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マイクロプラスチックについて。

マイクロプラスチックについては、なんかすっごいちっちゃいプラスチックの破片が海に流されて魚とか貝が取り込んで大変な事になっているらしい・・・程度の知識しかなかったのですが、人体からマイクロプラスチックが発見されたというニュースを見て、ちょっとどういうこと?と調べてみました。

マイクロプラスチックは今や世界中に広がっている。ところが、それが人間の健康にどんな害を与えるのかだけでなく、そもそも害があるのかという基本的な疑問すら、いまだに解決されていない。

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プラスチック製品は本当に便利ですものね。
ちゃんとゴミは分別して捨てているのですが、世界中にこれだけ広がってしまうというのは深刻ですね。
どの程度の害があるのか不安で調べてみましたが、まだ解決されていない問題のようです。

2017年、ベルギーの研究者が、ベルギー人の好物であるムール貝をよく食べる人は、年間最高で1万1000個のプラスチック粒子を体内に取り込んでいるという研究結果を発表した。

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5年前にはこんな状態だったようです。
ベルギー人の好物がムール貝というのも初耳ですが、このムール貝をよく食べる人が年間で11000個ものプラスチック粒子を食べてしまっているという事に驚きでした。
きっと消化されないだろうから、そのまま便として排出されているのでしょうが、もしかして体内に溜まったりすると危ない気がします。

環境に排出されたプラスチックは、破砕を繰り返しながら、やがて人間の毛髪よりも細く、空気中に浮遊するほど小さな繊維にまでなることがある。家の中では、衣服やカーペット、ソファなど細かいプラスチックが削られて空気中に漂っている。

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ちょっと勘違いしていたみたいです。
買い物袋とかプラスチックの容器が原因だと思っていましたが、衣類やカーペットなどの家具からも細かいプラスチックが削られているというのはびっくりです。
そして、それらが髪の毛より細くなって空中を漂っているとの事。
ちょっとやばくないですか・・・

夕食でムール貝から摂取するプラスチックの量よりも、食事の間に吸い込む浮遊プラスチックの量の方が多いことがわかった。

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さすがにムール貝を食べるより、吸い込んでいる方が少ないだろう・・・と思ってましたが、衝撃の事実です。
日常生活で吸い込んでいるプラスチックの方が多いそうです。

そしてこの春、オランダと英国で、生きている人間の体内の、これまで発見されたことのない場所から細かいプラスチックが発見されたという研究結果が発表された。オランダの研究チームは匿名の献血者の血液から、英国のチームは施術中の患者の肺の奥深くから、それぞれプラスチックを検出した。

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血液と肺の奥からプラスチックが出たとの事です。
吸い込んでいるので肺に溜まるのはわかりますけど、血中に入るという事は、肺から血液に空気交換の際に一緒に入ってしまうという事でしょうか。
そこまで小さいプラスチックがマイクロプラスチックという事なんですよね・・・僕が思っていたよりも、もっと小さかったです。

今後マイクロプラスチック問題の焦点は、人間の体の奥深く、果ては細胞の中にまで入り込める超微小プラスチックへ移っていくことになりそうだ。

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さらに小さいのは超微小プラスチックという名前のようです。
いずれにしても、もう日常生活をしている間にプラスチックを吸い込んでいるという事ですよね・・・。

マイクロプラスチックは、食塩、ビール、果物、野菜、そして飲料水にまで含まれている。大量に海へ流出するプラスチックごみは、分解されて細かくなり、今や想像を絶する量のマイクロプラスチックが世界の海を漂っている。2014年のある査読付き論文によると、その総量は5兆個に上るという。また、九州大学が2021年に実施した最新の調査では、世界の海の上層部に24兆4000億個のマイクロプラスチックが浮遊しているという。これは、500ミリリットルのペットボトルおよそ300億本に相当する量だ。

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もうあらゆるものにマイクロプラスチックが入り込んでいるみたいですね。
食塩は海からとれるだろうしわかります。
野菜や果物も空中に飛んでいるならわかります。
しかし、ビール??
ジュースとかではなくビールは何ででしょう。ここだけ謎です。

海に流出しているプラスチックゴミがひどいのは理解していたつもりですが、記事の内容だとあまりに桁が大きすぎるので訳がわからないです。
とりあえず、海の上に300億本の500mlのペットボトルが浮いているのを想像すればよさそうですが、海全体にたいしてのスケール感がやっぱりわからないので、ちょっと想像がつかないです。

添加剤は、水中でプラスチックから溶け出すこともある。ある研究によると、日光にさらされたり時間の経過によって、最高88%が浸出する可能性があるという。さらに同じ研究で、一つのプラスチック製品の製造に関連して、最高で8681種もの化学物質と添加剤が使用されていることも判明した。このように極めて複雑な混合物のなかで、具体的にどの組み合わせが問題なのか、どれだけの時間、どれだけの量にさらされれば害となるのかを突き止めるのは並大抵のことではない。

