているのだろう、と思っていましたが、こういう記載をしているので法人持ち出しで10億円を投入したという事でしょうか。
そして、今年の4月よりさらに24億円を追加投入して処遇改善を行っているようです。
SOMPOケアは業界最大手と言われるような企業なので、ここでの処遇改善が実際に多くの介護職へ行われているとすれば、おそらく介護業界全体の平均の処遇は、報じられている以上に改善されているはずだと思うのですが、改善されているにしてもそこまで大きく改善されていないという事は、やはり特定のリーダー層に対しての処遇アップ、という実情があるのかなぁ、なんて想像しました。
実際、どうなんでしょうね。
SOMPOケアでは、介護リーダーをケアコンダクターと呼んでいるそうです。
ちょっと調べてみましたが、介護職の総数が約23600人という事ですので、このうち1000人の処遇を改善するというのが主旨のようです。
介護職全体の約4.2%ですね。
説明にもあるように、若手スタッフの目標になる、という点は非常によいとおもいます。あれだけ頑張って上に上がれば、あのくらいの生活ができる、という事がリアルに見えれば、頑張れば給料も上がる、という事で業界の暗い雰囲気も変わると思いますし、本当にやる気があってスキルアップしている人には良い制度だと思います。
同時に、しっかりとそのプロセスと結果を評価できる仕組みは必要だとは思いますが、全てが完璧な組織はないと思いますので、そういう取り組みを進めている事自体は評価できると思いました。
まぁ、介護保険制度上、特に今後は報酬が縮小されていく傾向の中で介護職全員の処遇を上げる事自体が無理な話なので、頑張ってサービスの質を高めて経営に寄与した職員を評価していくというのは当然の対策だろうと思います。
何をどこまでどうしているのか、という細かい実態はわかりませんが、こういう独自の評価制度があるのもいい事だと思います。
こういう職員が、後輩のあこがれとなって定着に繋がっていく、という事ができれば、退職理由の”尊敬できる上司がいない””目標となる先輩がいない”という部分の解消につながりそうです。
介護の仕事に誇りを持てる環境づくりに対して、こういうアプローチで取り組んでいるのだなぁ、と思うと、やはり大手なのでやる事はやってるな、という感想です。
やはり施設長クラスへの処遇改善の額は大きいですね。
介護リーダークラス(1000人)が48万円/年(約4.8億円)でした。
施設長クラス(1200人)は80万円/年(9.6億円)という事。
まぁ、本当に責任のある仕事ですし求められる役割は大きく、現場と同じくらいの給料ならだれもやりたくない役割なので、他より高い給料になるのは当然ですが、結構思い切ったなぁと思う額でした。
小耳に挟んだ話だと、施設長クラスは実はSOMPOグループ内の異動組であまり現場の事を知らない・・・という情報もあるので、そういう実態があるのであれば、もしかしたら介護職の処遇改善という事にはならないのかもしれませんが、実際はどうなんでしょうね。
個人的には、介護現場たたき上げの施設長がどんどん増えるのが良いと思います。
看護職の処遇改善も同時に行うようですね。
こちらは全ての看護職を平均で15万円ほど・・・と、ちょっと具体的でない数字が示されているので、キャリアや経験年数で増減させるのでしょう。
いずれにしても看護職も人手不足ですから、こうしなければ採用も定着もできませんので、介護職を引き上げるという事は、そういう事だと思います。
まったく数字が出なくなりました。
ケアマネや登録型ヘルパーさんへの処遇改善については、貢献度を評価、と記されているだけなので、ケアプラン数や派遣回数に応じた評価という事になるのだろうと思います。
どこでも欲しい人材は同じですね。
協調性を強調しているのはいいですね。
業界としても、この協調性がない職員による定着率の悪さについては痛感していると思いますので、本当にこの協調性は重要と思います。
応募が多数あれば、こういう条件に合うか合わないかを見極めて慎重に採用できるようにもなりますよね。
処遇改善をしっかりしている、頑張ればこうなると示す事で介護職を獲得しようという事だと思います。
募集要項を見ましたが、月給など諸手当込みでみるとあまり他社と比較しても明らかに高額とは思えませんでしたので、やはりリーダーや施設長クラスへの改善が施されているのだと思いました。
これで、各リーダーや施設長クラスが、生き生きと仕事できていれば良いのですが、これも同一法人内でも事業所ごとに違ったり、リーダーや施設長クラスの人格の差が大きく出ていたりするのかなぁ、なんて思いました。
業界最大手は、一定基準以上のスキルや能力、経験を評価して役職にして、そこの処遇を改善する事で、将来期待できる若手を集めにかかっているのだなぁと思いました。
まぁ、当然の戦略だと思いますし、国が特定処遇改善加算を作ったのも、このような流れで介護業界全体の将来を明るくするためだったと思います。
これから先に何がどうなるにせよ、やはり今まで通りのままでよいはずもなく、それぞれがそれぞれなりに工夫してその中で切磋琢磨していくしか業界はよくならないと思いますし、若い人が働いてみたいと思えるような魅力的な職業にもならないと思いますので、処遇改善や働き方やケアの質の向上など、いろんな部分でいろんな取り組みがどんどんチャレンジされていく事は、良いことだと思いました。
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