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相手に合わせる事。


本当に基本的な事なんですけど、介護の仕事は相手に介護職が合わせる事でだいたいのケースに対応できると思いますし、対応の基本中の基本だと思っています。

そこで大切になるのが観察力で、相手の表情や動作で察する力が常に試されていると思って仕事をしています。

で、そういう事がしやすいように生活歴などの情報を事前に得たり、日常のケアや対応の中からの気づき等をチーム内で共有するのですが、これが介護職員の多くが文字で記録したり報告したりする事が苦手なんですよね。
僕も得意ではありませんけど(笑)

そこでカンファレンスなどで文書と口頭でも情報共有をするんですが、ここでも大事な情報を介護職員本人がチームで共有すべき大事な情報と認識していない事もよくあるので、そういう情報を引き出すにはかなり突っ込んで情報を掘り下げていかないと出てこない事も多いです。

なのでチームなんだけど個人プレイになりがちで、個々の対応の差が全体のケアの質を左右する状況が生まれてしまいます。

そんな中でも、せめて相手に合わせるという基本をおさえた対応をしてくれていればそこそこのケアはできると思うのですが、経験を積めば積むほどに介護職はさまざまなケースに対してこれまでの経験則で先回りをして手順を省略して、相手に合わせるよりも介護職主導で何でもしてしまう事が多く見られるので、どうしたらもっと余裕をもった対応ができるのかといろいろ試してみてみましたが、結局人を増やしても、業務を極限まで削って余裕のある役割分担をしても、結局なにも変わらない事が多かったです。

やはりそこは介護職の心の持ち様というか、落ち着いて仕事をする気持ちの有無が大きな差になるんではないかと感じています。

特に自立支援や残存能力の活用や、介護職自身を守るための身体介護をする上でも相手の動きに合わせた対応が必ず必要となるので、どのようにしてその人自身に動き出してもらえるかのアプローチの仕方が腕の見せ所でもあると思います。

こういうの上手い人は本当に自然にさりげなく本人を動かすコミュニケーションがとれていて感心します。
他の職員との大きな差は、やはり日頃の接し方やコミュニケーションをとっている頻度が違うように見えますし、まぁ当たり前なんですけど、そういう職員には利用者さんも信頼を寄せているので、やはり普段からの会話交流の度合いが何事にも関係深いんだなぁと思います。

今日はベテランさんが凄く無理やりな移乗介助をしていたので、あんまりだったので後で場所を変えて基本的な事や自分が楽をするための技術を身に付けるよう助言して、その時に改めて相手の動きに合わせる事が基本だなぁ、と思ったので記事にしました。

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