積水の立派なお家を建てた友達の話

80坪の土地を仲介させて頂いた。 僕のお友達なんですが、 積水のシャーウッドでウン千万の立派な家を建てられました。奥様の希望も全て詰め込まれ、 「ローンは正直大変だけど、家族の為にこれからここで頑張ります」と笑顔だったあの日から2年、僕の元に久しぶりに電話がありました。

「離婚するから家を売りたいんです。とあるさん相談に乗ってくれませんか?」 との事、正直驚いた。とりあえずお話を聞く事になり面談しました。 「妻の浮気が発覚しました。相手は僕の地元の自治会の中にいます」(内容ぼかしてます) 先日尾行して証拠も全て押さえてあります。これから僕はどうしたらいいのか...

あまりにも話が重いので、月並みなアドバイスをして、その日は終了、結局その後沢山の騒動を経て離婚する運びとなり、夢を詰め込んだマイホームを売却する事になりました。当然のお話ですが、売却できる金額は本人の予想していた金額とかけ離れたものになりました。ですが一人で住む意味も全くなく維持もできない為、残りのローンの残債を保険や株などの債権を売ってなんとか売却ができる事になる。

そして夢と希望を沢山詰めこまれたマイホームは次のファミリーの手に渡ることに・・・引き渡し当日の決済を終えて銀行の駐車場で買主さんと別れた後に立ち話を少しした。最後の方に彼は「とあるさんぼくが選んだ事は全部間違いだったんでしょうか?妻も家も全ての選択が間違いだったのでしょうか?教えてください。」と今にもつぶれそうな声で言われた。僕は一瞬色々考えたけど、何と言葉を返してよいかわからなかった。でもシンプルに彼を励まそうと思い。

「きっとこの選択が…この苦労が.…この悲しみを乗り越えた何年後かにきっと、あの時の事があって良かったと思える日がきますよ」とゆっくり彼の目をみてつぶやいた。そしたら彼の目はみるみる水気を帯びて、その場で号泣。僕は何かできるわけではないのでひたすら駐車場で背中をぽんぽんするしかできなかった。

ひとしきり泣いた彼、落ち着いて着たので、僕は近くの自販機でカフェオレを買ってきた。2人で、缶のカフェオレをすする。ズズズ〜って音がなんだか心地よかった。甘いの好きだと言ってたからダイドーのやつ買ったのに「とあるさんこれめっちゃ甘いですね」って旦那が甘いの好きって言うから買ったんですよ~って

いったら、「そうでしたね、へへへ」って笑顔が少し戻った。「人生はこんなに甘くありませんねっ」って言うから、僕はちょっとくさいですよって茶化した。そんな少し変わった1日でした。特にオチはありません。


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