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プラスチックだけの問題かと思っていたら、そこに含まれる添加剤も有害とか。
非常に難しい課題ですよね、研究も難しそうですし、解明されたとしてその対策も非常に困難を極めると思います。

プラスチックを与えられたウズラのヒナは、成長にわずかな遅れが見られたものの、他のヒナと比べて特に病気になったり、死んだり、生殖に問題が生じたということはなかった。
この結果は研究者たちを驚かせ、少量のプラスチックを体内に持つ鳥の健康被害が、それまで懸念されていたほど深刻なわけではないことを示す「初めての実験的証拠」であるとされた。

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プラスチックは有害だ!と思ってましたが、そうでもなさそうな結果も出ているようです。
ただ、やはりプラスチックが体内にあるというのは有害な感じがします。
気分の問題だけならいいのですが・・・

しかし研究室の実験では、人間の細胞がプラスチックにアレルギー反応を起こしたり、死滅したりすることがわかっている。

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やっぱりダメですよ、アレルギーとか起こしてますやん。

2つの研究で検出されたのは、主に1ミクロンよりも小さなナノプラスチックと呼ばれる粒子だ。血液に含まれていたものは食物と一緒に摂取された可能性があるが、普通に呼吸をしていて吸い込んでもおかしくないほど小さかったと、フェターク氏は言う。超微細なプラスチックが、血管を伝って臓器や脳にまで入り込むことができるかどうかは不明だ。

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ナノプラスチックというのはマイクロプラスチックよりも小さいのでしょうか。
血中のプラスチックは食べ物と一緒に摂取された可能性が高いとの事ですが、普通に呼吸をして吸い込んでもおかしくないくらい小さいものだったようで、やっぱり怖いですね。
脳まで入り込んだら、これって認知症の原因になりますよね、きっと。
ナノプラスチック型認知症・・・とか、そういう診断名が新たに出来そうですけど、このあたりはまだまだ解明されていない領域ですね。

一方、英国ハル大学の研究チームが行った肺の研究は、浮遊プラスチックがいかに体の奥深くまで侵入しているかを示している。手術中に患者の肺の中でプラスチック繊維が見つかるだろうことはある程度予測していたものの(過去の研究では、死体からプラスチック繊維が見つかった)、肺のなかでも一番奥にある下葉の部分に最も多く、しかも様々な形や大きさのマイクロプラスチックが入り込んでいたことに、研究者らは衝撃を受けた。なかには、長さが2ミリの繊維もあった。

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肺の奥まで入っているのが一番多いようで、やはり相当吸い込んでいるようですね。
様々な大きさのマイクロプラスチックが発見されているみたいで、それも怖いです。2ミリって吸い込むにしたら結構でっかい気がしますが、気付かないでそのくらいのモノでも吸い込んでしまっているという事ですよね。

プラスチックに含まれている有害物質に関する研究は広範囲に及び、ぜん息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、がんとの関連性も研究されている。これらの肺疾患は既に他の汚染物質との関連が示されており、米国で年間数百万人の死者を出している。

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やっぱり健康に害はありますね。
マスクをしても通り抜けるだろうし、どうしたらよいのでしょうか。

産業革命以降、人間は毎日様々な物質を吸い込んでいる。異物が侵入したときに、体はまずそれらを排除しようと反応する。大きな物質の場合は、通常はせきで排出する。気道の奥まで入り込んだ微粒子は粘膜で包み込み、エレベーターのようにして上気道まで運び、外へ排出する。残りの異物は、免疫細胞に取り囲まれて隔離される。

長期的に、こうした微粒子に刺激され続けると、体は炎症、感染症、がんなど様々な症状を示し始める。しかし一方で、体内に残存したまま何の症状も引き起こさないという可能性もある。

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実際、体内の中でどのような処理が行われているのかは気になりますね。

「これは、他の論文で既にわかっていることです。ポリウレタンを吸い込んでからわずか1分で異常な呼吸音を起こす人もいます」

ただわからないのは、どれだけの量と期間さらされれば健康への影響が出てくるかということだ。

「やたらと恐れるべきだというのではなく、警戒はしたほうがいいということです。私たちの体内に入って、もしかすると何年もとどまっているかもしれないものについては、理解する必要があります」

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もう今更な感じもしますが、やはり過度に怖がる事はよくないので、適度な警戒が必要そうですね。

今日からゴミが落ちてるのを見かけたら、ちゃんと拾ってゴミ箱に入れようと思います。自分なりにできる事をやるしかなさそうですね。


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