回答率の低い、こんなアンケート
「アンケートの回答率が良くないんです…」
と、以前、あるお客さんから相談を受けたことがあります。その方は、行政書士事務所の経営をされている方でした。
話を聞いていると、どうやら、アンケートの記入自体は快く引き当てもらえるようなのですが、いざアンケート用紙をお渡しすると回答内容がいい加減だったり、内容がほとんどないようでした。なかにはアンケート用紙自体の返送もなかったそうです。
そこで、「何でだろうな?」と考えながら色々と話を聞いていると、1つ気になることがありました。それは、実際にどんなアンケート用紙をお渡ししているのか、見せてもらったときでした。
「今は、どんなアンケート用紙をお渡しするんですか?」
「最近はちょっとアンケートを変えたんですけどね...これが、今お渡するアンケート用紙です」
...そのアンケート用紙を見て、ピンと来ました。なぜ、アンケートの回答率が悪いのか?その原因がアンケートの中にあったんです。
さて、何だと思いますか?
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(これ意外とやってしまう間違いです。なので、アンケート結果をマーケティングに活かそうとしているなら、ぜひ自分も同じ間違いをしていないか、注意しながら見てみてくださいね。)
そのアンケートにはこれだけの質問項目がありました。
「27個」
ここに、大きな問題があります。
回答率が低い正体
なぜ、このアンケートの回答率が低いのか?きっとこれを読んでいるあなたならもうお分かりでしょう。
質問項目が多すぎたのです。
お客さんからより多くの情報を得ようとして、逆効果になってしまっていたパターンです。
アンケート結果をマーケティングに活かしたい!という想いが強すぎて、詳細にわたって質問を作り、アンケート用紙のページ数が5枚くらいになっていました。
お客さんの声を商品やサービスのマーケティング戦略で使うのはとても効果的です。ですが、人は基本的に面倒くさがりです。それを忘れて、できるだけ詳細にお客様の情報を得よう、ということだけに意識がいって5枚くらいにもわたるアンケートを作ってしまうと...心理的ハードルが高くなりすぎて、今回お伝えした例のように、回答率の低いアンケートになってしまいます。
一般的に、調査員がアンケートの項目を読み上げて、それに対してお客さんが答える形式の調査時間は5分が限界と言われています。
また、お客さんが店舗や会場に来られて、自分自身でアンケートに記入する形式の調査時間は、10分が限界とも言われています。
アンケートの質問を作るときは、これらの時間内に回答できるような質問項目を作るのがポイントになります。
すなわち、回答するのに20分くらいかかりそうなアンケートはお客さんへの負担が大き過ぎるのです。
それでも、親切にアンケートに答えてくれるお客さんはいます。
だけど、好意的に対応していただけるお客さんでも質問項目が多すぎると、どこかいい加減に処理してしまうことがあります。
「これくらい答えたし、もう適当でいっか...」みたいな感じで。
そうなってしまうと、データの信憑性に問題があったり、お客さんがどういう理由で商品やサービスを利用したのか?というマーケティングで大事な部分がよく分からない状態になります。
これではマーケティングに活かすことが難しいので、アンケートを取る意味自体がほとんどなくなってしまうんです。
あなたは、どんなアンケートを実施していますか?その質問項目は多くないですか?
ぜひ一度、ご自身のアンケートの質問項目の数を見直してみてください。
その質問項目の数で、お客さんが質問可能時間内に回答をできますか?お客さんから適切な回答を得られますか?
お客さんの詳細な情報に目が眩んで、質問可能時間を超える質問項目数を設けていませんか?
「質問項目」ばかりに目がいってしまうと、どうしてもお客さんの負担を忘れてしまいがちです。ですが、これだけは覚えておいてください。質問可能時間には限界がある。質問可能時間内に適切な回答を得られるような質問項目数のアンケートを作っていきましょう!
P.S.
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