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聖域
もうひとりの君に出会った
そんな予感がしたんだ
君の瞳は冬の星空に似て
どんな言葉も見劣りするほど美しかった
僕はだれかの思い出を歌って
浅野川の畔を歩いた
風にゆれる青い稲の
夜露が心を潤した
陰口を叩かれても平気だ
除け者にされても大丈夫だ
僕らは みんな敗者なのだから
大手をふって この哀しみを歌おう
きつく蓋を締めた記憶に
逆らうように言葉があふれたなら
僕らは きっと生きている
松の古樹の肌に触れた
君の横顔が
ひと夏の風に消えていく前に
遠い国へ旅に出よう
還ってこない物語を目指して
ずっとずっと 遠い国へ旅に出よう
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